千早+あずさ+律子(微エロ)

作:名無し

「……プロデューサー……プロデューサーっ!?」 
もう、何度名前を呼ばれただろう?すっかり不機嫌な千早の呼びかけにやっと彼が気付いたのは、 
かなりの時間が経過した後だった。 
「あ…ごめん!俺、ボーっとしてた…何だっけ……千早」 
「もう……プロデューサー、体調が良くないなら、休んだ方がいいですよ。 
そんなにうわの空で、仕事できるんですか?」 
「う……うーん、体調は問題ないんだけどな。ちょっと仕事上で困った事があって…」 
「私は経営の事は良く分かりませんけど、人に話すだけでも負担は軽くなりますよ。 
私でよければ……聞かせてくださいませんか?」 

彼女の気持ちはありがたかったが、こればかりは彼が話すわけにいかない事だった。 
特に千早には。……事件は先週、朝の765プロで起きた。 

いつものように会社に泊まり、寝ぼけ眼で起きたプロデューサーは、顔を荒い髭を剃るために 
洗面所へ向かってふらふらとした足取りで歩いていた。 
そして、洗面所のドアを開けたと思ったら……目の前にあったのはアイドル2人のあられもない姿。 
彼は間違えて一部屋手前、女子更衣室のドアを開けてしまっていた。 
そこにいたのは再来週の水着写真集撮影のため、水着合わせをしていた律子とあずさ。 

律子の悲鳴に彼はやっと目が覚めたらしく、慌てて部屋を出て行ったが…… 
それからというもの、2人が全く口を聞いてくれない。 
軽く話しかけても無視されてしまうし、強引に引き止めて謝るというのもどうかと思う。 
……そんなこんなで週も明けてしまい、未だに関係は修復されないまま。 
仕事は多いので、そちらに打ち込んでしまえば時間は過ぎ去ってくれる。が……しかし。 
時が経つにつれ、律子たちの態度はどんどん硬化してしまう。 
そうなると、彼のほうも仕事に手がつかない。悪い意味でのスパイラルへと陥ってしまっていた。 

「大丈夫、気にするほどのことじゃないからさ…気持ちだけありがたく受け取っておくよ」 
「……そう仰るなら。でも、レッスンでそんな気の抜けた教え方されたら私、帰りますからね」 
「お、おう……気をつけるさ。じゃ、俺は午前中はずっと書類作業してるから、 
千早はジョギングと発声練習だっけ?」 
「ええ。では、また午後に。……本当に、しっかりしてくださいね」 




「……いかんな。千早にまで心配掛けちまって……」 
もう、こうなったら律子たちが来たら無理にでも話をしてしまおうか。 
悪気はなかったんだし、誠心誠意謝れば許してくれるとは思う。 
……しかし、あの記憶は消しづらい。 
最後まで見たわけではないが、あずさの大きくて形の良い胸のラインが、 
律子のボーダーシャツの前が空いて、思ったより可愛らしいブラジャーが…… 
今も脳の奥に【青春のメモリー】として刻まれている。 
1週間たっても鮮明に覚えている映像をどうしてくれようか? 
食事をおごるくらいで済んでくれたらよいのだが、責任を取れと言われてしまったらどうか? 
律子はまだサバサバした性格だから、一発殴られて買い物に付き合わされる程度で済むだろうが、 
あずさにとっては【運命の人】を差し置いてあそこまで身体を見てしまったわけだから…… 
やはり、ただでは済まされないだろう。 
相変わらずあのことを考えるだけで書類整理は進まない。 
昨日もそれで社長に怒られたばかりだというのに。 

(……とりあえず、午前中は無心にこの書類の束を片付けないと、なぁ) 
そうやって、彼が気合を入れなおして机に向かい始めたその時だった。 

「おはようございます」 
「おはようございます〜」 
心配の種である、本人達がやってきたのは。 


「あ、ああ…おはよう律子、あずささん」 
「プロデューサー、ちょっとお話があるんですけど。そこまでよろしいですか?」 
話を切り出そうとした途端、律子にいきなり先手を取られてしまった。 
ただ……おそらく律子の用件は【あの話】だろうから、 
彼としては話す手間が省けたと言えるかもしれない。 

「…わかった。俺もずっと話したかったんだ。で、会議室でいいのか?」 
「いいえ、今から私達についてきてください」 
律子に連れられるままに廊下を歩く。 
辿り着いたのは、先週の事件現場……女子更衣室の前だった。 
「お、おい……ここって」 
「中には誰もいません、カギを開けますから入ってください」 
律子の表情から、反論を許さない空気が伝わってくる。 
プロデューサーは頷くと、辺りを少し気にしながら、その扉を開けて中に入った。 



はじめて見た、『女子更衣室』という、男にとっては永遠に秘密の園。 
スチール製のロッカーにコンクリートの床というのは変わらないが、アイドル個人が持ち込んだ私物や、 
化粧品の匂いが否応無しに男にとっての『非日常』を物語る。 
どういうわけか、そこにはダンスレッスン用のマットに、ビニールシートが敷いてあり、 
全員が入ったのを確認すると、律子は後ろ手にがちゃりとカギを閉めた。 

「……さて、プロデューサー。私達に言う事、ありますよね?」 
律子の言葉からは、相変わらずナイフのような鋭さを感じる。 
一緒にいるあずさまでもが、いつものほわんとした空気を殺していた。 

「すまん!わざとじゃないんだが、嫁入り前のアイドルの着替えを見てしまった罪は自覚してる。 
俺に出来る事は何でもするから許してくれっ!!」 


最小限の言葉と、最大の誠意。 
プロデューサーはコンクリートの床に土下座して彼女達に謝った。 
それを見たあずさが『可愛そうじゃありませんか?』という目のサインを律子に送る。 
律子も、多少毒気を削がれたが……あえてテンションを維持したまま、用意していた次の言葉を放った。 
「ん……まぁ、気持ちはわかりました。私達だってこのままギスギスするのはイヤですから、 
許してあげなくも無いですね……ただ、贖罪はしてもらいますからねっ!」 
「ああ…俺に出来る事なら。ただ、写真集の撮影まで食い物系は我慢してくれよ…… 
律子たちが太って写真のプロポーションが悪くなったら社長が泣く」 
「むぅ…私達だってそれくらい分かってますっ!」 
「その写真集のために〜プロデューサーさんに骨を折っていただきたいんですよ〜」 
「その通り。……しかも、ちょっと仕事の範疇を超えてもらわなくっちゃいけないのよね。 
だから、罰ゲームを兼ねて、私達の言う事を聞いてもらいましょうか」 
「分かった。何でも言ってくれ」 

プロデューサーの承諾を得て、二人はお互いの顔を見合わせ、にっこりと頷いた。 
「では〜♪」 
そう言ってあずさが取り出したのは、おもちゃの手錠。 
おもちゃといえど、カギがなければ簡単には外せないものだ。 
「え……あずささん、ちょっと、何を……」 
「うふふ〜動かないで下さいね〜」 
あずさがプロデューサーを拘束する裏で、なにやら律子は良く分からない機械を取り出し、 
プロデューサーの腕や首、顔などにセンサーのようなものを貼り付けていく。 

5分後には、座った状態で後ろ手に縛られ、柱に括りつけられているプロデューサーの姿があった。 
全身のあらゆる箇所にはセンサーのようなものが付けられ、機械本体へと繋がっている。 

「うーん、準備完了、かな?」 
「律子……当たり前の質問をするが、これは何だ?」 
「うふふふ……これは、わたしが作った【ドキドキゲージ測定メーター】よ。 
…といっても、血圧計を改造しただけのモノなんだけどね。 
脈拍や発汗量から、男性の性的衝動を測る装置……とでも言おうかしら?」 

「水着選びは終わりましたけど〜カメラマンさんの前でどんなポーズを取ろうか、 
律子さんと話し合いまして〜」 
「ファンを喜ばせるために、どんな風にするか…プロデューサーの反応を参考にして、 
実験しちゃおうって事にしたのよね。」 
「おいおい……そんなの、当日カメラマンの人が上手くやってくれるだろうに」 
「水着撮影を甘く見ないでっ!!一流を目指すアイドルたるもの、行き当たりばったりは禁物よ!」 
人差し指を前に突き出し、びしっとしたポーズで律子が制する。 
「それに、プロデューサーには罰として苦痛を受けてもらいたいし、ね…… 
縛られてたら、私達の魅力的な身体を見ても手を出せないでしょ?」 

(……確かにそうだが、律子たちの身体を見てしまう事自体はいいのか?) 
そんな疑問も浮かんだが、当の本人達はテンションも高く、やる気を見せている。 
それくらいで彼女達が許してくれるなら…とも思えたし、彼は従うことにした。 


「では〜まずはわたしから〜」 
あずさの水色ニットが捲られ、ラベンダー色とでも言うべきだろうか、薄い紫色の下着が露出する。 
3/4カップのブラシャーは、豊満な胸の上辺ラインを綺麗に見せ、中央にあしらわれた小さなリボンが 
色気だけでなく可愛らしさまで同時に表現する。 
ニットが完全に捲られると、重力から開放されたFカップの胸がぷるんと弾んだ。 
ブラジャーに包まれていながらもこの弾力というのだから、 
彼女のスタイルが秘めた破壊力が伺える。 

「……っ!?」 
その、色気満載の仕草に、彼のものは反応し、センサーを通して機械に送られる。 
「おおっ……いきなり標準値の100から、130にアップ。動作は正常ね」 
「うふふ〜♪プロデューサーさん、顔が赤いですね〜可愛いですよ」 
あずさは、グラビアなどで良く見る、両手を上げて脇をみせるポーズを取って見せた。 
首から鎖骨、肩から乳房へと繋がるラインは、 
そこらのグラビア専門アイドルでも太刀打ちできないくらいに洗練されている。 
「あ、あの……あずささん?こういうのは普通、水着でやるのでは?」 
「あ……そうでしたね〜これではいけませんよね」 
そう言って、彼女はおもむろに白いロングスカートを脱ぎ始めた。 
「え?ちょ……あずささん?」 
「やっぱり〜下の方も見えないと水着っぽく無いですよね〜」 
「いや、そうじゃなくて!!」 
慌てて律子の方に視線をやって、助けを求めるが……彼女も気にしていない。 
いや、むしろこの状況を楽しんでいるようにも見えた。 

ばさり、と結構な面積の布地が宙に舞い、床に落ちる。 
スラリと綺麗な長身を支える脚線美に、その上にあるショーツ。 
ブラジャーと同じ、お揃いの色とデザインで、お尻のライン側にあるレース模様が、 
あずさの持つセクシーさ満載の肢体を、見事なまでに引き立てていた。 

「順調に上がってますね……もうすぐ150を越えそうですよ、あずささん」 
「うふふ〜わたしも、少しはファンの皆さんに応えるポーズ、できてますか?」 
「……」 
そう言われても、彼には応えようが無い。 
下着姿というのは、水着とはまた違ったエロスが存在する。 
体のラインが見えるのは一緒なのだが、そこから想像させるものが違うと言うか…… 
ショーツの中央にあしらわれたリボンも、大事なところを覆う縫い目のラインも、 
男にとっては視覚以上に過剰な性的妄想を供給し、欲情を煽るものになる。 

腰をくねらせ、やや恥じらいながらもショーツのラインを見せるあずさを見ていると、 
自分の担当アイドルながらも、その劣情を抑えられなくなりそうだ。 
「では〜次は……ブラも外してしまいましょうか〜」 


「ストーップ!!そこまでそこまでっ!?……あずささん、水着写真集なんですから、 
そこまで脱ぐ必要はありませんっ!?…それに、次は私のターンですよっ」 
ブラジャーのフロントホックを外そうとするあずさを、律子が慌てて止めた。 
すでにドキドキゲージと名付けられた機械の数値は150を越え、彼の股間のモノは、 
見た目にも分かるほど天に向かってそそり立っている。 

(まったくもう……わたしが脱ぐ前に、その【最終兵器】なんて出されたら 
たまったもんじゃないわよ。ただでさえ、こっちは素材の不足分を補うために色々、 
計画してるんだから……でも、最終的に負けるつもりは無いわよ、私だって!) 

「……さて、プロデューサー。次は私の番よ。知性派アイドルの演出力というものを、 
とくと見せてあげるわ」 
プロデューサーを見下ろすように構えて、まず律子がしたことは…… 
第2のトレードマークと言える、みつあみをほどいてセミロングの髪を見せ、 
普段の印象をガラリと変えることだった。 
「……律子?」 
「ふふん……全然別人に見えるでしょ?眼鏡は外せないけど、これくらいのイメージ操作はお手の物よ♪」 
下ろされた髪型からは、普段の【委員長】的イメージから外れて、 
【クールな美人秘書】と言っていいくらい、彼女を大人っぽく見せた。 
その途端、【目の前の女性がこれから脱ぐ】という事実が大きな意味を持つ。 
「さ、さあ……見てもいいですよ。プロデューサー……」 
やはり、男性の目の前で服を脱ぐというのは緊張するのか、少し戸惑いながらも 
律子はスカートのホックを外し、かなりゆっくりと……もったいぶる様に下ろしていく。 
焦らす様に……でも、飽きさせない絶妙のタイミングで。 

(下からかよ!?……何て男心を刺激する脱ぎ方…… 
う……見え……ない?いや……もう少し、もう少しで……くっ……) 
律子の計画に、まんまと乗せられたプロデューサー。 
この時点ですでに彼は律子の術中に落ちていて、一時たりともスカートを脱ぐその手から、目が離せない。 
血圧と発汗値はますます上昇し、あずさの下着姿を見た後でありながら、なおも上がって行く。 
ちらり、と……ほんの僅かに顔を覗かせる、ショーツの一部が見えたとき、 
一旦落ち着いたゲージはふたたび150ゾーンを越えた。 

(ふふ……私だって、見せ方とタイミング次第で行けるんですからね) 
縦にボーダーラインの入ったシャツの隙間から、下着がちらりと覗く。 
知的なイメージの律子に良く似合う、ベージュのショーツ。 
だが、その形はあずさと違ってシースルーのレース部分が多く、 
一緒につけているガーターベルトとの相乗効果でセクシーさを引き立てる。 
下着姿だけ想像すると、あずさより大人な印象を受けるから、女性というものは分からない。 

「ふふ…どうですか?プロデューサー……わたしのパンティー、もっと見たい?」 
律子がわざと下着の呼称を変えることで、言葉の響き的にもプロデューサーを興奮させる。 
あずさが天然素材の魅力で勝負するなら、律子は最高の手間と演出で勝負する。 
まさに、究極と至高…両極端のぶつかりあい。 
どちらも甲乙付けがたいほどに魅力的で、男性の性衝動を突き動かす。 
美味しくて苦痛な罰ゲームは、まだまだ終わりを見せそうな気配を見せなかった…… 


(……確かにこれは、罰ゲームと言えるかもしれない……) 
目の前で2人のアイドルが下着姿になっているというのに、自分は手を出す事はおろか、 
股間のモノをしごく事すら出来ない。 
この状況を前にして、ただ見ているだけしか出来ないというのは、ある意味拷問に近かった。 
律子は、後ろを向いてショーツのヒップラインを見せながら、
流れるような動作でシャツのボタンを外していく。 
前が開いてブラジャーが見えていく様が、後ろからでは見えないため、もどかしい事この上ない。 
しかし、反対に脳内で妄想を掻き立てられていく度、彼の淫靡なイメージは増幅されてゆく。 
【見えないこと】で、余計に興奮させられる……これもまた、律子が用意していた作戦だった。 

「ふふ……そろそろ、見せちゃおっかな〜♪」 
シャツの襟が捲られ、ちらりと綺麗な背筋が覗き、 
(あくまで体感時間的に)長い間隠されていたシャツの下から肌が露出する。 
ただ背中が見える程度の事で、彼の興奮度は上昇してゆく。 
(うぉ……見たい……もっと、見たいっ!!) 
そこですかさずシャツを戻し、視覚的なショックを与える。 
一時的な【おあずけ】を喰らったプロデューサーの心は、またもや興奮度を保ったまま、 
強烈な渇望感に支配された。 
「分かってます?プロデューサー……担当アイドルの下着姿がどれほどの価値か」 
仕事上、担当アイドルが世間的にどれほどの価値を持つかは知っておかなくてはならない。 
しかし……今の現状を見ると私情を挟まずにはいられなくなる。 

『律子やあずささんが下着やヌードになった写真集が出たら』 
もし、自分がただのファンだったら……一も二もなく買ってしまうだろう。 
いや、発売が決定しただけで、本屋へ予約に走ってしまうだろう。 
目の前のアイドルには、それほどの価値がある。彼女達の肢体を間近で見ながら、 
プロデューサーとして、一人のファンとして……何をおいても見たいと、心から願った。 

「飢えた目をしてるわね…………じゃ、ご褒美…あげちゃおうかしら?」 
言うと同時に、肩からしゅるしとボーダーのシャツが脱げてゆく。 
待ちに待った瞬間に、彼の股間にあるモノはさらにいきり立った。 

ブラジャーの紐と、細い腰つき……それが目の前に晒される。 
三浦あずさという『超』セクシーアイドルの前では軽視されがちだが、 
律子も765プロナンバー2のスタイルを誇るアイドルである、秋月律子の下着姿。 
身長に対してのプロポーションは、決してあずさに引けを取らず、 
下着の印象も相まってか、よりその裸身は引き締まって見えていた。 



シャツが床に落ちると同時に、律子が振り返る。 
(……っ!?) 
ガーターベルトを併用したベージュの上下。 
綺麗なモデル立ちのポーズから見えるそのラインは、美しくあると同時に、 
律子の持つ知的なイメージをより増幅させ……それと相反して、 
レースとシースルー部分の多い下着のデザインが淫猥さを誘う。 
あと1センチでも下着がずれたら、乳首が、大事なところの毛の生え際が…… 
見えてしまいそうだと思うと、もう堪らない気持ちになる。 

「あら〜数値が170を越えましたね……プロデューサーさん、大丈夫ですか〜?」 
心配してくれるあずさには悪いが、この状況を『大丈夫』と言える男は存在しない。 
極度の興奮と共に、鼻の奥から何か熱いものがこみ上げていた。 
「あ……プロデューサーさん……鼻血が…」 
「あら……本当だ。その歳で、意外と純情なのかな……」 
言われてみれば、鼻の下に何かが垂れてきた感覚がある。 
さすがにみっともない光景だが、手足を拘束されているこの状況ではどうにもならない。 

「すみません〜動けないプロデューサーさんに代わって、わたしが拭いてあげますね〜」 
「え……ちょっと、あずささん……」 
「失礼します〜、ふきふき……」 
その気持ち自体は大変有難いのだが……いかんせん、下着姿のあずさが間近に迫っているこの状況。 
屈み込む体勢を取られると、胸の谷間が視界の全てを覆ってしまい、鼻血が引くどころでは無い。 
「あらら……どうしましょう〜なかなか止まってくれません〜」 
あずさが真剣に拭こうとすればするほど、アクションは激しくなり、 
間近でその大きな乳房がたゆんたゆんと揺れ動く。 
(や……やばいってあずささん、そんな事されるとますます……) 
プロデューサーが身体をよじって逃げようとするが、あずさがそれを追いかける。 
そんな中、一つのセンサーが彼女のブラのフロントホックを引っ掛けた。 

ぷちん。 

プラスチックの止め具が外れる音が、軽く聴こえた。 
「………あら〜?」 
「………!!!」 



律子が【最終兵器】といった意味を、プロデューサーはこの瞬間、身体で理解した。 
柔らかそうでありながら、最強クラスのボリュームを誇る双丘が目の前ではじけて、揺れる。 
吸い付きそうな瑞々しい肌に、絹のような光沢を持ち、整った佇まいを見せる乳首。 
それらが目の前10センチの距離で踊っていた。 
あまりの事に、プロデューサーは口をパクパクさせ、声にならない驚きを見せる。 

「いやん……プロデューサーさんの……えっち……」 
あまりにお約束のリアクションだが、当の本人はこんな言われ方をされては納得できない。 
「お、俺!?……何もしてないですあずささんっ!?」 
誰に向けてか必死に弁解しながらも、目だけはしっかりとあずさの【最終兵器】から離せない。 
恥じらいながら隠そうとするも、そのボリューム加減からなかなかに難しいらしく、 
二の腕を締める度に乳房が寄り……目の前で歪み、踊る。 
両方の乳首が、隠そうとする両手からはみ出したりと、スローモーな動きに反して、 
見るほうの視点からするとめまぐるしく、飽きさせない。 

(デュオを組んで結構な時間が経つけど……今でもワザとやってるんじゃないかって思うのよね……) 
二人のやりとりを見ながら、律子は呆れながら溜め息をついた。 
話や場の空気を読む能力に関して、彼女は誰よりも秀でている。 
しかし、【天然】を自覚していないあずさは、自分では意図せず、絶妙のタイミングで、 
美味しいところに滑り込んでくるのだ。 
トーク番組などに出演した時など、細かい演出や話術で計算した流れを作る律子に対して、 
大ボケの一発で、場の雰囲気を支配してしまうあずさの天然っぷりに、 
何度も頭を痛めた苦い経験がある。 

「大丈夫ですか〜プロデューサーさん……血が止まりません〜」 
「……いや、だって…あずささんが、間近でそんな凄いものを見せるから」 
「〜〜〜っ!?」 
とにかく、自分で積み上げてきたプログラムを壊される事には我慢が出来ない。 
律子は、強引に二人の間にティッシュを持って割り込んだ。 
「……り、律子……見てたよな!?俺は何もしてな……ふごっ!?」 
力任せに丸めたティッシュが、プロデューサーの鼻の穴に押し込まれる。 
少しばかりの痛みはあったが、鼻血はそれで無事に止まった。 
「ふぅ、助かったよ律子……ずっとあのままだと、おかしくなりそう……」 
プロデューサーの言葉が、途中で止まる。 
頭の上に、何か柔らかいものが落ちて、彼の視界が塞がれた。 


やわらかな肌触りと、人肌のぬくもり……そしてほんのりと、律子の匂い。 
(もしかして、これ……律子の……!?) 
「プロデューサー……あなたはわたしを本気にさせたわ」 
視界を塞がれながらも、ハッキリと律子が怒っているのが感じられる。 
今、彼の視界を塞いでいるのが律子がさっきまで付けていたプラジャーだとしたら…… 
是非、顔を上げて事の真偽を確かめたい。 
……しかし、同時に何故か凄く怒っている律子の顔も見なければならない。 
天国と地獄が、またも同時にやってきたようだ。 

「美味しいところをあずささんにばかり渡しませんよ……こうなったら意地でも、 
わたしの色気で180ゾーンを越えてもらいましょうか?」 
そう言って、目の前を塞ぐものを捲られたその先には、 
彼の間近にせまる律子の乳房があった。 
「……っ!?」 
密かにスタイルの良さが自慢の律子……彼女の、裸の上半身を認識する間もなく、 
彼の視界が再び塞がれた。 
しかも今度は、そのやわらかすぎる両の乳房で。 

「ふご………ふごふごっ!?……むぐぐ…」 
強烈に顔を押し付けられているせいで、必死の抗議が言葉にならない。 
律子の胸はますますプロデューサーの顔に押し付けられ、時折頬に乳首が当たる。 
顔全体に感じる、律子の胸のやわらかさに、興奮を抑えられなくなる。 

機械の数値が180を越えたのを確認すると、律子は満足して、少し力をゆるめた。 
「ふふん……どうです?律子のぱふぱふサービスは……気持ちいいでしょう」 
「………」 
息を継ぐのに必死で、言葉にならない分……彼は何度も頷く事で応える。 
(しかし……律子。目的と手段が入れ替わってないか?) 
そのことを突っ込むと、おそらく冷静さが売りの律子の事だから、必死に否定するだろう。 
泥沼になることは避けつつ、これからどうやってこの場を収拾するか、考えていたその時。 

「あぁん……律子さんだけ、ずるいです〜……わたしも……えいっ!!」 
「おぷっ!?」 
反対側にいたあずさが、プロデューサーの頭を掴んでその【最終兵器】に押し付けた。 


(………っ!………ーっ!?) 
律子の時と違って、今度は言葉どころか息も出来ない。 
それもそのはずで、顔面周りにはほとんど空気の入る隙間がなく、その代わりに、 
吸い付くようなやわらかいものがふにふにと押し合いへし合い…… 
酸素不足と相まって、彼の脳はいっそ殺してくれと思うほど気持ち良い感覚に支配された。 
「あ……あずささんっ!?ずるいのはどっちですかっ!!返してくださいっ!」 
今度は、律子の胸が割り込んできて、完全に空気がシャットアウトされる。 
4つの乳房に顔中を蹂躙され、プロデューサーの意識はだんだん薄れていった。 

(……俺、このまま死ぬのかな?) 
かなりみっともない死に方だが、この気持ちよさの代償としてなら、仕方ないとも思った。 
「は…あんっ……プロデューサーさんの息、くすぐったいです……」 
「ちょ……あずささんっ!その声、反則ですよ……なら、わたしだって……えいっ!!」 
「ん……っ……わ、わたしも〜ほら、柔らかいでしょう〜プロデューサーさん…」 
「くっ……大きさで負けても、お肌の張り具合なら私のほうがっ!!」 

気がつけばプロデューサーは2人のアイドルにもみくちゃにされ、 
胸どころか下腹部や太腿までもが身体に押し付けられていた。 
(あれ……何だろう、修学旅行の思い出とかが見えるぞ……) 
気持ちよさの中で、彼の人生が走馬灯のように蘇る中、 

「じょっ……女子更衣室で何してるんですかっ!?3人ともっ!!」 

765プロ全体に響くような大声で一喝する、千早の姿があった。 


(ち、千早?……でも、カギはさっき律子が!?) 
開放されるも、まだまだ酸素の行き渡らない脳で、プロデューサーは必死に考える。 

カギはどうなってたんだ? 
千早に見られた? 
ヤバイよな……この状況。 

しかし、いくら考えても疑問は疑問のままだ。 
「おかえりなさい千早……一から説明してあげるから、とりあえずドア閉めてカギを掛けてくれる?」 
この状況で、主導権を握るのは間違いなく、彼女……秋月律子只一人であった。 

「……」 
言われたとおりにカギを掛ける千早を見て、律子は誰にも気付かれないように、 
自らの計画が順調に進んでいることを確信し、微笑んだ。 
警戒している…というよりは、怒っているように見える千早を焦らすように、律子はゆっくりと、 
先週の事件から今に至るまでを分かりやすく説明していった。 


「……というワケだったのよ」 
「それは……確かにプロデューサーの不注意が原因ですけど……」 
律子が予想したとおりに、千早の表情は曇っていた。 
理屈も正当性も、一応はあるのだが……感情がそれを認めない、そんな顔。 
相手の会話まで誘導できるところに、彼女が『知性派』と呼ばれる訳があった。 

「千早が協力してくれたなら……私たちも水に流してあげたいんだけどねー」 
「……私に、何をしろと?」 
「うーん……私たちに無いところのデータが欲しいわけなのよ。つるぺ……こほん! 
スレンダーな女性のベストアングルとか、ね」 
「おい、律子……千早は関係ないだろう!?」 
「被告人はお静かに!……それとも、千早の身体なんて見るに値しない?」 
「なっ……!?」 


少しばかり失礼な物言いに、千早が固まる。 
分かってはいるが、他人にそれを指摘されるとやはり面白くはないものだ。 
つまりは、千早自身も脱いでプロデューサーの反応を調べ、 
律子たちのデータ取りに協力する。それがプロデューサーを許す条件だった。 
「わかりました……それでプロデューサーが解放されるなら」 
「おい、千早!無理するんじゃない!?」 
「無理、ですか……やはり、わたしの身体なんて見ても……」 
「う……いや、そう言う意味じゃなくて……」 

千早の悲しそうな目に、思わずプロデューサーは何も言えなくなる。 
デパートでのライブを行ったとき、ペットショップで飼えない犬を見た時の目。 
物欲しそうでいて、どうにもならない事に必死で耐えようとする…… 
品の無い例えをするなら、キャッシングの犬を見るような……何かしてやりたいと思わせる目だ。 
プロデューサーは、千早を見ながらあのCMのあざとさを少しだけ理解した。 
そして、予想もしなかった展開に焦りながら、どこかで心がときめいている事も…… 

「ふふ……じゃ、気が変わらないうちに行っちゃいましょう……えいっ!!」 
「!?」 
いつの間にか、千早の後ろに回りこんでいた律子が、勢い良くジャージのズボンをずり下げた。 
小学生がよくやる、あの悪戯と同じような光景なのだが……年頃の女性、しかもアイドルが 
それをしていると思うと、全然別物に見えてしまう。 
ジャージの上に隠れ、完全には見えないが……それはそれで、想像力を掻き立てられる。 
ジャージと太腿の中間に位置する、逆三角形……すなわち、千早のショーツが露出した。 

「………!?」 
突然の不意打ちに、プロデューサーの血圧は一気に上昇し、 
横の機械からけたたましい警告音が聞こえてくる。 
「あらら〜何でしょう……?様子がヘンですよ〜」 
「……ゲージの上昇速度に、機械本体が追いついてないみたいね…… 
ま、これで千早に色気が無いなんてことはありえないって証明されたわね♪ 
……プロデューサーがつるぺたマニアとかで無い限り」 

自分の色気に、あまりゲージが反応しない事への仕返しか…… 
律子はささやかな言葉の棘と一緒に、怒らせてでも千早の緊張をほぐそうと話しかけた。 
だが…… 



「………」 
千早の思考が、全員の会話の速度と一致しない。 
どうやら、まだ状況を飲み込めていないらしく、じっと自分の下半身を見つめている。 
やがて、半歩ばかりの間を置いて、 

「きゃあぁぁぁーっ!?」 
自慢の、ガラスが割れんばかりの声量をあげながらジャージの裾を掴み、その場にしゃがみ込んだ。 
「り、律子っ……いきなり、何て事をするんですかっ!?」 
「ふふふ……勿論、公平に私たちと同じ格好になって貰わないと、判定できないからね〜」 
そう言うと、しゃがみ込んだ千早を転がすように、一気にジャージのズボンを引っ張り、脱がせてしまう。 
てこの原理を応用しているので、筋力で千早に劣る律子でも、その仕事は簡単だった。 

さらには、律子が千早を転がした方向にはプロデューサーが縛られている柱。 
千早が全員の位置関係を把握するより早く、彼の目に千早のショーツがはっきりと曝け出されていた。 
薄めのスカイブルーという、千早のイメージカラーに合った、澄んだ色合い。 
レースやフリルなどの装飾は一切無く、無地のシンプルなデザインだが、彼女にはそれが一番似合う。 
加えて、今まで走りこんでいたためか、蒸れたジャージを脱がされたことにより、 
千早自身の汗のにおいまでもがはっきりと感じ取れる。 
視覚と嗅覚、聴覚。そしてタイミングによる感覚……全てが図らずもベストな状態で重なり、 
最高レベルとも言える興奮状態が、センサーを通して伝えられた。 
「や、やぁ……プロデューサーっ……そんなに、見ないでくださいっ!?」 
「すまんっ!……い、いや…しかし、見ないと律子たちが……」 

千早の恥じらいの視線から、助けを求めるように律子たちのほうを見るが…… 
またしても彼女は不機嫌な様子を隠そうともせず、こちらを睨みつけている。 

(うふふふ………そうですか、この時点でもう190オーバー……プロデューサー……あんたと言う人は…) 
「お、おい……律子?」 
(これでも恥ずかしさを必死に押し殺して見せたというのにっ……わたしのおっぱいより、 
千早のパンツの方がゲージ上がっちゃいますか、そうですか………うふふふふ…) 
あくまで不機嫌なオーラを出していながら、笑顔は崩していないのだから余計に恐ろしい。 
ギギ、と錆びたような効果音が聞こえそうなくらいに、ゆっくりとその首を千早のほうに向け…… 

「千早……やると言った手前、途中での拒否は許さないからね♪」 
この場を支配していながら、これから起きる出来事は…実は律子自身も分かっていなかった。 


「……」 
さっきから、千早が1分近く固まっている。 
ジャージ前面のジッパーを摘んだまま、下ろしそうで下ろさない。 
といっても、別に勿体つけている訳ではない。いざプロデューサー…… 
気になる異性の前で下着姿になる、というのは普通簡単な事ではないからだ。 

当のプロデューサー本人はというと……千早の気持ちも分かるが、 
脱ぎそうで脱がない千早を前に期待と興奮はさらに高まり、機械の数値は 
190を維持したまま全然下降していない。 

(千早のブラジャー……下着姿がもうすぐ……いかん!何を考えているんだ俺は!?) 
職務上の立場と、男としての願望に挟まれながら何とか邪念を振り払おうとする。 
だが、やましい欲望を抱かずに目の前にいる千早を見るなど不可能に近い。 
ジャージを着ていてなおも細く見えるウェストに、綺麗なカーブを描く下腹部。 
そして、女の子らしい太腿と股間のふくらみ…… 
千早自身、自分には色気が無いと割り切っているが、こうして目の前で身体のラインを見せられると、 
彼女の持つビジュアルイメージ……そのポテンシャルが、限りなく高いと思い知らされる。 
無駄な肉が一切ついていない、引き締まったボディは機能美とも言える鮮やかなシルエットを映し、 
その上に乗る、僅かな肉の隆起は脱いではじめてその色気をアピールする。 

「千早……あんまり待たせると、プロデューサーが可哀想よ。ほら……あんなに股間を膨らませて」 
律子はあくまで冷静さを装いながら、千早にジャージを脱ぐように促す。 
千早のような娘は、自分のせいで他人が困っている事に弱い。 
プロデューサーを引き合いに出されては、千早としてもこれ以上待たせるわけには行かないと思う。 
きゅっと目を瞑った表情からは、【覚悟】のさらに上……【決死】とも言える雰囲気を感じる。 
普段、クールビューティーなイメージで売っている彼女が見せる恥じらいの表情…… 
昔、事務所に届いた怪しげなファンレターに、 

『千早ちゃんをいじめてみたい』 

などというものがあったが、今ならその気持ちが少し分かるような気がする。 
普段が凛として、落ち着いた雰囲気をまとっている千早が、恥じらいで頬を真っ赤に染めている…… 
そのギャップが、ただショーツが見えているだけの千早を過分に色っぽく見せていた。 
そして、ジッパーが静かに千早の手によって、ゆっくりとではあるが下ろされていく。 
まず、鎖骨のラインが。そして、胸元、鳩尾、おへそ……… 
下半身以上に汗ばんだ胸元は、白い肌と共に、汗の雫を反射して輝いているように見える。 
ジッパーが完全に下ろされ、前が開くと同時に、ショーツ全体がプロデューサーの眼前に晒された。 


覚悟を決めた為か、そこから止まる事無く脱衣は続いていく。 
袖を抜き取り、艶かしいラインの肩が見えると、続けてうなじと背中が露出する。 
その様子は酷く劣情を誘い、胸の大小など関係無しに、男を色香に狂わせる魔力を持っていた。 

「はいはーい、上着は速攻回収させていただきまーす!」 
千早が、脱いだジャージで胸元を隠すが、1秒持たずに律子に服を回収されてしまう。 
「あ……そ、そんなっ……恥ずかしい……」 
慌てて胸元を隠すが、今度は律子の方に意識が集中しているためか、主に下半身…… 
ショーツを隠す事まで頭が回らないようで、プロデューサーの目線から見ると、 
下着の縫い目までが丸見えになり、余計にエロティシズムを誘発する。 
「私たちなんてもっと脱いでるんだから、出来ないとは言わせないわよ……ほら、 
今の姿を水着だと思って、プロデューサーにしっかり目線を向けなさい! 
ポーズレッスンのつもりでやればいいの!」 
「ぅあ……は、はい……」 

「がんばって〜♪千早ちゃん、綺麗ですよ〜」 
「………」 
「………」 
「あの、あずささん……そのタイミングで声を掛けないで下さい。 
千早が自信なくしちゃいますから……」 

少しばかり話の腰を折られたが、いくばくか緊張は解けたらしく…… 
千早はグラビア誌で見るような、お尻を見せながらこちらを振り返り、手を口元に添えて、 
憂いを帯びた表情でカメラを(この場合プロデューサーを)見るようなポーズを取った。 
今では歌詞やボイスレッスン以外に、ダンスやポーズレッスンも様になってきた彼女だが、 
こんな状況下では初めの頃と同じように、ガチガチに緊張している。 
頬から耳までを恥じらいで赤く染め、演技無しで困ったような目をこちらに向けられてはたまらない。 
表情から千早の気持ちを察しながらも、可愛らしいお尻のラインと…… 
何より、大事なところのふくらみがどうしても目に入る。 

(ヤバイ……これ、ヤバイよ。見てるだけでどうにかなりそうだ) 
性器の秘裂が、下着越しにもはっきりと分かるくらいの距離にあり、 
雑誌でグラビアを見るのとは別次元の迫力がある。 
上半身が地味でおとなしめのスポーツブラだけに、余計下半身に目が行ってしまい、 
ぴったりと千早のお尻を包み込むショーツのラインに、脳髄が過度の刺激を受ける。 
「ほら、プロデューサー……見てばっかりいないで、何か感想を言ってあげるとかしたらどうですか?」 
「ぐ……そ、それは……」 
律子に促され、プロデューサーの思考が止まる。 
分かっていても、立場上自分の担当アイドルに向かって、正直な感想を言えるわけが無かった。 
(律子……お前、時々思考が男性寄りになるよな……わかってて俺たちの反応を楽しんでるし) 

『凄くえっちだ』『汚したくなるくらい、もっと見たい』正直に言っていいなら是非そうしたいが、 
相手が千早ではそういうわけにも行かない。 
「う……き、綺麗だ……絶対、売れると思うぞ」 
「……っ!?」 
千早の方は、自分のスタイルに自信が無いせいか、プロデューサーの言葉に、 
恥ずかしさと嬉しさがごちゃ混ぜになり、真っ赤になる。 
何だか新婚の初々しい二人を見ているようで、これでは振った律子本人が納得しなかった。 


「こほん!……反応も好評みたいだし、じゃ、次から本格的にいくわよ。……ブラ、脱いで」 
「なっ……!?」 
「わたしもあずささんも見せてるんだから、出来るはずでしょ?」 
堂々と背筋を張って胸を見せている様子は、見方によっては誇らしげに感じる。 
765プロでトップクラスのスタイルを持つ二人を前にして、お世辞にもセクシーと言えない千早が、 
彼女達と同じ土俵に立とうとしているのだから、臆して当然というものだ。 

「………」 
今更拒否する事はしないが、それでも即、実行に移せるわけでもなく千早は固まっている。 
今から見られてしまうことを意識しているせいか、ブラの上からでも分かるほど、 
乳首が隆起して、嫌でもその存在をプロデューサーに強く伝えていた。 
「さて……じゃ、行きましょうか?あずささーん」 
「は〜い♪千早ちゃん……ちょっとごめんなさいね〜」 
ゆったりとした動きながらも、あずさは千早の後ろに回って、腕ごと上半身を固定させた。 
「あ……あずささんっ!?何を……」 
千早以上の長身であり、豊満な肉体を持つあずさの前には力比べが無意味になる。 
両手はあずさによって後ろ側に組まれ、胸を隠す事が出来ない。 
その様子を楽しむように、律子の視線があった。 
「ふふ……ここから先は時間も勿体無いし、私たちが手伝ってあげましょうー♪」 
「え……?ちょ、律子!悪い冗談は止めて下さいっ!?」 

律子は、スポーティーなタンクトップ型のブラジャーの下部をつまみ、ゆっくりと捲り上げていく。 
「うふふふ……千早の可愛らしいおっぱい、見えたら200ゾーンを越えちゃうかもね〜♪」 
「あっ……や、やあぁ……ダメっ……見えちゃうっ……」 
「当然!…見せるためにやってるんだからつべこべ言わない! 
……ほーらほら、アンダーバストの辺りまで見えちゃいましたよプロデューサー」 

「うっ……おい………律子っ、マジでやばいって!」 
ブラジャーをつけていると目立たないが、二つのささやかなふくらみからは、 
ちゃんとその立体を主張するべく、柔らかそうなアンダーバストのラインがあった。 
引き締まった身体つきの上に乗っているそのふくらみは、 
絶対的な説得力を以て、千早を【女の子】として見せていた。 

「えいっ!」 
乳首が見えるか見えないかの辺りでしばらく焦らしたかと思えば……次の瞬間、 
律子は一気に千早のブラジャーをたくし上げた。 
静から動へ。急に流れが切り替わり、一度に晒された両の乳房が、 
僅かではあるがブラジャーの勢いも借りて、ぷるんと揺れた。 
ついに見えたその乳首に……そして、可愛らしく揺れた乳房に、 
プロデューサーはまたしても、現実を忘れそうになった。 

(俺……やっぱり死んでもいいかも) 
世の中には『ツンデレ』という単語があると聞く。 
普段ツンツンしている女の子が時々自分にだけ見せる、デレデレした表情…… 
そのギャップが、本人の持つ魅力を十二分に語ると何処かの芸能雑誌で読んだプロデューサーだが、 
この事務所で言えば、伊織や千早がまさにそれに当たるのではないかと思った。 

極度の恥ずかしさから泣きそうな表情になっている千早を見ると、 
本人には悪いと思いながら、こんな千早もたまらなく魅力的であると強く感じる。 
たくし上げられて胸元に残ったブラジャーが、さらにアンバランスな印象を残し…… 
半裸のアイドル3人が目の前でじゃれあっているビジュアルは、
絶対にファンには見せられないと思いながら、 
自分だけは是非記憶に残しておきたいと思えるほどに艶かしく、可愛かった。 



「……っ……うぅ……」 
「ほら千早、泣いちゃダメでしょう……プロデューサーが困った顔するんだから…… 
そうだ、泣く暇無いくらいに気持ちよくしてあげよっか?」 
「え……あっ…きゃっ!?……り、律……こ……そんなトコ、痛っ……」 
「ごめんね…ちょっと我慢してね。少し経てば気持ちよくなるから♪」 
「あ……ひゃうっ!?……ふぁあ……っ…やめ……余計恥ずかしいっ……」 

律子の細くて綺麗な指が、千早の胸を丹念に、捏ねる様に弄くりまわす。 
あずさの、胸に埋もれるような感じと違い、指が主導で胸の形を変えてゆく。 
小さな……でも、やわらかいソレは、ふにふにと指の動きにあわせて変化し、 
肌には球のような汗が浮かび、乳首と一緒になって輝いて見えた。 

プロデューサー本人のエロ嗜好に百合の趣味は無かったのだが…… 
こんな光景を見ていると、悪くないとさえ思えてしまうから不思議だ。 
間近で千早が胸を揉まれ、切ない声を上げている…… 
その事実だけで、十分すぎるほど男の性的興奮誘うのは、ある意味千早を知るもの全てにおいて、 
当然とも言えた。 

「お、おねがい……律子、やめ……そんなのっ……約束に、ない……」 
「うふふ……口では否定しながら、感じちゃってるみたいね。気持ち良さそうな声になってきたわよ♪」 
「そ、そんなっ……違っ……ふあぁんっ!?」 
普段、一人で自慰をすることもあまりない千早にとって、この刺激は鮮烈なものだった。 
乳首を中心に、小さな乳房の感じるところを的確に愛撫され、だんだんと気持ちよさに力が抜けていく。 
しかも、今は気になる男性が目の前にいるとなれば、
尚更淫らになっていく自分を見られるのは避けたかった。 
「ぷ、プロデューサー……お願いしますっ…見ないで…恥ずかしくて、ヘンになってしまいそうですっ…」 
「……くっ」 
しかし、見なければ見ないで妄想が働き、興奮度は一向に下がらない。 
進むも引くも地獄という状況に追い込まれ、プロデューサーはどうする事も出来ないでいた。 

「うーん……さすがに可愛そうになってきたかな…じゃ、最後にコレで許してあげるわね」 
律子は、千早の性感帯をかなりのところまで高めておきながら手を離した。 
まるで、その後に訪れる事態を予想しているか……または、その【最後】こそが狙いであるかのように、 
千早の前でしゃがみこむと、スカイブルーのショーツの両サイドに手をかけた。 

「安心しなさい……仕事上、アイドルの純潔を奪ったりはしないわ。 
見せるだけで許してあげる……妥当な条件でしょ?」 
「え……えぇぇぇっ!?」 
顔を背けながらも、しっかり聞こえたその言葉。 
(ち、千早の……ぱんつを、脱がす……うっ…いいいいかん、お、おお、落ち着け!俺……) 
慌てるプロデューサーをよそに、ゆっくりと律子の両手は下着の両端を掴み、下へと降りていった…… 



目の前には、半裸の千早。 
しかも、もうすぐ最後の一枚を脱がされようとしている…… 
白い裸体は、磨き上げられた硝子の様にシミや傷一つ無く、 
なだらかな双丘の頂点に位置する薄い色の乳首は、小ぶりながらもツンと上を向いて立っている。 
大きな脂肪に包まれていないので、呼吸で胸が上下する様がはっきりと感じ取れた。 
おへそから下のなだらかなカーブは、男性には無い柔らかさを持ち、 
太腿と性器の曲線に繋がるラインは、他のアイドル達に無い魅力を醸し出している。 

細身である真や雪歩にも出せないビジュアルイメージ。 
元からの魅力に加えて、さらに極限にまで鍛え上げた末の美しさ。 
抜き身の日本刀にも例えられる、神聖さすら内包する女体……それが、汗と恥じらいにまみれている。 
綺麗なものをこの手で壊すような、ある意味歪んだ欲望。 
そんな、危険な美しさを千早は持っていた。 
万人に受けるグラビアこそ向いていないが、大人へと変わる少女の美を求める層に限定するなら、 
誰も彼女には適わないであろう。 

千早はプロデューサーから顔を背け、ただじっと律子のする事に耐えている。 
全裸を見せることが、彼を許す条件である以上……千早がそれを覆すことはしない。 
しかし、心のどこかが悲鳴を上げている…… 

『プロデューサーのためなら、見せても構わない。でも……』 
そして、彼も同様に、 
『千早のハダカ……見たい、絶対に見たい!!でも……』 
彼は、できるだけ千早の恥ずかしいところを見ないように、一瞬だけ彼女の顔を見た。 
千早は、できるだけプロデューサーに気付かれないように、一瞬だけ、彼の顔を見た。 

長く一緒に活動を続けてきたからか、 
それとも、二人に通う心が同調したのか……原因はわからない。 
ただ、二人が共に一瞬だけ、と思ったタイミングで、双方の目と目が合った。 
お互いの気持ちを汲み取るには、それで十分だった。 

『でも……こんな形でなんて、嫌だ』 



(千早が泣いている……だが、これは俺が直接どうにも出来ない家族の問題じゃない。 
俺がどうにかできる事なんだ!?) 
そう気がついたら、彼の行動は早かった。 

「そこまでだよ、律子。千早は関係ない……離してやってくれ」 
あくまで言葉は静かだが、どんな一喝より迫力のあるプロデューサーの声。 
威嚇でも恫喝でも無い。本気で感情を押し殺したその声に、誰もが静まり動きを止める。 
「今回の件は、全て俺が悪かったんだ。だから、俺個人でできることは何でもする。 
……千早、ごめんな……こんな当たり前の事に気付かなくて。 
大好きな娘の裸が見たいために、場の状況に流されるなんて、プロデューサー失格だよな」 

「……プロデューサー……」 
「だから、律子……千早を脱がす理由は無いよ。悪ノリでそれ以上するなら、 
今度は別件として俺は律子を許さない……俺の、大事な千早に手を出すな」 

「……」 
「……!?」 
おもちゃの手錠はすでにかなりの割合でプロデューサーの手首の肉に食い込み、 
もう少しで出血せんばかりに負荷を掛けられていた。 
あくまで静かに……しかし、千早のために、彼は心も身体も痛みを打ち捨てて向き直った。 
そして、明らかにその迫力に狼狽している律子に向って、あずさがやさしく彼女の肩を叩いて、 
何か、合図のようなものを送った。 

「……はい。やめます♪」 
律子は、千早のショーツを元通りに上げると先ほどまで取り上げていたジャージで彼女の胸を隠した。 
「千早……悪戯とはいえ恥ずかしい思いをさせてしまって、本当にごめんなさい。 
でも、今の言葉でプロデューサーの本当の気持ち……分かったでしょ? 
きっぱりとふられた私たちに免じて、許してくれたら嬉しいかな」 
「わたしも計画に乗りました。だから、律子さんだけを責めないで下さい。 
……ふたりとも、すみませんでした……」 

揃って頭を下げる二人に、千早とプロデューサーも申し訳ない気持ちになる。 
お互いを意識しながらも態度をはっきりさせない自分達に、周りの人たちが骨を折ってくれたのだから。 
……勿論、方法に多少の問題はあったが……それでも、すでに皆の間からギスギスした空気は消えていた。 


「わかったから、頭を上げてくれ。こっちこそ、不用意に更衣室のドアを開けたのが悪いんだから」 
「わたしもです……律子、下手をすればプロデューサーに憎まれる事まで覚悟して、 
こんな事をしたのでしょう?」 
「あはは……まぁ、それもあるけど、私たちがプロデューサーの気にも止まってなかったら、 
悔しいじゃない?だから、恥ずかしいけどああいう方法で試してみたのよ。 
結果として、しっかり私達のセクシーさには反応してくれたんだし、もういいかな」 
「でも〜やっぱり、好きな人のハダカがいちばん♪みたいですよね、プロデューサーさん」 
「う……」 

このままでは、延々とからかわれると思い、プロデューサーは話題を逸らした。 
「なぁ……律子。ところで、さっき更衣室のカギも?」 
「そうです、閉めたフリよ。千早のスケジュールも社長のスケジュールも調べてあったから、 
あの時間帯にプロデューサーを呼んだわけです……それにしても」 
「うふふ〜♪【俺の大事な千早に】……ですって。プロデューサーさん、そこまで……」 

「うぐ……」 
そしてまた、ふりだしに戻りからかわれる。 
咄嗟に出た言葉とはいえ、彼はかなり恥ずかしいことを口走った事に気がついた。 

「まぁ、そんなわけですから、邪魔者…って言うか、敗者は退散しましょうかね♪あ、千早……これ。 
プロデューサーの手錠のカギね。後で解いてあげてね。 
それと……明日は私たち、オフにしてもらっていいですよね? 
仕事のスケジュールも詰まってないし、一日くらいは泣いていたいから……」 
「グラビア撮影までには〜ちゃんと気持ちの整理もつけますから〜」 

そういう条件を出されると、彼としては断るわけに行かない。 
「あ、ああ……OKだ。社長には俺から言っておく」 
「ふふ…ありがと、プロデューサー……さて、私たちはもう帰りますね。 
社長と小鳥さんは夕方まで帰ってきませんから………ごゆっくり♪」 
「プロデューサーさん……千早ちゃんのこと、大事にしてあげてくださいね」 

ふたりは服を着ると、すぐに更衣室を出て行った。 
千早から見えた二人の背中には……物事をやり遂げた心地よさと、 
結果を受け入れ、自分の気持ちに整理を付けようとするやるせなさを感じた。 


二人の足音が消えてようやく……千早とプロデューサーは改めて自分達の置かれている状況を理解した。 
「あ……プロデューサー、大丈夫ですか?今、手錠を外しますから」 
慌てて駆け寄る千早だが、彼女はまだプロデューサーの意識が第一らしく、 
自分の格好がどんなものであるかはすっかり忘れていた。 
プロデューサーの前にしゃがみこんで、まずは柱に括りつけられたロープを解こうとするが…… 
そうすれば、嫌でも彼の男性としてのシンボルが目に入ってしまう。 
「あ………」 
「う……」 
はじめて見る、大きくなった男性の股間。 
千早は、それが自分の裸を見ての怒張だと思うと……
それを鎮めなくては、という責任感に駆り立てられた。 

「あっ……あああのっ……これ、痛そう、ですよね……私のせいでこうなってしまって……」 
「いや、千早のせいじゃない……って、いやいや、別に千早が魅力的で無いというワケじゃなくてだな!! 
半分は男の生理現象というか……仕方ないというか……」 
そうは言っても、あずさの下着姿を拝んでからというもの……長時間起立し続けた股間は、 
少々の事では収まる気配を気配を見せなかった。 
しかも目の前には、相変わらずショーツ一枚の千早がいるため、 
収まるどころかさらに大きく、硬く……ズボンの下からでも分かるほどに猛り狂っていた。 

「ぷ、プロデューサー……その、私でよければ………」 
千早の綺麗な手が、彼の股間に伸びる。 
「!?」 
「お願いします……嫌でなければ、私にさせて下さい……私だって、その…… 
大好きな人のものなら、自分の手でしたいん、です……」 
悩ましげな表情に加え、間近に半裸の身体。さらにはきめ細やかな指がズボン越しに彼のものに触れ、 
それだけで過剰に股間が反応する。 
気持ち的には、このまま千早の手に触れられているだけで、射精してしまうのではないかとさえ思えた。 
「は……はじめてですから、分からない事は多いですが……頑張ります」 
普段から、何事にも真面目に取り組む千早は、こういう時ですら真剣だ。 
プロデューサーは、こんな状況である以上、黙って頷き……彼女の奉仕を受け入れることにした。 
千早が、たどたどしい手つきでズボンのジッパーを下ろしながら、
片手ではずっと彼の股間を労るようにさすっている。 
トランクスのボタンを外すと同時に、
窮屈な場所に押し込められていたものが勢いよく飛び出すように現れた。 

「……こ、これが……プロデューサーの、あ、あそこ……こんなに、腫れてるみたい……」 
衣服の拘束を失い、天に向ってそそり立つソレは、別の生き物のように見えた。 
改めて、素手で彼のものをやさしく上下にさすってみる。 
細く、繊細な指が性器をしごき上げる度に、プロデューサーの身体に付けられたままの機械が反応する。 
もう、200のゾーンを振り切っているそれは、
彼と千早の間に【数値】という意味の無力さを語るものでしか無かった。 


別の階の一室。 
誰もいない事務室の丈夫な柱に、ガシガシと律子の蹴りが入る。 
「ううっ…プロデューサーったら……結局、最初っから千早にぞっこんだったんじゃないのよもうっ!?」 
丹念にクッションまで敷いて、衝撃と痛みを殺しているおかげで、周りには一切の音は響かなかった。 
そこまで用意がいいなら、八つ当たり自体しなければ良いのだが……感情的にそうはいかないらしい。 

「はぁ……そうみたいですね〜スコアで言うなら、0対15くらいでしょうかね〜」 
あずさの方は、一見マイペースを崩していないが……表情からはさすがに落胆の色が伺える。 
「野球ならコールド。お相撲なら……陥落間違いなしですよね〜」 
「うぐぅ……あずささん。せめて、バスケとかテニスに例えませんか?」 
天然の、あまりにストレートな物言いに律子は少しだけ抵抗するが…… 
最初から勝負にならなかった事を考えると、あずさの方がまともな例えをしているように思えた。 
ならば、むしろ完膚なきまでに負けたと受け取ったほうが良い。そういう意味だった。 

「ねぇ……律子さん。二人で、これから残念会しませんか?」 
あずさが出した2枚のチケット。彼女が【運命の人】と二人で行くために用意していたものだった。 
「これ……あ。有名ピザレストランの招待券……って、あずささん、来週のグラビア撮影は!?」 
「ダイエットあずささんも今日だけは解禁日〜♪」 
「あの……歌って誤魔化さずに、質問に答えてください」 

「うふふ〜こういう時は、美味しいものを食べて幸せな気持ちになるのが一番です〜 
そして、明日コレで運動して元通り〜♪」 
次に取り出したのは、ホテルの室内プール招待券。会員制なので、 
ファンにもまれることも無い落ち着ける場所だ。 
「でも、あずささん……いくらなんでも無茶で……う?」 
見ると、彼女も……笑顔を崩さないままで泣いていた。一見、常に幸せそうなあずさだが、 
運命の人になりえる、大好きな男性が、自分の方を見てくれなかった。 
そのショックは律子にも痛いほど分かり、その上で、行動を起こそうとする精神力に、 
律子は彼女の【包容力】とも言える強さの一端を見たような気がした。 

「はぁ……わかりました。あずささんが積極的に運動しようなんてレアな事態ですしね。 
私もフラれた者同士、付き合っちゃいますよ!」 
「ふふ……ありがとう、律子さん。じゃ、行きましょうか〜」 
「はい!…秋月律子、恋に敗れても、人気では負けませんよっ!色気でもトークでも、 
何でも使って千早より先にアイドルの頂点を目指しますっ!!」 
「わたしも〜新たな【運命の人】に見つけていただけるように…… 
もっともっと、頑張ります〜」 

同事務所の、高槻やよいの得意技……ハイタッチをして、明るく笑う二人。 
そこにあるのは、喪失感だけでなく、新しい明日のための決意だった。 
「さぁ〜、妊婦さんみたいになるまで食べましょう〜♪」 
「えぇ!?」 

この後、律子はあずさに付き合った事を少しだけ後悔することになる。 



「……こ、こうですか…プロデューサー……」 
千早の、細くてしなやかな指先がプロデューサーのモノを優しく上下に擦る。 
「現代の歌姫」とまで言われた娘が今、男の股間を弄っている…… 
ファンが聞いたら卒倒するだろうな、と思いつつも、 
彼はその状況が物語る希少性に、身体を委ねていた。 
どこを刺激するというわけでもなく、ただただ上下に擦るだけなのだが、その雰囲気だけでも、 
出してしまいそうになる。 

無論、触覚だけではそこまで気持ちよくなるわけが無い。 
確かに千早の手つきは慣れていなく、そこらの風俗嬢と比べると【下手】の一言で終わってしまう。 
しかし、誰よりも愛する娘が下着一枚だけの姿で目の前に跪き、 
そんな体勢で自分の股間に奉仕してくれるとしたらどうだろうか。 

いじらしくも健気な表情に、ほんのり赤らんだ綺麗な顔。 
流れるような美しい黒髪に……何より、可愛らしい裸の胸。 
プロデューサーの視点からは、僅かに背中からお尻にかけてのラインと同時に、 
唯一残された、スカイブルーのショーツが見える。 

(もし……これで千早が上手かったら、俺……5秒と持たなかったかもしれない) 
そういう意味では、今現在はこれで良かったのかもしれない、とプロデューサーは思った。 
が、いつまでもこのままというわけにも行かないのも事実。 
現に、いつまで経っても精の迸りどころか濡れても来ない彼の股間に、千早が焦っているから。 
『もしかして、気持ちよくないのかも……?』という疑念に支配されているのが傍で見ていて凄く分かる。 
懸命に奉仕しながら、泣きそうになっている千早……… 
これはこれで可愛いからずっと見ていたいと思えるが、今は彼女に対する愛情のほうが強かった。 
「千早。もっと強く握ってもいいんだよ……あと、最初は舐め……い、いや!何でもない!!」 
プロデューサーが、何とか理性で言葉を押し止める。 
さすがに、担当プロデューサーが現役プロシンガーの口を汚すのはまずいと思ったから。 
しかし、千早は意味を理解したのか、躊躇う事無くその顔を…… 
数十万人を酔わせる美声を生む口を、プロデューサーの股間に近づけ、優しくキスをした。 



「うっ……お、おい!千早……まずいって!?そんなモノ、舐めるもんじゃない!」 
「……大丈夫ですよ。保険の教科書で読みましたが、たんぱく質なら毒ではありません。 
そ、それに……………き……です、から…………の…………なら」 
「え……今、何て…」 
「……あぁっ、もう……こう言う事は愚鈍な人ですねっ……いいですかっ、 
プロデューサーのっ………お、おちんちん……なら……す、好きだから大丈夫って言ったんですっ! 
分かりましたかっ!?」 
「うぁ……は、はいっ!分かりましたっ!!」 
「私だって、今していることがどれだけはしたなくて凄く恥ずかしいかっ……… 
それでもっ……その……し、したい…んですから、大人しく受け入れてください……もう…」 

その言葉が、殺し文句となった。 
普段、エロトークなど事務所でしたら怒って帰ってしまうような千早が…… 
自分のためなら股間のモノを進んで口に含んでくれるというのだから、 
担当プロデューサーとして……いや、男として何よりも嬉しく、誇らしい瞬間だった。 
(……や、やばい……今、俺……すげぇ感動してるかも) 
一途な千早の想いが、プロデューサーの全身を駆け抜け、血を熱くさせる。 
千早にここまで言わせてしまっては、それを止めるのは野暮というものかもしれない。 

「……っ!?」 
不意に、股間に走る柔らかい感触。 
千早のあたたかく、柔らかい舌が、性器に触れゆっくりと竿から亀頭へと這ってゆく。 
手で触ってもらうのとは比べ物にならないくらいの快感だった。 
千早の舌は、性器全体をくまなく這い回り……時折、頬の粘膜までもが亀頭に触れる。 
吸い付かれた時、思わず気持ちよくて背筋に電撃が走ったような感じがした。 
すると、彼女はそれを気持ちよいサインと受け取ったのだろう。 
以後、定期的に吸い付いてプロデューサーの性器を圧迫、刺激する。 
いくら千早が素人とはいえ、ここまでされて気持ちよくないわけが無く、 
プロデューサーの股間から、じわりと滲み出て来るものがあった。 

「……うん…マジで気持ちいいよ、千早……そのえっちな顔も、凄く可愛い」 
「あ……はい、ありがとうございま……っ!?」 
ナチュラルに反応したと思ったら、急に千早が固まった。 
しばらく動かないと思ったら、見る見るうちに顔から耳まで真っ赤になってゆく。 
「……プロデューサー……全体がぬるぬるしてきたら、あとは上下に強く擦れば良いのですか?」 
「あ、ああ……そうだけど、どうした?……嫌なら止めても…っつ!!」 


何を聞いてきたのかと思えば、千早はいきなり、唇で彼の言葉を塞いできた。 
さっきまで自分の股間を咥えていた口で、というのが少々複雑な気もするが、 
不意のキスは彼の言葉と行動を止めるのに、十分すぎる効果を上げた。 

「プロデューサー……出してくれるまで、喋ったらダメです!」 
(な……どうして!?) 
千早のキス効果か、咄嗟にそう疑問が出るが口には出なかった。 
「可愛いとかえっちだとか、言われたら……気になって、恥ずかしくて集中できませんっ!! 
……禁止といったら禁止なんですっ!分かりましたかっ!?」 
(……いや、そうは言われても、正直な感想だし) 
もはや、目線だけの言い訳だが……千早には不思議と通じているらしい。 
今まで一緒に歩んできた成果だが、こんな所でそれを発揮するのもどうかと思える。 

「ああっ…もう、とにかくダメです、イヤです、禁止ですっ……わ・か・り・ま・し・た・か!?」 
論理的思考の欠片も無い……ある意味かなり千早らしくない言葉。 
だが、その強すぎる主張の前に、彼は頷く事以外出来なかった。 
逆に考えれば、千早がここまでワガママを言ってくれること自体が信頼の証であり、 
彼にとっては誇らしい事と見ることも出来る。 
(……それに、こんな千早もやっぱり……可愛いよな。言ったら多分、怒るけど) 

彼は再び言葉を飲み込んで、千早の奉仕を受け入れた。 
今度は、指と舌、口全体を使っての奉仕。 
プロデューサーの助言もあり、先ほどと違って格段に気持ちよさは上だった。 
(……顔とか髪にかけちゃったら……マズイよなぁ……普通) 
声を出せない分、余計な心配が頭の中を巡るが、 
やがて、そんな心配も出来なくなるほどに千早の手の動きがだんだんと加速してきた。 



「うっ……っつ、これは……ヤバイ…」 
男の側が声を出す、というのは外国もののAVみたいで多少いただけないと、 
彼は勝手に思っているのだが……不思議と千早は嬉しそうにしている。 
あまりに照れくさくて、喋る事を禁止はしたが、彼が反応して声を上げてくれるのは、 
素直に嬉しいと思うらしい。 
コンサート中のファンの声援は何より嬉しいものであり、 
歌を邪魔するものなどでは決して無い…例えるならそんな感覚だろうか。 

「ふふ……プロデューサー……ここ、気持ちいいみたいですね?」 
何か、面白いものを見つけてどうしようかとほくそ笑む……亜美、真美達がよく見せる表情。 
まるで小悪魔のような千早も、それはそれで十分に魅力的だった。 
もう、下手に口出しせずともこのまま身を任せていれば、気持ちよくしてもらえそうなほどに… 
千早はプロデューサーの性器を、時には吸い、時には舌で蹂躙し、刺激を与えた。 
相変わらず、たどたどしさは抜けないが……嬉しそうに自らの股間を弄るその表情を見ていると、 
幸福感だけで達してしまいそうになる。 
この、いたいけな少女の心の中に【一番大切な人】として存在する嬉しさ。 
その気持ちが、心地よさに拍車をかける。 
気がつけば、もう射精感がすぐそこまで来てしまっていた。 

「ん……ちゅ……くちゅ……プロデューサー………すき、です……プロデューサー……」 
一心不乱に彼のモノを舐める千早は、勿論そんなことには気がつかない。 
このままだと、彼女の一番大事な喉を汚してしまうが、 
生憎と、彼の手はまだ繋がれた状態で、千早を引き剥がす事はできない。 

「……だ、ダメだっ……出るっ!?」 
身体の奥底から射精感がこみ上げ、いとも容易く理性の堤防を決壊させた。 
勢い良く射ち出された白濁液は、千早の口内を跳ね回り、激しく踊る。 
股間のモノはいまだに温かい粘膜に包まれ、精液を搾り出そうと締め付けてくる。 
ふと気がつけば、今までに無い量の液体が千早の口内を汚してしまっていた。 


「ち、ちは、や……ダメだ……吐き出せ……」 
気を抜けばすぐにでも薄れゆく意識の中で、懸命に千早の喉を案じるが、 
彼女は呆然と焦点の合わない目でボーっと空を見つめている。 

(これが……プロデューサーの精液……プロデューサーの、赤ちゃんの、もと……) 
まだ口内に残る熱いものを感じながら、彼女は少しだけ指にソレを出して、まじまじと眺めてみた。 
熱くて、濃い液体をいとおしそうに眺め、口の中で転がすと…… 
なにやら嬉しそうにプロデューサーに微笑みかけ、喉を鳴らして一気に飲み込んだ。 

「……っ!」 
「千早…おい、千早!?だから無理するなって」 
プロデューサーが制止するが、彼女はそのまま直立して動かない。 
口元を押さえ、零さない様に気をつけながら、喉にからみつく感触に耐え、 
大事に……大事に、喉の奥へと飲み下していった。 

「プロデューサーが、わたしで気持ちよくなってくれた証……粗末にしたく、なかったから… 
大丈夫ですよ。喉の管理はあとでしっかりしておきます。 
でも、ふふ……こぼれるかと思うほど、出しましたね」 
「う……そりゃ、気持ちよかったからさ……俺だって健康な成年男子だし、 
その上千早がしてくれたんだ。いつもより大目に出て当然だろっ……」 

「……でも、これで落ち着いて手錠がはずせ……」 
そこまで言って、俺の胴体に手を回して、後ろ手の鍵をはずそうとする千早に、 
何か硬いものがコツンと当たった。 

「………」 
「………」 
しばし、お互いが無言になる。それもそのはずで。さっきあれだけの精液を出して、 
大人しくなったと思われる彼の股間が、全く衰えていなかったというのだから。 


「あー……ほら、何と言うか……最近、溜まってたんだよな…仕事が忙しくてさ。 
だからちょっとコレも喜びすぎて、抑えが効かなくなっているというか…… 
あ、言っとくけど、凄く気持ちよかったんだからな!絶対に不足があった訳じゃない」 

ストイックすぎる千早は、ともすれば全ての問題を、自分に原因があると考えてしまう。 
だから、プロデューサーの彼としては、できるだけ千早の不安を取り除いてあげたいと思った。 
本当に、千早の奉仕は他の何者にも替えがたいほどに気持ちよかったから。 
「もう……仕方ありませんね…プロデューサーは……ふふっ…」 

千早や律子が言う、良い意味での【仕方ありませんね】という一言。 
数少ない、相手を認めた上での、千早流の【褒め言葉】だ。 
事実、仕方ないとは言いながらもかなり上機嫌な千早を見ていると、 
この、空気を読めない股間にも感謝しなければと、彼は内心思った。 

「あ。でも……さすがに尻や腕が痛いから、手錠は外してくれないかな?」 
建て前上そう言ったが、戒めを解いてもらうのは、自分も千早にしてやりたいから。 
指で、舌で……千早の可愛らしい胸を、引き締まった尻を、 
そして、ぴったり閉じた未開発の蕾を……いじり倒したかった。 
その、国宝級とも言える喉から、快楽に喘ぐ甘い艶声を聞きたかった。 
少々ずるい気もするし、後で千早は怒るかもしれないが、これだけは譲るわけに行かなかった。 

そして、いきり立った股間を時々気にしながらも手錠の鍵を千早に外してもらい、 
邪魔なセンサー類と音を立て続ける機械のスイッチを切ると、 
まずはまっすぐに立ち上がり、千早に向き直る。 
「あ………」 
何事かと驚き、戸惑う千早は…いつも以上に可愛く、そして儚く見えた。 

「千早……助けてくれてありがとう。大好きだよ」 
プロデューサーが、満面の笑みで千早に笑いかけ、千早を抱き締め、くちびるにキスをした。 
さっきまで自らの体内にあった、白濁液の苦い味がするが…そんなことはどうでもいい。 
今、出来る範囲で最高の事をして……千早に感謝の気持ちを表したかったから。 


その効果は十分すぎたらしく、漫画にするなら【ぼんっ!】と言う効果音が爆発しそうな勢いで、 
千早の顔が瞬時に耳まで真っ赤になる。 
驚きと嬉しさがごっちゃになった表情で、立ち尽くしているようだ。 

「…………プロデューサーの、馬鹿………」 
そう言って、彼の動揺の隙を突くと…今度は、千早の方から彼のくちびるに吸い付いた。 
全身の空気を抜かれんばかりの、激しい…貪るようなキス。 
細い両腕は彼の首に回され、逃れる事を許さない。 
しかも強引に彼の口内に舌を入れ、歯茎から舌までを蹂躙してくる…… 

腹を決めたら徹底的に……という千早の性格上、 
それは男女の睦み事にも同じように当てはまった。 
スイッチの入った千早は、もう誰も止められない。 
たとえ社長がこの場に現れても、行為は止まらないだろう。 

「プロデューサーが、あまりにも嬉しくて恥ずかしいことを言うから……」 
そういえば、と彼は思った。 
拘束されて座っていた状態では、彼女の全身が見えにくかったが…… 
千早はしきりに下半身を気にしている。 
どんなときでも必ず片手は股間に当て、大事なところを隠すようにしているのだ。 
普通に考えるなら、ショーツを穿いている以上は胸を隠すはず。 
それなのに、股間に意識が行っているということは…… 
「ショーツの替えなんて持ってきて無いのに……もう、濡れてしまって使えませんっ… 
責任、取ってください!プロデューサー!!」 
「うぉ……す、すまんっ!」 
女性のこういう悩みには気が回らないためか、彼は謝る事しか出来なかった。 
一口に責任といっても、この場合、どうしたいいのかさっぱり分からない。 

「だから…その…わ、わたしにも…………て……さぃ……」 


かすかに聞こえたその言葉。それはむしろ彼にとっては願ったり叶ったりなのだが、 
とあるファンレターを読んだ影響か、このまま何もせず少し待つことにした。 
意地悪な趣味だと自分でも思うが、こんなにレアで、最高に可愛らしい千早を…… 
ここで堪能しておかない手は無いと思った。 

「せ…責任とって、わたしも……気持ち良くしてくださいっ…… 
濡れちゃって気持ち悪いから、ショーツ……脱がし……て……くださいっ!! 
お願い……します……プロデューサーぁ……」 
それ以上の言葉は、必要なかった。 
真っ赤になって俯く千早の前にしゃがみ込んで、スカイブルーのショーツに手を掛ける。 

「うん……じゃ、脱がすよ。千早……」 
はてしなく重いプレッシャーを感じるためか、宣言して了解を取らずにはいられない。 
何しろ、夢で何度も妄想した、千早の一番恥ずかしいところを今から拝むのだ。 
さっき律子たちがいた時のようなドキドキ感は無かったが、 
その代わりに、最高に幸せと思える一体感が、二人の間に漂っていた。 

手が震えて上手く脱がすことが出来ないが、それでもショーツはゆっくりと下ろされ、 
なだらかな下腹部と、薄い……性器周りをほとんど隠していない恥毛が露出し、 
ごくり、とプロデューサーの喉が鳴った。 

瑞々しい肌は性器周りを一層綺麗に見せ、テラテラと光る小陰唇の先からは、 
粘液の糸が銀色の輝きを帯びて、つう、と伸びる。 
「あ……ゃん……恥ずかしい……」 
千早も、プロデューサーの股間を舐めながら、感じていたのだ。 

ここまで彼女をその気にさせたのは、他ならぬプロデューサー自身。 
たとえ、担当アイドルに手を出し、その後最悪の結果になろうと…… 
かつて彼の尊敬する社長がそうしたように、愛する者と一緒に生きようと思った。 
いざとなったら、単身独立してでも彼女のプロデュースは絶対に辞めない。 
肉体関係を持つ以上、何があっても彼女を守るのは自分しかいない。 
事務所のアイドルと関係を持つというのは…それだけのリスクを伴う行為だ。 

愛の行為に酔いしれながらも、その事だけは真摯に、真剣に考えることができた。 
もう一度深呼吸をして、覚悟を決めると…… 
目の前には、愛液を滲ませて光る、千早の大事な部分があった。 
もう、迷う事は無い……愛情を奉仕で表現するため、彼はむしゃぶりつくように、 
千早の股間に顔を埋め、性器に吸い付いた。 

「ひゃうっ……あっ……くぅ…んっ………そんな、いきなり……」 
今まで遠回りした分を取り戻すかのように、千早の大事なところを貪る。 
千早の恥じらいと喘ぎ声を、今は、自分だけのものにしたい…… 
そう思えるほどに、彼女の蜜と匂いは、だんだんと彼の理性を奪いかけていた。 



恥ずかしさのあまり、声を立てないように我慢する千早だが、 
こんな時にも普段のトレーニングが表に出てしまうから皮肉なものである。 

「ふぅっ……あ、あぁ……やぁっ……音、立てちゃ……」 
時折漏れる喘ぎ声は透き通るように真っ直ぐに、部屋の外まで響き渡る。 
鍛え抜かれたボイスレッスンのおかげだろうか…プロデューサーは、 
千早の才能と自らのレッスン指導の成果を少しだけ誇らしいと思った。 
もしかすると、アニメ声優の仕事なんかも取れるかもしれない。 
……少なくとも、今聞こえる甘い嬌声は多くの男性を虜にするであろう。 

(……声もそうだけど…舌が止まらない……感触も、匂いも……最高だっ…) 
恍惚の味、と言うべきだろうか。あまりの美味に節度も品格も忘れて、貪りたくなるような感覚。 
みずみずしく張りのある女性器は、彼の舌を適度な弾力で押し返し、 
先端に僅かに覗くクリトリスは、ささやかながらも十二分に気持ちよさを感じで勃起している。 
膣奥からは少しずつ蜜が溢れ、千早の匂いと共に彼の味覚を満足させた。 

千早を気持ちよくしてあげたいという気持ちに偽りは無いが、それ以上に自分が虜にされてしまいそうだ。 
それ程までに、千早の股間を舐める事が心地良いと思えた。 
舌で存分に感触を味わいながら、時には転がしたり、時には吸い付いて刺激を与える。 
「プロデューサーっ……ダメ……です…そこっ、弱い……あぁあっ!?…はぁっ、はぁっ…… 
そんなに……撫で回されては……」 

「千早……おしり、弱いんだ……肉が薄そうだしなぁ…」 
「べっ……別に、それは関係ないでしょう…ふぁっ!?……や、やぁ……前と同時になんてっ…」 
千早の抵抗を無視して、プロデューサーは両手で千早の尻を撫で回し、舌で性器を刺激する。 
これだけの快楽を同時に与えられては、普段冷静な千早といえど堪ったものではない。 
まして、性的興奮にほとんど免疫の無い彼女にとって、この責めは激しすぎた。 

プロデューサーの舌が大陰唇を掻き分け、包皮を押し退けてクリトリスを激しく舐る。 
舌を押し返す感触と、奥から溢れてくる蜜、そして千早の甘い嬌声に、 
彼はひたすらに時を忘れて千早の性器を貪った。 



「プロデューサーっ……そこ、吸わないでっ……ダ、ダメです……」 
下半身のほとんどを刺激され、千早は立っていることすら難しい状態になっていた。 
辛うじてプロデューサーの頭部を掴んで支えにしているが、達してしまえばそれすら維持できそうに無く、 
彼の舌によって剥かれたクリトリスは、程好い刺激を受けて硬さを増す。 

千早の抵抗をよそに、プロデューサーの舌は止まらず更なる感触を貪らんと蠢く。 
ダンスレッスンにおける、手拍子の如きリズムでクリトリスを突付かれ、 
千早の感覚は最高レベルまで敏感になっていた。 

(うぁ……き、気持ちいいっ……あそこが、ジンジンしてっ……おしりも……) 
尻はやさしく、性器は激しく責め立てられ、両方の快感が脳髄に伝わる。 
少しでも気を抜けば快楽に支配されてしまい、脚に力が入らなくなる。 
そうすると今度は尻にプロデューサーの指が食い込み、別の快楽が押し寄せる。 

幸せな気持ちと共に来る快楽の、何とも言えない充実した感触。 
ごく稀にではあるが、自宅にて一人でするのとでは比べ物にならない気持ちよさが、そこにあった。 
精神的な満足度は留まるところを知らない勢いで上昇するが、肉体の限界はもうそこまで来ていたのか…… 
神経の奥から、頭の中が真っ白になるほどの波が押し寄せる。 
今まで感じたことの無いほどの感覚に、千早の声が一段高くなった。 

「あぁっ……プ、プロデューサーっ……プロデューサーぁ……」 
その声に、彼は一段と強く千早の秘部を吸う事で応えた。 
「ダメですっ……離れて!出ちゃいます、から……あっ、ぅあ……あぁぁっ!?」 
プロデューサー本人からすれば望むところだが、達する直前の千早からすれば、 
自分の飛沫を彼の顔にかけてしまう事が、限りなくはしたない行為に思う。 

だが、千早の希望とは裏腹に、プロデューサーの手と舌は、 
さらに強く彼女の下半身を責め立てることでその要望を否定した。 
最後に一つ、クリトリスを軽く噛み『出していいよ』と行為で応える。 
千早の両足から立つ力が抜け、透明な飛沫と共に彼女の性器がプロデューサーに寄りかかってきた。 



そのまま、体重の勢いを借りて、二人で最初から敷いてあったマットへと倒れ込む。 
「ぁ……はぁ……はぁっ………プロデューサー……う」 
どうにか意識を取り戻してから、軽く状況を確認する。 
まだ股間に当たっている感触がプロデューサーの鼻だと知って、千早は慌てて上体を上げた。 
「きゃっ……あぁっ……すみません、すみませんっ……顔がこんなにっ!?」 
自分が達した飛沫で顔中をべとべとにしているプロデューサーを見ると、ヘンに申し訳無い気分になる。 
「気にするな……俺もさっきの千早と同じ気持ちだ。好きな娘が俺で感じてくれたんだから、 
むしろ、出してくれるほど嬉しい」 
「もうっ……どうしてそう恥ずかしいことを平気で言うんですかっ!プロデューサーは」 
【気持ちよかった】と言われる事自体は嬉しいが、その度にこれだけ恥ずかしい思いをすると思うと、 
少々考えてしまう。いずれにせよ、ずっとこの体勢でプロデューサーの眼前に性器を晒していては、 
何をされるか分かったものではない。 
そう思い、千早は少し位置を下げ、お互いの顔が見える場所に移動したが、 
2度の絶頂を迎えて身体に思うように力が入らず、途中で手を滑らせて、 
プロデューサーに折り重なるような格好でボディプレスをするように、軽く彼の上に落ちた。 

「……っ!?」 
「あ……す、すみませんっ!!すぐに退きますから」 
腕の力が戻らないため、ぎこちなく身体を擦り付けて少しでも離れようとするが、 
偶然の悪戯か、そこで千早の裸の胸が、にゅるん、とプロデューサーの股間を撫でた。 

「うぉぅあっ!?」 
自分でも、情けない声を上げてしまったと思えるプロデューサー。 
体重を少し預けた状態で、千早の胸が自らの股間を撫でた時の感触を、どう説明して良いのか…… 

まず、程好い千早の体重が、体液で濡れた身体を撫でる。 
彼は仰向けに倒れているので、丁度裏筋の部分が刺激された。 
次に、千早の鍛えられた大胸筋が、強く彼の肉棒を締め付け、一拍遅れて、 
わずかな脂肪がやさしく敏感な部分を包み込むように刺激する。 
最後に、小さめではあるが硬く尖った乳首が当たり、仕上げとなった。 

千早が、一糸纏わぬ姿で自分に倒れ掛かっているという幸福感もあるが…… 
この強弱織り交ざった感触は、先ほどのあずさと律子の胸よりも気持ち良いと思えた。 



「……プロデューサー……今の、気持ちよかったんですよね?」 
先ほど見せた【悪戯モード】の千早がふたたび発動してしまったらしい。 
(……まぁ、ついさっきまで、さんざん尻とあそこを責め立て、イカせちゃったからなぁ…) 
ここぞとばかりにえっちな反撃に転じる千早を見るのは、これはこれで楽しい。 
彼は、頷くことで肯定の意を示し千早のすることに身を任せた。 
「ベルトとか、危険ですからちょっと失礼します……よいしょ……」 

たどたどしい手つきでプロデューサーのズボンを脱がせると、もう一度自分の体重を乗せる。 
体液と汗でぬるぬるの身体を密着させると、千早はふたたび前後に動きはじめた。 
以前から、自分の胸が小さいことは気になってはいたが、
こんなカタチで役に立つとは思ってもいなかった。 
「プロデューサー……わたしの胸……気持ちいいでしょうか?」 

気持ちよすぎて声が出ない分、必至に頷きと表情で応えるプロデューサーを見ると、 
千早本来の持つ、飽くなき向上心に炎が灯った。 
「ん……では、もう少しスピードを……上げ…ます……」 
「……!?」 

いや、待ってくれ。それはさすがに勿体無いから。 

などと言う間もなく、千早の胸奉仕は彼の敏感な部分を擦り続けた。 
今だけは、自分の胸に少しだけ誇りを抱きながら。 


「んっ……はぁっ………プロデューサー……」 
半ば無理やりとも言える千早の胸奉仕に、精神も肉体も快感を抑えられない。 
この気持ちよさ自体は、千早の鍛え上げられた肉体と……失礼ながら、 
薄めの乳房が持つささやかな脂肪で、偶然にも風俗嬢顔負けの感触を併せ持っていた。 

先ほど、手と口でしてもらった時とは比べ物にならないほどの快楽が脳内に押し寄せ、 
全裸の千早と密着しているという事実が、より幸福感を認識させる。 

唯一不満なのは、プロデューサー本人が千早の胸や尻に触れないことだが、 
目の前で、懸命に奉仕している千早を見ると、ただ邪魔したくないと思えてしまう。 
そしてもう一つ、今回ばかりは邪魔できるほど拙い奉仕でも無かった。 

「やば……もう、出ちまうっ……千早、もう少しゆっくり……」 
「……プロデューサー……わたしがさっき、『やめてください』ってお願いしたとき、何しました?」 
「う………」 
こう返されては、一言たりとも言い訳できない。困った顔をするプロデューサーをよそに、 
千早はさらに身体を押し付けながら左右に上体を捻る。 
縦に加えて横からも刺激を与え、プロデューサーの股間をねじりこむ様に擦る。 
今や、彼の股間にあるモノは、千早の全てを受け止めるセンサーと化していた。 

胸筋の、しなやかな感触。 
乳房の、やわらかい感触。 
乳首の、ちょっと硬い感触。 

そして、何より強く感じる彼女自身の心臓の鼓動は、はげしく前後運動をしているせいだろうか? 
……否。常人をはるかに上回る体力を誇る千早にそんな事はありえない。 
その鼓動の原因は、ほとんどがこの恥ずかしい行為と、プロデューサーへの愛情。 
この世においてもっとも信頼し、もっとも大切と思える人と寄り添っている安心感。 

そんな千早の心を知ってしまっては、抵抗できるはずも無い。 
どこか誇らしくも、国民的歌手とまで言われた如月千早にここまで破廉恥な行為をさせている。 
そんな事実を改めて認識させられ、少しばかり罪悪感がこみ上げてきた。 

「プロデューサー……出して、下さい……わたしで、たくさん気持ちよくなってください……」 
すでにもう十分気持ち良い、と思うがここでそれを言うのは躊躇われた。 
彼女の精一杯の気持ちを考えるならば望みどおりに、思い切り自らの欲望を撒き散らしたい。 
千早の奉仕が最高に気持ちよかった証として、たとえ身体が枯れても体内にあるすべての精を、 
出してしまいたい。 
そして……… 


千早の、小さいながらも女性として十分に、性を感じて勃起した乳首が、 
プロデューサーの性器にある裏スジを擦ったその瞬間、彼の欲望は解放された。 
「も…もう、ダメだっ……また…出るっ!」 

びくん、とプロデューサーの男性器が震え、勢い良く精液が撒き散らされる。 
彼の脳内では、必至に千早の顔に掛けまいと、意志の力で股間を別の方向に向けているつもりだったが、 
そんな器用な真似が出来るはずも無く……さらには、千早自身が全く避けようとしないことも手伝って、 
迸る精液のほとんどが、今度は口内ではなく……… 

サファイアを想わせる、端正な、凛としたその顔に。 
黒曜石を想わせる、優雅で、日本女性の象徴の如きその髪に。 
『汚した』という表現がこれ以上似合うことは、多分無いであろう。 
プロデューサーの欲望そのもの、と言える精の迸りを受けて、 
千早の顔はべとべとに汚され、芸術品ともいえるその美しさを、ある意味台無しにした。 

「………はぁ、はぁ……はぁ……ちは…や……大丈夫……か…」 
プロデューサーが彼女を気遣うそばから、大量に掛けられた精液が重力の影響を受け、 
頬や髪を伝って零れてゆく。 
千早は両手でその雫を掬い取ると、やはり先程と同じように、大事そうに自らの口に運んだ。 

「プロデューサー……こんなにいっぱい……感じてくださったんですね」 
自らの胸と、手中の精液を交互に見比べ、千早は行為の後の後ろめたさを微塵も出さず、 
まるで最高の歌を披露できた後のような、この上なく幸せそうな笑顔で彼に微笑みかけた。 

その笑顔に、男として応えないわけにはいかない。 
すくなくともプロデューサー自身はそう思い、まだ気だるい身体を無理に起こして、 
先程途中まで考えていた事を、実行に移した。 

「感謝は、ただ褒めるより行動で示さなきゃ……だろ?」 
いつだったか、TVドラマの主題歌収録で千早にしてあげたこと。 
それは何度も何度も、ただ千早の頭を撫でてやるだけだった。 
彼女にとっては、それが何より嬉しかったらしい。 

今回は、さすがに髪についた精液を広げるわけにいかないので、主に後頭部あたりを。 
何度も何度も、愛情を込めて撫で続けた。 
「凄く気持ち良かった……最高だったよ千早」 
「あ…ありがとうございます。その……嬉しい……です」 



このまま幸福感たっぷりの雰囲気に浸っていたいが、現実はそうも行かない。 
髪と顔にこれだけの精液を掛けられているのだから、 
事後処理はティッシュ数枚でどうなる物では無かった。 
「こりゃ、洗ったほうが早いな……千早、風呂場へ」 
幸いな事に、更衣室からはドア一枚を隔てシャワー室付きの風呂場がある。 

雑居ビルから一段上の事務所に引っ越した際に、大事なアイドルのためにと 
多少の無理をして付けた部屋であり、中には建物のランクに不相応な浴室までついている。 
『レッスンで疲れた身体を癒すために、くつろげる場所が必要です』とは、 
事務員でもあり女性視点でアイドル達をケアできる社員、音無小鳥嬢の意見だった。 

(乾いてかぴかぴになっちゃったら、ビジュアルイメージが落ちるしなぁ……小鳥さんに感謝しないと) 
そんなことを思いながら、千早に移動を勧めるが、彼女はじっとプロデューサーを見つめたまま動かない。 

「……何をしているんですか?プロデューサー」 
「それはこっちのセリフだ。千早が早く入ってくれないと安心できないよ。 
俺は万が一に備えて見張ってるからさ」 
「律子が『誰も来ない』と言ったなら、きっとそれは間違い無いでしょう。 
それよりも、わたしはまだ目的を終えていません……その………ほら、まだこんなに痛そうに」 
「うわ!?」 

見ると、2度出したにも関わらずプロデューサーの股間はまだまだ硬かった。 
千早がそれほどまでに魅力的なのか、彼の精力が凄まじいのか。 
「ですから……どうしてもコレを落とせと仰るのであれば、一緒に入ってください」 
「………」 
もはや完全にペースを握られている。 
女子更衣室の風呂に入るなんて想像もしなかった事態だが、 
スイッチの入った千早にここまで強く言われては、彼に断る事は出来なかった。 
「…分かった。でも、まずは顔を洗うことが先だからな」 
千早のイメージを守るためそれだけは譲らないが、結局彼女の望む形となった。 
手を引かれる格好でロッカールームからシャワー室へと連れて行かれると、 
そこに貼ってある一枚の張り紙にショックを受けた。 


【プロデューサー入室禁止】 



「うおっ!?……な、何だよコレ」 
「あ……ふふっ……それは、事務所が引越しをした時に、律子が魔除け代わりにと貼ったんです。 
ヘンな冗談だって、その時は皆で笑ってたんですけどね……まさか、 
本当にプロデューサーがこの張り紙を見る日が来るなんて驚きです」 

(引越し当時なら、半年ほど前だよな……まさか律子、ここまで予想し……いやまさか、 
いやいや、律子なら十分にありえる話だし……) 
彼は半分怖さを感じながらも、脱衣所入り口の扉をくぐり、千早と中に入った。 
脱衣所で靴と靴下を脱ぐ千早に思わずドキリとして、慌てて目を逸らす。 
(……改めてみると、千早に何て格好させてたんだ……俺) 
少し離れて見ると、全体的に引き締まった千早の全裸が眩しいくらいに美しい。 
加えて、全裸に靴と靴下のみ、というアンバランスなその格好に、 
三たび下半身が反応するのを感じ、慌てて気を逸らす。 

しかし、男性の本能とも言うべきか、千早から目を離すことが出来ない。 
細いながらも綺麗なカーブを描くお尻のラインが特に艶かしく、 
先程までの記憶と相まって、妄想にブレーキをかけることはもはや不可能だった。 

「プロデューサー……私だって恥ずかしいんですから…早く脱いで、入って来てくれないと困ります」 
「う……わ、分かった。すぐに行くよ」 

普通に考えて、どう見ても美味しいこの状況で立ちすくんでしまうのは、 
きっとここが最後の一線だから。 
お互い覚悟はしているはずだが、物理的な一線を踏み越える事の怖さは何となく分かる。 
そして、それから訪れるであろう困難も。 

「社長……申し訳ありません。俺は彼女の為に生きると決めました……」 

決意を胸に秘め、風呂場の扉を開けたプロデューサーの顔は何処までも穏やかで、 
その目は彼女を想う優しさを湛えた光を宿していた…… 



デュオ、トリオユニットの女の子達も一緒に入れるようにと設計されたその風呂場は、 
一般家庭のそれとは比べ物にならない広さを誇る。 
長身の女性が3人並んでも、ゆったりと身体を伸ばして入れる浴槽は、 
765プロの営業規模には少々分不相応なものであるが、所属アイドル達の憩いの場でもあった。 

まず、自社の施設なので普通の銭湯と違い、一般人に気を遣う必要が無いこと。 
アイドルと言う限りないまでの客商売をしている彼女達にとって、この点は大きかった。 
さらには、公共の場には下手をすれば盗撮用のカメラなどが仕掛けられている可能性もある。 
そんな場所に当たってしまえば、悪徳記者に狙われるよりもダメージが大きい。 

そんな、乙女の園であった自慢の風呂場を初めて男性が使っていた。 
(いつでも入れるように整備してくれる、小鳥さんに感謝だな……) 
浴槽にお湯を張りながら、プロデューサーは千早の顔と髪を丹念に洗ってやる。 
洗顔ソープを丁寧に塗り拡げ泡立て、自分で汚したアイドルの顔を綺麗にしながら、 
まだ、この状況に対する戸惑いを隠せないでいた。 

千早は目を瞑って上を向き、彼が顔を洗ってくれるその奉仕に身を委ねている。 
その様子が、キスをねだる乙女の期待に満ちた表情に見えるのは気のせいだろうか? 

「うん、美少女アイドル一丁上がりだ。髪の毛を洗うから後ろを向いてくれ」 
終了の合図として、軽くピシャリと千早の頬を叩くプロデューサー。 
その行動を受けて彼女がゆっくりと目を開けるも、その表情から明らかな不満の色が見えた。 
(う……まずい。機嫌を損ねたか?千早は、歌以外で賞賛されるのはあからさまに嫌がるし) 
相思相愛を確認しながらも、まだ扱いの難しすぎる彼女に困りながら、 
彼は恐る恐る正直にその不満を聞いてみることにした。 

「ご、ごめん千早……まだ、完璧に汚れが落ちてなかったか?それとも、 
美少女とか言ったのが気に障ったか?でも、本当に俺は千早が日本一だと思うし…」 
「……キス………しれくれないんですね。期待しながら待っていたのに」 

嫌がる、というよりは拗ねると言ったほうが正しいかもしれない。 
こんな表情をする千早を見るのは、プロデューサー自身も初めてだったが、 
不思議と違和感は無い。むしろ、素直に感情を表に出す千早がここまで可愛いうことが、 
改めて認識できた。 


恋する女性の底知れないパワーと、歳相応になった魅力。 
千早はその長身も手伝って、下手をすれば雪歩や律子よりも年上に見られることがある。 
クールビューティーの魅力、と言ってしまえばそれまでだが、 
やはり、実年齢から大きくはなれたその容貌は、どんなに美しくても違和感が残っていた。 
それが、今のこの千早はどうだ?年上に見えながらも可愛らしい、一見矛盾した魅力を内包している。 

そんな事が出来るのか?といえば説明しづらいが、同じ事務所の三浦あずさというアイドルが、 
見事なまでにその無茶ともいえる魅力を備えている事を考えると、十分に可能だと言える。 

「………俺もしたいのは一緒だ。でも髪を洗うまで待ってくれ。頼む」 
何とか千早を納得させ、今度は髪の毛を丁寧に洗っていく。 
房の奥に、絡みつくように染み込む精液を丹念にすすぎ、落とす。 
髪は女の命、と言われるが……千早やあずさは別格と言えるほど、その髪は美しい。 

深淵まで届きそうなその黒さにあわせ、癖の無いストレートな質感は誰からも羨まれる。 
髪のモデルに選ばれてもおかしくないその美しさは、彼女のビジュアルイメージを根底から支える一要因だ。 
それだけに、プロデューサーもまず一番に気を遣っていた。 
(俺が直接髪を洗ってあげる立場になるとは思ってなかったけどね……) 
こんなに千早に触れたのは、プロデュース活動開始以来、はじめての事だった。 
もう結構な範囲で千早の事は把握したと思っていたが、とんでもない。 

彼女の髪の毛や身体に触れる度に、新たな発見がある。 
この白い肌は、今までどんな生活を送ってきた賜物なのか。 
この綺麗な黒髪に、彼女のどんな思いが込められているのか。 
そしてこの、ささやかながらも愛せずにはいられない可愛らしい胸を、彼女はどう思っているのか。 
(今まで、怒られてばっかりでヒヤヒヤしてたけど……今度の仕事からは、 
もう少し身体に触れてみてもいいかもしれないな) 

汚れを満遍なく落とし、トリートメントまでを済ませると、風呂桶に湯が入ったことを示すランプが光り、 
電子音のチャイムが【いつでも入れます】の意を知らせた。 
「さっきお互い体は洗ったし……入るか」 
「そう……ですね」 
お互いの裸を見ているという事実もさることながら、一緒に風呂に入るというその行為に、 
あからさまに緊張が走り、浴槽に浸かるまでがちょっとした仕事になる。 
しかも、これからする事がある程度決まっている。問題は、いつ、どんなタイミングで突入するか。 
ある程度分かっていても口にするわけにはいかず、二人は向かい合って広い風呂桶に腰を下ろした。 



「……本当に広いな。俺が身体を伸ばしてもまだスペースがあるなんて」 
「ふふ……亜美、真美が泳いで律子に怒られることなんてしょっちゅうですから、本当に広いです。 
こんな場所を作ってくれた社長と小鳥さんに感謝しないといけませんね」 
「……それだ。一応、プロデューサーという立場上これだけは言っておきたい。聞いてくれるか?」 

風呂場に似つかわしくない会話だが、少し身体を起こして真面目な姿勢で彼が切り出した。 
千早も、軽く頷き水音一つ立てずに聞く姿勢をとる。 

「俺と千早の関係については……社長に報告する。世間に公表する気は無いが、 
律子やあずささんはもう分かってるしな……社内で隠せるほど甘くは無い」 
「……はい」 
「そして、ふらふらしてた俺を履歴書の一つも見ないで雇い入れてくれた社長には…… 
嘘をつきたく無いんだ。たとえ、スキャンダル扱いで解雇されても。 
そうなったら、今後千早をプロデュースする事が出来ないかもしれない」 
「………」 

ここから先は高すぎるリスクと、割に合わない愛情、我慢強さを要求される世界。 
彼女の輝かしい経歴と、それに似つかわしくない年齢を考えると分かる事だが…… 
倫理的にも業界的にも許されることではない。 
例え【お互い合意の上】と主張しても100%認められることは無いであろう。 
つい最近も、どこかの芸人が未成年に手を出して業界を干されたばかりのこの世界だ。 
どう考えても、するべきではないというのはお互いよく分かっていた。 

「千早……今無理をして、全てを失うのは得策じゃない。 
俺は千早と胸を張って付き合えるその時まで待てるし、浮気しないように頑張るから…… 
万一、妊娠でもして活動終了になったら、俺は自分が許せなくなる。だから……」 

言葉の続きは、水の音によってかき消された。 
千早が、浴槽から立ち上がりプロデューサーを見つめている。 
浴室の光が水滴を反射し、滴る雫が千早の裸体を一層美しく見せる。 
引き締まったその身体は、女神の様な神々しさを誇り……その瞳には、 
身体の魅力を凌駕するほどの感情が湧き出している。 
精神と肉体、双方が彼女の潜在能力を完全に開放した。 



泣く事なら たやすいけれど   

悲しみには 流されない 


風呂場にそっと……しかし、鮮明に聴こえる歌声。 
かつて、特別ライブで独唱した彼女の持ち歌、【蒼い鳥】 
あの時よりもさらにテンポを落とし、語りかけるような歌い方で…… 

恋したこと この別れさえ   

選んだのは 自分だから 

その歌詞、一つ一つに……今までに無い感情が込められていた。 
愛情に溺れる事無く、リスクを受け入れた上で羽ばたくという決意。 

正直、肉体関係さえ持たなければどうとでも言えるのがこの業界だ。 
しかし、裏を返せば【それだけ】でアイドルとしての地位が守られ、 
社内で上手く立ち回り、世間からも賞賛されるのだろうか? 

今の自分の仕事はアイドル歌手。 
ファンのために、ある程度は望まれるイメージを演じることはする。 
しかし、これだけはどうしても譲れなかった。 
もしも今、社会的リスクやアイドルとしての立場を優先させたら……きっと歌が鈍ってしまう。 
  
たとえ傷ついて、血を流しても羽ばたくと歌った事が嘘になる。 

(アイドル歌手としての立場を失うよりも……歌に対して嘘をつきたくない) 
彼女が歌う、目指すべき天空とは……未来とは、何だろうか? 
歌、恋……そんな単語では決められないような、一見矛盾した複雑な心。 

迷いと決意が同居したその歌は、プロデューサーの迷いを打ち据えた。 
さっき心の中で社長に誓ったはずなのに、何故か躊躇っていた最後の壁。 
千早の歌が、それをやさしく、包み込むように溶かした。 
彼女の歌に宿った気高い心と、覚悟に……涙が溢れて止まらなかった。 

風呂場と言う場所もあって、歌い終わってもしばらく空気の震えが続いている。 
その余韻を残したまま、千早は慈愛と決意に満ちた目でプロデューサーを見つめ、 
ゆっくりと彼の元に歩み寄って、その唇にキスをした。 

「わたしの、気持ち……分かって下さいましたか?」 

言葉で返す必要は、無かった。 
返答の代わりに、自らも千早を強く抱きしめ、彼女の口膣に舌を差し入れる。 
多少ぬるめに張った風呂の湯も手伝い、二人ともお互いのキスに溶けてしまいそうな…… 
そんな感覚の中にいた。 


百万ドルの喉とうたわれた千早の口膣を蹂躙するのは、正直恐れ多くもあるが心地良い。 
千早が積極的に求めてくるので、プロデューサーもそれに応えて舌を絡める。 
ボイストレーニングで鍛え抜かれた肺活量は、伊達ではない。 
千早の口内を吸い尽くすより先に、プロデューサーの方が限界を迎えた。 

「………っ、ぷはぁっ……はぁ、はぁ……千早、激しすぎ……」 
彼は、さらにキスを求めようとしている千早を受け入れながら…… 
今度は胸を触ることで、千早の感覚を増やして対応する手段に出た。 

「ん……ちゅ………っつ!?」 
さすがにこの作戦は効果てきめんだったらしく、千早の口から一瞬力が抜ける。 
(こんなにそっと触っただけで、感じるんだな……) 
精神的余裕が出てきた分、彼は唇の感触を楽しむと同時に胸を撫で回して千早の反応を見る。 
先程律子に触られたときもそうだったが、やはり千早は胸が凄く弱いようだ。 
肉が薄い娘は、その分感度が優れているとは聞くが、千早もそんな一人かもしれない。 
プロデューサーの首にまわされた腕に力が入り、一層胸を触られる快楽に抵抗する様子が伺えるが、 
彼に両手で胸を触られ、さすがに唇を離して声をあげた。 

「あ……ふぁあぅっ!?……両手で、胸……触っちゃ……んんっ!?」 
直立していると、本当にささやかな膨らみなのに……全体を撫で回してみると、 
意外と広い範囲で脂肪が乗っている。 
円を描くように揉みしだくと、柔らかい肉が瑞々しい肌を伴って移動し、 
男を酔わせるに十分な身体つきをしていると、はっきり判る。 

「あぁ……ダメ、ですっ……胸ばかり、そんなっ……恥ずかしいっ…」 
加えて、この声だ。全国トップの美声が風呂場に反響して、余計に魅惑を帯びて聴こえる。 
プロデューサーは両手に加えて、たった今離れた唇で千早の乳首に吸い付いた。 
「あっ!……あ、あぁぁっ!?………やっ……そこ、そこは…ぁっ…!?」 
舌で乳首を転がすと、ぴくんと背筋を逸らして千早の身体全体が反応する。 
彼女の全神経が胸に行っているのではないかと思うほどにはげしい反応を見ていると、 
つい、いつまでも触っていたい衝動に駆られてしまう。 
とりあえず一区切りつけようと、彼が千早に吸い付いていた乳首から顔を離すことで、 
ワインのコルク栓を抜くように、ちゅぽん、と音がしたその時だった 


「あぅっ!……あっ…ふぁあぁっ!?」 
一度、大きく仰け反ったかと思うと、そのままプロデューサーに身体を預けて倒れ込んだ。 
「千早……まさか、乳首でいっちゃった……?」 
彼の胸に顔を埋めている状態なので、千早の表情を伺うことは出来ない。 
が、黙っているだけで、その様子が肯定の意であることは鈍いプロデューサーでもはっきり分かる。 

「プロデューサーは、ずるいです……私だって、気持ちよくしてあげたいのにっ……」 
達したばかりの身体で、力なくプロデューサーの胸をぽかぽかと叩く千早。 
「わたしばかり気持ちよくしてどうするんですかっ!?折角こんな、夢にまで見た事をしてるのに…… 
一緒にして、一緒に気持ちよくならなきゃ、意味が無いです…プロデューサー……」 
「う……そうだよな……ごめん、千早……」 

ただただ反応する千早も可愛いが、彼を愛し、お互いの幸せを想う千早はたまらなくいとおしい。 
油断するとのぼせてしまいそうな湯船からあがり、彼は千早を風呂場のビニールマット上に寝かせた。 
「壁に手をついてするより、こっちがいいよな?多分……」 
「ええ。こちらの方が、プロデューサーの顔を見れるし、抱きしめる事もできますから」 

覚悟を超えて、充実した表情を浮かべる千早。 
その愛らしさと裏腹に、挿れる準備のために両の太腿を抱えられ、性器を丸見えにする姿に、 
プロデューサーの股間がさらに硬くなる。 
小さく、ぴったりと閉じた紛れも無い処女の性器。 
わずかに薄く生える恥毛は、同じくわずかにふくらむ大陰唇をほとんど隠さず、 
会陰からお尻の穴までもが、風呂場の明かりに照らされてはっきりと見えた。 

さっきは夢中で千早の性器を吸っていたので気付かなかったが、 
その美しい小陰唇の佇まいは、見ているだけで心を奪われそうになる。 
割れ目から湧き出るように滲み出る愛液が光を反射して、お湯とは別に千早の股間を濡らす。 
プロデューサーは、その愛液を丹念に男性器で掬い取り、お互いの股間に擦り付け準備をして…… 
次の瞬間、何かを思い出し固まった。 

「………」 
青ざめた、という表現がまさにピッタリだった。 
明らかに狼狽の色を隠せないその状況に、千早も何事かと身を起こす。 
「…あの、プロデューサー……何か、具合でも?」 
「いや……その、何と言うか………ごめん、いきなりで用意して無いんだ……アレ」 
「……」 


先程の覚悟は何処へやら……と思うが、勇気と無謀は意味が違う。 
たとえ千早を抱く事に異議は無くとも、その中で守り通すべきルールがあった。 
千早の将来を考えれば、アレをつけずに勢いのみで彼女を抱くわけには行かない。 

かと言って、この雰囲気から千早にどう言って良いものか…… 
困り果てた顔をするプロデューサーに、千早はそっと何かを手渡した。 
「あの……良かったら、どうぞ……使って下さい」 
「な!?」 

どうして? 

いくらなんでも、千早が前もって用意していたとは思えない。 
女子浴室に普段からこんなものが常備されているとしたら、それはそれで問題だ。 
こんな時にも仕事の事が最優先に浮かんでくる自分がもどかしいが、 
やはりプロデューサーとして、この状況を見過ごすわけには行かなかった。 

「……そんな顔をしないで下さい。律子が、さっき手錠の鍵と一緒に渡してくれたんです」 
「…………!?……そ、そうだったのか……」 
説明を受けて、一気に力が抜けた。 
「それと、あの……今日、わたし……かなり安全な日ですから……」 
「………あ、そ、そうなんだ……」 
同時に、どこまで計算していたのか分からない律子のやり方に恐ろしさを感じる。 
(……なんか俺、孔明の策略に踊らされる南蛮軍みたいだよな……) 
そんな、余計な事を考えながらもさっさとゴムを付け、準備を終えた。 

「ごめんな、千早……なんだか雰囲気を台無しにしちまったかも」 
「そんな事、無いです……雰囲気に流されて、着けずにする人の方が信用できません」 

感謝の気持ちとして、もう一度やさしく千早の唇にキスをする。 
行くべきところに収まるまで、二転三転したが……結果的に、お互いの緊張がほぐれていた。 
行為に至るまでずいぶんと長かった気もするが、振り返ってみればほんの一時。 
朝の挨拶をしていた時のプロデューサーの記憶からすると、考えられない急展開だったが、 
今となっては状況と流れに対する驚きも後悔も、まったく感じることは無かった。 
柔らかい大陰唇に、再度お互いの液を塗りつけて準備する。 
軽く性器が触れ合うだけで千早は過敏に反応し、それが堪らなく可愛らしい。 

いつまでもこんな千早を見ていたいという欲求を何とか振り払い、 
プロデューサーは彼女の入り口に、静かに自分のものをあてがった。 



プロデューサー自身の亀頭部分が、千早の入り口に軽く当たる。 
今や手よりも数倍鋭敏になったモノだからこそわかる、少し触れただけでも 
吸い込まれそうになる入り口の心地良さに、彼は一瞬止まって身体を震わせた。 

「プロデューサー……必ず、最後までしてください。途中で止めたりしたら怒りますからね」 
破瓜の痛みがどんなものか、男性である彼には想像できないし、彼女は未経験だ。 
だからこそ、後悔しないようにと思う千早の気持ちには応えなければならない…… 
「わかった……絶対に止めないから、どんなに泣いても、痛がってもいいぞ。 
全部、俺が受け止めるから……」 

どこまでも細く、強く抱きしめると折れそうな千早の身体。 
プロデューサーは、彼女の腰を両サイドから抱え、最初はゆっくりと…… 
しかし確実に、自分のものを千早の中へと挿入していった。 
「くっ……き、きつい……」 
十分に濡らしたとはいえ、処女膜を破りながら千早の膣に入れるのはそんなに簡単な話ではない。 
できる事なら一気に貫いてしまいたいが、思った以上に抵抗感が強く、 
ゆっくりと挿入する以外に千早の膣へ完全に入る方法は見つからなかった。 

「い、痛っ……っ……ふぁ、あぁぁっ!?……痛ぁい……いた、い…あうっ……」 
千早の辛そうな声と共に、プロデューサーの背中に回されたその細い手に力が入る。 
少しだけ爪が食い込み、彼の背中に赤いものが見えた。 


全幅の信頼を置いているからこそ、千早は痛みの感情を隠さなかった。 
素直に痛がりながらもその痛みを受け入れ……むしろ、悲鳴の中にも幸せそうな気持ちを覗かせる。 
プロデューサーに最終確認を取った時から、彼女の中で決めていた事だった。 
「千早……千早っ!!……」 
そんな千早の気持ちが分かるからこそ、プロデューサーも途中で止めようとはしない。 
背中に食い込む爪の痛みなど、おそらく千早の感じている痛みに比べれば…… 
百分の一にも満たないであろう。 
それでも、自分も痛みを感じていると言う事が、千早と感覚を共有している気がして心地良かった。 


「もう少し……もう少しで、全部、入るぞっ……」 
千早は痛みに耐えながら、健気に何度も頷く事でプロデューサーに続きを促す。 
女性にしてはやや長身ではあるが、かなり細い千早の身体は容易く彼の両腕に収まってしまう。 
必死な表情で痛みに耐える千早を思うと、無理はしたくない。 
が、千早の決心を前に自分がそんな躊躇をするわけにもいかなかった。 

前に2度、出していなければ奥まで入れきった時点で昇天していたであろう。 
いや、3度目であろうとゴムを付けていなければあっという間に果てていたであろう。 
自分の分身を千早の膣奥に突き当てた瞬間、プロデューサーは味わった事のない感覚に襲われた。 

自らの奥に侵入する異物に対して、退場を促すための締め付けか、 
または雌の本能として、少しでも多くの精を搾り取ろうとする生物としての習性か。 
本当のことは分からないが、千早の締め付けにプロデューサーの男性器が刺激を受けながらも、 
まだ果てるまいと硬さを増したまま抵抗する。 
いくら彼女の膣内が気持ちいいとは言え、入れた直後に果てるわけにもいかない。 

「ちは……や…全部、入ったぞ……俺達、一つになれたよ」 
目の前にいる愛しい人に、まずは大事を成し遂げた事を報告する。 
相変わらず千早の呼吸は激しく、つらそうな表情は変わらないが、背中に回された手と爪に力が入る。 
プロデューサーは千早の意思を読み取り、それに逆らわず千早の唇にキスをした。 
「んちゅ……っ、プロデューサー……はぁっ、はぁ……」 
「ああ、凄く気持ちいい……動くと俺もやばいから、少しだけこのままでいさせてくれ……」 

半分は千早を気遣うためだが、動くと出てしまいそうなのも事実だった。 
何より、大好きな人と繋がるという事実と感覚を噛み締めていたいという気持ちがお互いにあり、 
二人ともしばらく腰を動かさず、唇を重ねることで幸せを伝え合った。 
「プロデューサー……動いて、くださいっ……わたしならもう大丈夫ですし……」 
「え……い、いや……それはさすがにまずいと言うか……ほら、まだ……」 

結合部を見ると、処女の証であった鮮血が風呂場のマットを染めていた。 
実際は大した量でもないのだが、水で薄まっているためか、 
プロデューサーの目からはよほどの大怪我に思える。 


「プロデューサー……痛さの中にも幸せな事ってあるんですよ。それに……」 
彼女の頬から流れ落ちる一滴の涙は、幸せの証であろうか? 
破瓜の痛みがどんなに壮絶なものかは分からないが、少なくとも、千早はただ痛いだけで 
涙するような娘ではない。それが分かるだけに、プロデューサーは黙って彼女の言葉に耳を傾けた。 

「プロデューサーになら、今の私……どんな事をされても、幸せなんですよ」 
「……」 
その一言が、プロデューサーの理性を一部、壊した。 
下手に彼女の身体を気遣うより、彼自身が最高に気持ちよくなる事の方がこの娘にとっては幸せなのだ。 
ならば、彼女のあまりの気持ちよさに、入れて数秒で果てようと構うものか。 
どんなに精を搾り取られても、必ず彼女を最後に気持ちよくさせたい…… 
そう決心したプロデューサーは、今にも果てそうな全身に心で鞭を入れ、千早の腰を掴んだ。 

「じゃあ、いくよ……千早。最後までするから……」 
「はい。きて下さい、プロデューサー……はぁっ!?」 
一度全部入ったとはいえ、まだまだ狭くて締め付けのはげしい千早の膣内を往復する。 
亀頭から根元まで満遍なく千早の肉壁が絡みつき、声が出せなくなる。 
ひたすらに貪る事でしか、その美味を表現できないかのように…… 
プロデューサーは何度も千早の尻に、自らの腰を叩き付けた。 
「ひぅっ……あっ……んんっ!?」 
ここが風呂場であるためか、千早の甘い声がエコーを掛けたように響く。 
身体だけで狂ってしまいそうなほど気持ちよいのに……千早の声がさらに快感に拍車を掛けた。 
「あんっ、ふぁっ……はぁっ、はぁっ、……きゃうっ……あぁんっ…プロデューサーっ……」 
出来れば一緒に、と思っていたプロデューサーの願いは、この最高の素材を前に、 
残念ながら挫折せざるを得なかった。 

「で、出る……いや、溶けるっ……!?」 
千早の嬌声を脳が認識してからは、1分と持たなかった。 
こんな時でも千早は身体能力よりボーカル能力がずば抜けている事に恐れ入る。 
「くっ……止まらないっ……千早、すまない……」 
「あぁっ……あ、熱いっ……プロデューサー……あぁ………」 

まるで魂が抜けていくような感覚と共に、3度目の精が放たれた。 


0.02ミリのゴム越しに、勢い良く熱いものが子宮の奥に当たるのが分かる。 
「プロ、デューサー……こんなに……」 
気が付けばずいぶんと千早の痛みは薄れ、彼の精の熱さをはっきり感じるようになっていた。 
おそらくは、さっき千早が奉仕して出した量より多いだろう。 
自分の【女の子】としての大事なところで、大切な人を最高に気持ちよく出来た事が、 
痛みよりも数段誇らしく……ほんの数秒の間だが、何よりも忘れたくないと思える一時だった。 

「良かった……わたし、プロデューサーの……っつ、きゃっ!?あ、あの……」 
膣内に熱いものを残しながら、プロデューサーの股間はまだ硬さを維持していた。 
そのまま抜かずに、ふたたび彼女の膣内を往復する。 
「次は、千早の番だよ……何度でも……千早がイクまでしたいっ……」 
「えぇぇっ……そ、それはっ……う、嬉しいですけどっ……」 
「……嫌?」 
「そうじゃなくて……あんっ…あっ、ひぁうっ……は、恥ずかしいっ…… 
何度も何度も、はしたない姿も声もプロデューサーにっ……」 

二人とも、はじめての緊張感が薄れたためか、少しくらい話をする余裕は出来ていた。 
「何度でも、見たいし聴きたいんだ……千早のえっちなところ」 
「うぅ……分かりましたけど、プロデューサーだけですからね……こんなところを見せるのはっ…」 

むしろそうしてくれ、とばかりに今までよりはげしく腰を突きたてる。 
性器の感覚自体はさっきの射精で今はおとなしいが、千早の声がどんどん甘いものになってきている。 
……つまりは、差し引きゼロ。気を抜いて快楽に溺れれば、また千早より先に達してしまう。 
(……こりゃ、たとえランクSに上り詰めても楽は出来ないな……) 



失礼かもしれないが、そうとでも考えて意識を逸らさないと危険だった。 
自分の育ててきたアイドルを褒めるというのも何だが、こんなにも可愛らしい女の子を前に 
男として欲情しないのはあり得ないとプロデューサーは思った。 
世間の評価では無愛想だの胸が薄いだの言われるが、彼の感覚からすれば、 
こんなにも健気で、こんなにも女性として魅力的な身体をしているのに、と本気で思う。 

かといって、全国の人間たちに千早の魅力を分かってもらおうとも思わない。 
ましてや、千早のこの甘い声や、気持ちよすぎる身体は知って欲しくない。 
勝手な願いではあるが、それほどまでに彼女は魅力的だった。 

「プ、プロ……あっ、わ、わたしっ……変…ですっ……身体が、溶けちゃいそうでっ……」 
「あ、ああ……じゃ、最後はっ……二人でいこう。千早も、動ける……?」 
プロデューサーは、千早を持ち上げるように抱きかかえ、自分が風呂のマットに寝転がる。 
ひんやりとした感覚が、今は気持ちよい。 
結合したまま正常位から騎乗位へと身体を替え、彼はふたたび千早を突き上げた。 

「あぁっ……さっきと、全然違うっ……んっ、あぁんっ!?……」 
「動きを合わせて……千早もリズムを取って、自分の気持ちいいように……」 
「は、はいっ……こ、こうでしょうか……」 
「っう……そ、そう……凄くいい……はい、1,2,1,2……」 

こんな時にもレッスンの癖が出る事がもどかしいが、それだけ彼が真剣に千早のことを考え、 
レッスンに明け暮れたという証拠でもあった。 
千早にもそれは伝わったらしく、少しだけ笑うとそのまま腰を上下させ、プロデューサーに合わせた。 



改めて千早を見上げると、痛みは完全に消え、はじめて膣内での快楽を味わうように、 
気持ち良い場所を探しながら腰を上下させている。 
この体勢では結合部が丸見えで、形を変えながら自分の男性器を咥える千早の恥ずかしい部分がよく見える。 
……いや、よく見える部分は結合部だけではない。 
引き締まった尻に、微妙に揺れる胸、濡れて重くなりながらも大きく揺れるロングヘア、 
そして、幸せと恥じらいを含み、赤く頬を染める顔。 

感覚、聴覚、視覚すべてが千早でいっぱいになり、他の事を考えられない。 
「千早……ごめんっ、さっき出したのに……もう、やばいかも」 
「わ、わたしもっ……だから、一緒にっ……お、お願い……します……」 

一心同体という言葉通り、お互いの絶頂間までをも感じられる二人は最後の快楽に向って上り詰める。 
息遣いから血液の流れまで……感じるもの全てを使って、二人は目指した。 
最高の気持ちよさ……そして、その後に続く幸せを。 

「くっ……千早っ、また、出るぞっ……」 
「はぁっ……わたしも、限界……あっ、あぁっ……はあぁぁっ!!」 
これまでに出した量を無視するかのように大量の液体を吐き出し…… 
プロデューサーと千早のはじめての性行為は終わりを遂げた。 
「ちは……や……ありがとう……その、凄く……おかしくなりそうなくらい気持ち良かった」 
「はぁ、はぁ……わたしも……です。おかしくなりそうなくらい、幸せですよ……」 
行為の締めに、もういちどお互いの唇を求める。 
気が付けば風呂場の湯はすっかり冷めてしまっていたが、互いの体温はそれ以上に高く、 
時間の経過をすっかり忘れてしまっていた。 

風呂場の外にある時計は、昼休みの終了時刻をとっくに過ぎた時間を指していた。 








「うあぁぁ、1時間集中しても全然終わらないっ!!」 
もう、机の前にある書類の束と格闘してから随分な時間になる。 

行為が終わってしまえば男というのは立場の無いもので……後片付けやらを手伝おうにも、 
『いつまで女子更衣室に居座る気ですかっ!?』と、千早に一蹴されてしまった。 
はじめてを迎えた直後の女の子に、肉体労働を強いるのは大変心苦しいが…… 
浴室と更衣室の惨状を見ると、証拠隠滅のために片付けをしないわけにはいかなかった。 

幸いにも、鍛えている千早はダメージもそれほど無く、彼は片付けを彼女に任せ、 
溜まっていた書類仕事と律子たちの休暇申請、そして千早のオーディション参加スケジュールを 
同時に進行するが……仕事量の多さと、気を抜けばすぐに思い出すさっきの幸せに 
なかなか仕事が終わらないでいた。 
本当に、今でも信じられない。自分が千早と恋人同士になり、彼女の処女を貰ったと言う事が。 
そうこうしているうちに、不意にオフィスの電話が鳴った。 
誰もいない以上は自分が取るしかなく、行為で疲れた身体を引きずって受話器を取った。 

「はい、765プロダクション……あ、社長っ!?……いえ、何でもありません、お疲れ様です。 
はい……え、今ですか?律子とあずささんは帰りまして……ええ。千早はまだいますが……それが?」 

いざ決心したものの、いきなりの社長の電話に驚くプロデューサー。 

「……はい。はい……で、急遽出られるアイドルを募って突発プロモ……ってまさか!?」 
こちらも予想外の事態に驚くが、『今から誰かわが社で歌えるアイドルを連れて来てくれ』 
などと言われても困る。ただでさえ今日は色々あって大変だったのだから。 

「え!?いや、その……今からは無理というか……レッスンを頑張りすぎちゃって、 
いくら千早でも体力が……ええ、担当プロデューサーとして、賛成しかねます……あれ!?」 



後ろに気配を感じてふり返ると、受話器の感触が無い。 
見ると、片付けを終えて帰って来た千早が彼の受話器を取り、社長と話していた。 
「はい、お電話代わりました。如月です……ええ、大丈夫ですよ。 
プロデューサーは、過保護なんです……はい、ダンスだけはちょっと完璧とは言えませんが、 
ボーカルならいつも以上のものを披露できます。はい。場所は……ええ。 
そうですね……では、トークとインタビュー。そのあと3曲ほどの歌で。はい。 
ええ……喜んでやらせていただきますよ。はい……では、後ほど。失礼します」 

かちゃりと受話器を置いて、千早がプロデューサーに笑いかけた。 
「ダンスもありませんし断る理由は無いですよ。ファンの人を増やすチャンスでは?」 
「そう言ってもなぁ……まだ痛いだろうし、本当に大丈夫……!?」 

「〜〜♪」 
渋るプロデューサーを、千早の歌が黙らせた。 
それは、彼自身初めて聴く様な旋律で、声には今までに無い色艶が乗り、 
聴く人を一瞬で虜にしてしまうという、ギリシャ神話のセイレーンを連想させた。 

「……今の、幸せな気持ちを少しだけ、歌に乗せてみました。プロデューサー…… 
今の私の全力……大勢の人に聴かせたくありませんか?」 
「はぁ……俺の負けだな。今の歌を聴いたら許可しないわけに行かないさ。 
きっと聴かなきゃ後悔するほどのものになるな」 
「決まりですね。では、詳細を。開催は1時間後、市民ホールでレコード会社関連の 
経営陣の方達が集まる会合です。審査と優劣こそ決まりませんが、 
雰囲気はちょっとしたオーディションみたいになりそうですね…… 
衣装はボーカル系で、内容はインタビューとトーク、歌が3曲ほどだそうです」 
「いきなり決めたにしては濃い内容だな……多分社長、半分くらいは計画的かもな」 
「どちらにせよ、今の私たちにとって良い話です……行きましょうか」 
「良し、行くぞ千早……俺達の、新たな一歩目だ」 
「はい。何処までもついていきますね、プロデューサー……」 


多少歩き方に力強さが無いものの……千早の顔は自身と希望に満ち溢れ、 
この幸せを一刻も早く歌で表現したいと、全身で語っていた。 
「こりゃ、関係各社のお偉いさんたちが度肝を抜かすだろうな……」 

過信や慢心ではなく、今の千早を見ていると、他のアイドルに負ける気がしなかった。 
ボーカルは一本、太い芯が通っていながらも透き通るように美しく、 
地面を揺らすようなインパクトと、気持ちを安らかにする余韻を同時に表現している。 
さらには、時折客席に(今はプロデューサー本人に)向ける視線が信じられないほど愛らしく、 
彼女がポーズを決めるたびに、無限の勇気を貰えると思うほど全身から幸せの感情が溢れていた。 
これで運動能力が回復したらと思うと……正直、自分の手に負えるかどうかも分からない。 

車庫から車を出しながら、プロデューサーはこれからの千早をどう売っていくかを考える。 
ハイパワーのエンジンを搭載した車も、コースによっては能力を発揮できないように、 
千早の能力が高すぎるからこそオーディションや仕事も慎重に選ぶ必要があるからだ。 
さらに、社長をはじめ765プロのメンバーに千早との関係はいずれ話す事になる。 
問題は、山積みどころの話ではなかった。 

「準備OKだ。乗ってくれ千早」 
「はい。こちらもお風呂とロッカーを確認してきました。ちゃんと片付いてます」 
「はは……お疲れ。ほとんど何も手伝えなくてごめんな」 
「気にしないで下さい。片付けるたびに現実感が沸いてきて……すごく嬉しかったんですから」 
「そ、そうか……」 

抱きしめたくなるほど嬉しい発言だが、今は車の運転が優先だ。 
プロデューサーは、集中力を戻すため話題を変えた。 



「幸せな気持ちは俺も一緒だが……これから、死ぬほど大変だぞ。 
オーディションは合格枠一つの厳しいものになるし……会社の皆にどう話すかもある。 
俺も、あずささんや律子……他の担当アイドルもいる手前、会社にいる限りは千早を特別扱いしない。 
むしろ、後回しにする方が多くなるかもしれない」 
「……」 
「ガチガチのスケジュールで、オーディションの連戦……正直、俺が他のPだとしたら、 
絶対に勧められないし、やらない方針だ……一度の怪我や事故で、全てが終わる。 
俺は、大切な娘にそんなハイリスクな道を歩ませていいのかと、今でも思ってる……」 
「問題ありません。こなして見せますよ」 
「いや、しかしあまりにも……」 
「さっきと同じ事ですよ……夢が大きいなら相応の痛みは避けて通れません。 
最後に、とても幸せな気持ちになれると信じてますから……何だって出来るんですよ」 
「……まいったね。今日は千早にやられっぱなしだ」 

痛みもリスクも、全てを受け入れた上で進む事を決断した千早は、強かった。 
今、プロデューサーにできる事は応援する事ただ一つ。 
心の成長で、歌がこんなにも素晴らしくなる。 
それはまさにプロデューサーが千早と出会ってから一番知って欲しかった事であり、 
千早が名実共に本物の歌手へとステップアップするために欠かせないものだった。 

「さて……あと30分くらいで到着だ。歌うのは多分最後だけど、少しでも休んで体力を……」 
「あぁぁぁっ!?」 

車の中で、空気が震えた。 
千早の悲鳴とも取れる大声にプロデューサーが車を停め、隣を覗き込むと…… 
彼女は顔を蒼くして震えている。何か起きた事は疑いようが無い。 



「千早……どうした!?体調が悪くなったなら病院へ……」 
「あの……えっと、っ……」 
プロデューサーの顔を見た千早が、急に顔色を蒼から朱へと変えた。 

「あ、あの……衣装って、ボーカル系しか持ってきてませんよね……」 
「ああ、社長の注文だからな。それが……」 
「えっと……うぅ……ショーツ……無いんです。 
濡れちゃったから……あの後、お風呂場で洗って更衣室に……くっ……」 
「うわ!!忘れてた!?」 

会場まではほぼギリギリ。つまり、今から買いに行く時間的余裕は無い。 
そこらのコンビニで買うという最終手段はあるが、今をときめくメジャーアイドルが、 
そんな安っぽい下着を着けるのもどうかと思う。 
「千早……ひょっとして今……その………………はいてない?」 
「………くっ」 

真っ赤になって俯く様子が、肯定にしか思えない。 
ノーパンでステージに上げるなど論外なので、彼はやむを得ずコンビニに寄ろうと思ったが…… 
「ステージは最後だよな……会場についてからどれくらいかな?」 
「えっと……おそらく短くて40分くらいは」 
「良し!千早を送り届けた後、俺が買ってくる。確か、会社でお世話になってるスタイリストさんが 
勧めてくれたランジェリーショップが近くにあったはずだ」 
「そ……そう……なんですか?」 
「千早はスタイリストさん任せだったから良く知らないか……律子やあずささん、 
伊織も行くような店だから、品揃えと品質は問題ないはずだ。で、その、だな…… 
色とか形とか……あー……希望があれば教えてくれると嬉しいんだが」 
「っ……!?」 

以前の千早なら、セクハラトークと取られてもおかしくない会話。 
仕方ないとはいえ、プロデューサーは自分のデリカシーの無さを後悔した。 
「……黒でお願いします。シルク製で両サイドは紐で留めるタイプ……シースルー部分を出来るだけ多く」 
「………」 


十数秒間、車内が無音の空間となった。 
やがて、どちらからともなく同時に何かを堪えた息遣いが聞こえ…… 
「……っ、くすくす……あはは…あははははっ」 
「っはっはっは…あははは……千早、絶妙なタイミングで冗談を言うな。腹痛いー!!」 
停められた車の近くにいれば、何事かと思うくらいの大声で、二人はしばらく笑い続けた。 

「あー……涙出てきた。でも、笑いすぎて余計な力が抜けたかな……」 
「くすくす……そうですね。では、改めて……私に似合って、プロデューサーがお好きなデザインのものを、 
お願いします。きっとそれが、一番私にとって良い選択ですよ」 
「まいったな……責任重大かも。しかし俺達、ランクアップを重ねてもこんな調子かな?」 
「ふふ……私は好きですよ。変にお洒落な仕事ばかりになるより私たちらしいです」 

「そうだな……でも、一つ気づいた事がある。千早の大笑いした顔ははじめて見たが……」 
「う……そんなに珍しいですか?さっきの」 
「でも、違和感は無いよ。そんな顔も千早らしい……皆が気付いてないだけかもな。でも……」 
「だとしたら、プロデューサーのおかげでしょうね…… 
わたしも、お腹が痛くなるほど笑ったなんて、記憶にありません。でも……」 

わずかな溜めとともに、二人は同時に口を開いた。 

「この笑顔も幸せも……ファンの皆に向けたいですよね……ちょっと惜しいけど」 
「その笑顔、今はファンの人たちに見て欲しいな。独り占めしたくもあるけど」 

ふとふり返ると、今日はどこまでも、千早と心が繋がっていたような気がする。 
身体の繋がりも嬉しかったが……それが終わっても千早との心が繋がっていた事が、 
プロデューサーにとってはこの上なく嬉しかった。 

「時間も無いし……出発するか」 
「そうですね……ふふっ、お願いします」 

そして、どちらからとも無く切り出して出発するが……心に浮かべた言葉は、やはり同じだった。 
『千早……ありがとう。俺、最高に幸せだよ』 
『プロデューサー……私、幸せです……ありがとうございます』 

市民ホールへ向けて車が走り出す。陳腐な表現だが、その様子はまさに歌の一小節、 
『今日、これからはじまるわたしの伝説』と呼ぶに相応しいものだった…… 


■おしまい。 











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