荷電粒子砲vsブラックホール

作:名無し

「はい、そこでステップ!そう。一呼吸置くのを忘れずに!!」 

彼女達の額に汗が浮かぶ。 
適度に休憩を挟んではいるが、2時間にも及ぶダンスレッスンはそうとうに疲労が溜まるであろう。 
しかし、それだけ辛い練習の対価として各所の身体のキレはどんどん良くなって来ている。 
新ユニットの春香、伊織でリリースする曲【私はアイドル】の完成は間近だった。 

刺激的な歌詞に気を取られがちなこの曲だが、実はダンスも激しくビジュアルでの見せ場も多い。 
全ての能力を高いレベルで要求される、高難易度の曲なんだ。 
それだけに、準備段階から万全の体勢で望んだ。 
充分なレッスンと営業活動。そして裏方からの広報も今までに無い力をいれた。 
そしてとどめに社長が決断して出資したこの衣装だ。 

(うお……二人とも激しいレッスンのためか、汗がにじんで体操服が……) 
体操服(正確にはエクササイズウェアというらしい)……もはや過去の遺物と呼べる衣装。 
俺の小学生時代は現役だったが、何だか悪い意味で性的なイメージもあり、廃止への道を 
辿る事になった衣装だ。 
人間本当に良いものは無くなってからその存在価値に気付くというが、コレも多分その一つだろう。 
躍動感溢れる女の子に、ブルマがどれほど似合うか。 
こんな未来になることが分かっていたら、幼い頃もっとよく見ておくべきだったと真剣に後悔している。 

だが、今その願望は俺の目の前で存分に満たされている。 
生きてて良かった、マジで! 

【衣装の感覚を覚えるためにも、今日はステージ衣装でダンスレッスンな。 
リハーサルのつもりで気合入れていくぞ!!】 

なんて言ったが、半分は個人的欲求のためでもある。 
美少女アイドル(しかもまだまだ現役で体操服の似合う二人)がわずかに胸を揺らして踊る様は、 
間違いなくコンサートに来た男性ファンの視線を捉えて離さないであろう。 

素のままで魅力的な春香に、何故か本人がお洒落のつもりで身につけた黒ニーソがまぶしい伊織。 
あまりにビジュアルに特化しているため、今後の課題として、ボーカルレッスンを強化しておく必要があるが、 
ビジュアル流行が来ている現在は、この曲と衣装を利用しない手は無い。 


「良し!そのまま最後まで踊ってみよう。元気よく決まったら今日は上がりだ」 

レッスンの終わりが見えたことでやる気が出たのか、二人の表情と動きが一層明るくなった。 
力強いステップと共に体重移動を素早く行い、立ち位置をチェンジ…… 

するはずだったのだが、いつもの病気か、疲れが限界に達したのか、春香の膝ががくんとオチた。 
そのまま支えを失って倒れる……はずなんだが、いっそ正直に倒れた方が良かったと思う。 
反射的に手を伸ばした先には伊織の下半身。 
あろう事か、春香は咄嗟に伊織のブルマを掴んで思いっきり倒れこんだ。 


「……っ……」 
「……」 

はげしくずり下ろされたおかげで、おへそから下が丸見えになった。 
つまりは、伊織のパンツが丸見えになったという事と同義であり、 
高級シルクにほんのりと薄いピンクのリボン付きショーツが紺色のブルマの下から顔を覗かせ、 
黒いニーソックスとの比較すると格段に眩しく見える。 
標準的な女性用ショーツよりはローライズ気味のデザインで、性的にも破壊力抜群だ。 

……と。伊織のパンツが魅力的なのはいいとして。 
ダンス中にブルマをずり下ろされたものだから、当然落ちたブルマが足枷となって動きを制限する。 
顔こそ打ち付けなかったものの、前につんのめりお尻を上げた状態で倒れる伊織と春香。 
落ちたブルマのウェスト辺りがだらんとしている所を見ると、ゴムが切れてしまったかもしれない。 
面積は少なくても高いんだぞ、EX衣装って。 
……社長に頼んでまた買ってもらうことを考えると、この幸せな光景を見ながらもちょっと胃が痛い。 


「いやぁあぁー!!春香っ!アンタ一体なんて事してくれんのよっ、このEL変態!Da変態っ!」 
「ご、ごめんなさい……つい、手がそこにいっちゃって……」 
春香につかみかかる伊織の表情は凄まじい。俺でもそうそう見ないぞ、あそこまで怒った伊織は。 



「アンタが転ぶのは勝手だけどね!わたしにまで迷惑掛けるなって言ってんの! 
大体アンタ、年上のくせにダンスもビジュアルも……って、何で目を背けてんのよ」 
「あ……ごめんね。レッスン上のライトがまぶしくて、伊織のおでこに反射して……」 

うわぁ!いくら事実でもこんな場面で正直に答える奴があるか!?状況を読んでくれ頼むから!! 

それから数フレームの間があったのは、伊織の中で何かが切れたからだろう。 
春香の体操服を強く掴んだと思ったら、腕の力全てを使って一気に左右に引き裂いた。 

「きゃっ!?……な、何するの伊織!!」 
弓を引くように引きちぎったおかげで胸からおへそまで肌が露出し、こちらももう使えないだろう。 
「それはこっちのセリフよ!!無能なメンバーに邪魔されただけじゃなくて、 
こんな冴えない男にショーツを見られちゃうだなんてっ……どうしてくれるわけこの没個性!」 
「なっ……」 

100歩譲って冴えない男は良しとしよう。だが伊織……その単語はまずいぞ。 
そうは言ってもキレた伊織に俺のそんな呟きが聞こえるはずも無く…… 
「アンタなんか、これくらいしてやっとおあいこなんだからっ!!」 
開いた胸元に手を突っ込んで、春香のブラを掴み、そのまま上へとずり上げた。 

Cカップの形の良い胸が、ブラジャーの戒めから開放され、ぷるんとはじける様に飛び出した。 
汗で上気した肌は只でさえ艶かしく、ほんのりと赤みを帯びた乳首は一層エロスを協調する。 
この展開に気まずさを感じながらも、俺は二人から目が離せなかった。 

この二人を預かる責任者として、俺が取るべき行動は…… 


1:全力で止める。 

2:全力で見守る。 

3:さて、次のユニットはどうプロデュースしようかな……(現実逃避) 


(83のCと聞いてはいるが、見た感じもうちょっとあるかもなぁ……) 
感動もさることながら、プロデューサーとして培ってきた俺の目は春香の胸を凝視しながらも 
今まで見たグラビア女性達を脳内検索しており、春香の位置は決して低くない。 
今まで歌を中心に見せることを考えていたが、ビジュアル方面での売り方をもう少し見直そう。 

若さ溢れる肌の張り具合に、バランスよく育った綺麗な形。 
乳輪の大きさも丁度よく、地方の娘独特の遊んでいない感じが良い方向に働いている。 
白くて可愛いブラジャーの中に、こんなにけしからんモノを持っていたとは、春香、侮りがたし。 

「見られた……プロデューサーさんに、ハダカの胸……あぁあ…」 
そんなつぶやきが聞こえるか聞こえないか……俺にもはっきりしない。 
そんな時だったと思う。春香の中にある何かも、ぷちんと切れたような気がした。 


「いおりぃ……このっ、あんたも……見せなさいっ!!」 
「やぁっ!!ちょっと、逆切れ?体操服めくってどうするつもりこの普通魔人!!」 
「うるさいこのグレートバリアリーフおでこっ!!いいから脱ぎなさいよ!!」 

伊織の体操服が勢いよくめくられて、細くて綺麗な背中が丸見えになる。 
どんな時もお洒落を忘れない伊織らしく、ピンクのレース入りブラはパンツとお揃いらしい。 
ピンクの下着姿と黒のニーソックスは相性抜群の組み合わせで、 
俺はさりげなくズボンのポケットから股間を押さえて、外見上硬くなっているのを隠しているが、 
人気アイドル二人のキャットファイトを見せられて、それはもうタイヘンな事になっていた。 
見えないようにちょっとだけ自家発電をしてみると、これがとんでもなく気持ち良い。 


「このっ……もともとアンタが悪いんじゃないの!だいたい、春香なんてリボン以外に 
存在価値無いんだからね!本当はリボンが本体で、あとはキカイなんでしょ!?」 
体操服を脱がされながらも、春香のブルマを引っ張って対抗する伊織。 

おおう……ずり下げられたブルマの下には、これまた普通の白いパンツが。 
しかも無地の白かと思えば、後ろの方にイルカのバックプリントがあるじゃないか。 
アイドルが身に付けるにしては安っぽい下着だが、春香なら不思議と似合うし、良いと思うね。 

「言ったわね!伊織……あんただって!!」 
伊織の体操服を完全に脱がしてから、次はブラジャーに掴みかかる春香。 
「そのおでこが開閉式になってて、中はリムジン格納してるんじゃないの!? 
ラジオに出たとき、そんな事言われてたわよ!!」 

ブラを脱がされかかって必死に抵抗する伊織を見て、俺は股間を弄りながらも 
吹き出しそうになるのを懸命に堪えていた。 
そういえばそんな事リスナーに言われてたっけな。よく覚えてたな春香。 

かなりの本気で喧嘩しているのは間違いないんだけど…… 
二人とも無意識に殴ったり、引っかいたりとかはしていない。お互いの服を脱がすことだけに集中している。 
俺が普段、『アイドルは身体が資本!!傷つけたりは絶対ダメ』と教育している賜物だろう。 
こんな時でも忠実に守っていると言う事に関して、二人を褒めてやりたいと思う。 
おかげで、俺はたまらなく美味しいシチュエーションにいられるのだから。 

これがコンサート本番だったらと思えば、生きた心地がしないけど。 
アイドル、プロデューサー、会社……三方一両損ではとてもすまないほどの大損害になるし。 
特にアイドル本人が、一生モノの傷を負う事は間違いない。 
そんなピンチも、見る人が俺しかいなければ最高のイベントだ。 
記録媒体を持っていないことが悔やまれる。 


伊織のブルマはゴムが切れてしまっていて、はき直してもストンと落ちてしまうため、 
片足に引っ掛けたまま放置されている。下着姿に黒のニーソックス。 
加えて片足に引っ掛かったブルマが最高にいやらしく、この状態を保存できるなら、 
俺はここしばらく右手のお友達に困らないことを約束しよう。 

対して春香は全部脱がされてこそいないものの破れた服の隙間からハダカの胸が見えており、 
半脱ぎ状態が大好きな俺にとって最高の姿で伊織と戦って、その綺麗な胸を揺らしている。 
春香のブルマもゴムが切れてしまったらしく、膝下まで降りた状態で止まっており、 
白いパンツとの対比がまぶしく、こちらも究極の一人フィーバーネタになること確定だ。 

一進一退の状況はこの上なくドキドキして、俺の中で期待感を煽られる。 
伊織のブラが取られるか、春香のパンツが脱がされるか…… 
どちらにしても俺の股間は爆発してしまうかもしれない。 
おおお、春香……脱がしにくいからって力任せに引っ張るな。 
俺的には嬉しいが、伊織の下着は5桁を越えるような高級ブランドっぽいぞ…… 
しかし、伊織の背中にはブラのひもが食い込み、もう少しで切れてしまいそうだ。 
身長の割には育っている伊織の胸がチラチラと顔を出し、ほんのりと色がついた 
ピンク色の乳首が、俺の性的興奮を促して止まない。 

(77と聞いてるけど……Bカップくらいかな?よく似合う胸だな……うん、素晴らしい) 
俺が股間を熱くする一方で冷静に伊織の胸を観察していると、いよいよブラジャーの紐が 
限界を超えたらしく、鈍い音と共にぷちんと切れて、弾け飛んだ。 

「あっ……や、やあぁんっ!!」 
さすがに上半身を全裸にされては堪らなく恥ずかしいらしく、春香を脱がす手を止めて胸を隠す。 
いつも強気な伊織が羞恥にまみれて弱気になる表情は、ほとんど見ないだけに貴重であり、 
もうちょっと油断していたらあの表情と声で、俺のものはリミットを突き破っていた事だろう。 

戦力が均衡を失い、春香有利に傾きかけたのを知った矢先に、 
春香は伊織に覆いかぶさって最後の一枚を脱がしに掛かった。 
いかに強気な伊織といえど、体格の差はやや不利だっただろうか? 



「や…やだ、やめてっ……おねがい、ショーツはダメっ!?」 
「うるさい!!先に下着脱がしておいて何言ってんの!?」 
春香の手が、伊織のパンツにかかり、サイドから下に引っ張られる。 
後ろから見ている俺からは伊織の尻の谷間がチラリと見え、ピンクの下着の中には 
さぞかし柔らかくて肌触りの良い感触があるんだろうなと思い、ドキッとした。 

伊織はというと、片手で大事なところをガードしながら、春香のパンツを脱がそうとしている。 
こちらは片手作業のため、脱がし方がアンバランスだが、むしろそこが良い。 
力で脱がしにかかっている分パンツが春香のお尻に食い込み、柔らかい肉が歪んで 
余計にエロく見えて仕方ない。 
バックプリントのイルカも引っ張られて伸びきっていて、かなり滑稽だ。 
だが、その限界まで引っ張られた部分からは、女の子の大事な部分が見えそうでいて、 
健全な男子としてはどうしてもそこに目がいってしまう。 

充分に育った春香の身体は股間も例外ではなく、大事なところのふくらみを見ていると、 
男の本能にしたがってアレを無性に突っ込みたくなってしまう。 
まだ蕾の状態でありながら、男を迎え入れる準備が整った春香の股間は、 
見ただけですべての健康な男をどうにかしてしまうだろうなぁ…… 
半脱ぎでありながら、乳首、お尻、あそこ……と全てが見えた春香だが、 
対照的に伊織の方は春香によって全裸にされかかっている。 
パンツのサイドは膝までずり下げられているにもかかわらず、伊織が執拗にあそこをガード 
しているため、なかなか最後の一枚が脱がせないでいた。 

「はぁっ……はぁっ……くっ、いや……いやぁ……」 
疲れの汗を浮かべながら抵抗する伊織がすごく色っぽい。 
しかし、その根性とは裏腹に体力は落ちているし、片腕と両腕ではハンデがありすぎる。 
脱がされてしまうのは、時間の問題だろう。 
なんだか可哀想だし、そもそもの原因は春香でもあるわけだし……そろそろ止めるべきだろうか? 



「おい、春……」 
俺が身を乗り出した直後。 
「えーいっ!!」 

気合と共に春香が渾身の力で伊織のパンツを剥ぎ取った。 
「きゃっ!」 
「痛っ……」 
「うおっ!?」 

パンツが脱げた反動でお互いの身体は弾けるように離れ、1メートルくらいの距離を置いて尻餅をついた。 
あわせて、勢いよく脱がしたパンツが、引っ掛かったブルマごと宙を舞い、はらりと落ちた。 
春香も伊織も咄嗟に身体を支えるため、大事な部分を隠すのを忘れているのだろう。 
一瞬だが、脚を開いている伊織のあそこが丸見えになり、凄いものが俺の目に飛び込んできた。 

箱入りではあるが、じゃじゃ馬お嬢様の、まだ誰にも見せたことが無いであろう大事なところ。 
そこは凄く綺麗で……いや、綺麗過ぎた。 
普通はアレに隠れてよく見えないんだが、くっきり細部までよく見えた。 
何故かと言うと、それは絶対ココでは言えない。言ったら伊織の何かが壊れてしまうから。 



「伊織っ……生えてないんだ」 
「へ……っつ、きゃぁぁっ……あ、や、くっ……い、いやぁっ、ダメっ!!見ないでぇっ……」 

弾かれたようにあそこを隠し、うずくまる伊織。 
春香……ワザとじゃないのは俺も分かっているが、無知は罪になるぞ。 
お前が声に出したことで、俺も見てみぬふりができなくなったじゃないか!! 

「あー……あの、伊織?別に俺、誰にも言わないからさ……」 
見てしまった以上、もうこんな風に言うしか無いだろう。全裸にニーソックス姿でうずくまり、 
大事なところを隠している伊織にスーツの上着をかけてやるが…… 

「ひっ……ふぇ、うっ……うあぁぁんっ……春香の馬鹿、プロデューサーの馬鹿ぁ…」 
やっぱり、手遅れだ。 
いつもの5ヶ国語を駆使した罵倒もなく、普通に【馬鹿】なんて言われてるって事は、 
いつもの嘘泣きではなく、本当に恥ずかしくて泣いているんだろう。 


全裸(ニーソ含まず)で泣いている伊織はすごく可愛くもあり、色っぽくもあり、 
相変わらず俺の股間はガチガチに硬くなっているが、さすがにこれは申し訳無いと思う。 
千早や真の前で、これみよがしに胸を誇示している様から想像するに、 
絶対に見られたくなかったんだろうな…… 
「あ、あの……伊織。ごめんね、本当にごめんね……わたし、ついワケが分かんなくて…」 

春香も反省しているようだが、後の祭りだろう。 
二人とも体操服から下着までボロボロだし、どうしようかなぁ……これから。 
伊織の精神を保つためにも、とりあえず泣きたいだけ泣かせてあげるとして、 
俺が二人に言うべき事は…… 


1:春香が全面的に悪い。 

2:春香が悪いが伊織もちょっとは悪い。 

3:喧嘩両成敗!! 

4:その他。 



それから待つこと数分。 
伊織を必死になだめる春香だが、彼女自身もほぼ全裸と言う事を自覚してるんだかしてないんだか。 
俺は冷静に状況を見守るふりをしているが、こんなシチュエーションに出くわして、 
股間がどうにかなっているのは、健全な男子における当然の反応だと思うぞ。 

「ぐすっ……ひっく、うえぇ……」 
「ごめんね、本当にごめんね……伊織。あ、でもほら、みんな知ってるし……伊織が生えてないって。 
だから今更大したこと無い……」 
「うあぁぁーん!!」 

「春香……泥沼になるからそれ以上喋らない方がいいぞ」 
「え?え……?あの……でも、伊織、みんなでお風呂に入るときも必死に前を隠してるし、 
あんなにあからさまな行動してるから全員にバレバレ……」 

なぁ、春香。例え正しくても言ってはいけないタイミングというものがあると思うよ、俺は。 
ちなみに、俺は全然知らなかったんだが。 
さて、とりあえずこういう場合、原則としては喧嘩両成敗なんだが…… 

先に手を出したのは伊織だし、法律的に捌いた場合は伊織が悪い事になる。 
が、この立場と状況で真面目に裁判をして良いのかと言うと、厳密にはノーだ。 
大事なのはお互いが納得できる裁断をする事であり、情の概念を多少は入れなくてはならないだろう。 
春香もやりすぎた事を反省しているようだし。 

「さて……本来なら喧嘩両成敗と行きたいところだが、二人とも反省または後悔してるっぽいし、 
喧嘩自体については不問にするけど……一つだけ、責任を取らなきゃいけないことがある」 
俺は手をポケットに入れたまま、股間の怒張を悟られないように二人に話しかける。 
男としての本能に身を委ねるなら、爆発まで股間を擦りたいのはやまやまなんだが、 
プロデューサーという立場上それは出来ない。残念だけど。 



「会社の経営が苦しい中、その衣装を買ってくれた社長と……アンケートでその衣装を熱望してくれた、 
全国のファン達に、だ」 
「うぅ……わかってるわよ。ステージ衣装のお金は、私たちのギャラから……」 
「そう言う事を言ってるんじゃない。まぁ、お金の問題も大事だが、ファンがくれたといって良い衣装を、 
粗末に扱ったと言う事が一番の問題なんだ!!」 
「あぅ……ご、ごめんなさい……確かに、二人とももう二度と着れないですよね、これ……」 

破れたり、伸びたりでもはや服としての機能を果たせなくなったそれは、タダの布切れと化している。 
春香も今の自分の状況を忘れているようだが、破れた服が纏わり付いているだけの状態は非常にヤバイ。 
俺の好みも入っているかもしれないが、全裸よりも格段にエロい気がするぞ。 
「そして、レッスンもまだ中途半端だったよな。だから、ファンのためにもしっかり踊りきる事。 
動きのキレが鈍ったりしたら、やり直しだからな」 

「え……えぇええええーっ!!こ、この格好で……また、踊るんですかぁ?」 
「そう。ステージを意識したレッスンだと言っただろう?ビジュアルアクシデントが発生したと思って、 
精神力で最後まで乗り切る、いい機会だと思うぞ」 
「うぅ……でも……せめて何か、下着だけでも……」 

「……下着は自らお互いの手でダメにしてるだろうが」 
「はうっ……そ、そうでしたぁ」 
「ぐすっ……反省はしてるけどぉ……プロデューサーの前でハダカで踊るって……」 
「誤解するなって。レッスンは確かに最後までやってもらうが、自己管理の上で自習にする。 
俺はひとっ走り行ってそこらのコンビニで下着買ってくるから、お互いダンスに納得できるまでやり通す事。 
ファンや社長……そしてお互いへの気遣いを忘れなければ絶対に上手く踊れるさ」 

そこまで言って、俺はダンスレッスン場を出て行った。 
プロデューサーとして、それ以上に健康な男として、春香と伊織の全裸振り付けは見たくてしょうがないが、 
今一番彼女達に必要なのは、仲直りの時間だろう。あとは……替えの下着もそうか。 
緊急事態なので普通の安物しか買えないが、そこは騒動の張本人たちに我慢してもらう。 

俺自身としては、お色気満載のキャットファイトが拝めただけでも良しとしなきゃな。 
しかも、出場選手はわが社自慢のアイドルだ。場末の安っぽいエロ用女優もどきとはワケが違う。 
未だに大きくなったまま、爆発の持って行き場が無い俺の股間には申し訳ないが、 
最後の最後では、やはり春香や伊織を大事にしたい。俺は心の底からそう思えた。 

まぁ、せめて彼女達の下着を買いに行きながら、さっきのバトルを思い出して幸せになろう。 
仕事が終わってから、自宅で寂しくアレでナニする時のネタくらいはしても罰は当たらないだろうし。 
そんな事を思い浮かべながら、俺の脳内では早くもはげしくもつれ合う二人の姿が浮かんでいた。 



■ 

プロデューサーの去ったレッスン場。 
破れた服の破片が散乱する中、最初に立ち上がったのは春香だった。 

「伊織……立てる?踊れる?」 
「あ、うん……大丈夫。もう落ち着いたから……それと……あ、あの……うぅ…………」 
「ん、何?……トイレ?」 

いつでも自分らしさを失わないと言う事は、裏を返せば空気が読めないことにも繋がるらしい。 
喧嘩の後にこれだけあっけらかんとしていられるのは、それはそれで凄いことなのだが。 

「違うわよ馬鹿!!その……さ、さっきは……ごめん……なさい。 
なんか、アイツに下着見られてからカッとなっちゃって、あとはよく分かんなくて……」 
「あれ?伊織もそうなんだ……わたしも、プロデューサーさんに胸、見られてからは 
ほとんど何も考えてなかったかも」 

何も考えていない中で的確に相手のコンプレックスを突いて罵りあったと考えると二人とも少々怖いが、 
深く考えないと言う事は、特に恨みも何も無いという意味でもある。 
お互いいつまでも根に持つ性格で無い事が幸いしたかもしれない。 

「それに……わたしもゴメン。元はといえばわたしがドジしちゃったのが原因だし。 
もしも本番だったら、アイドル生命終わってるよね。 
そのうえ、ファンの人たちにもらった衣装もダメにしちゃうし…… 
あーあ……さすがにこれ、どんなにツギ当てしてもダメだよね。やよいの服以上に 
原型がわかんなくなっちゃうし。いっそ雑巾にするしかないかなぁ……」 
「あんたね……いくら勿体無いからって、ファンのプレゼントを雑巾にする?普通」 
「うぅ、それはそうだけど……捨てちゃうのも勿体無いし」 
「ヘンな使われ方する方がよっぽどイヤだわ!それよりレッスン!!アイツが戻ってくる前に 
スパッと決めるわよ!後でアイツがここにいなかった事を後悔するくらい気合入れるんだから、 
春香もその邪魔な切れはし、取っちゃいなさい」 

今度は悪意の欠片も無く、春香に纏わりついた破片を破りにかかる。 
完全に襤褸切れとなった体操服は、ビリビリとあまり心地良く無い音を立てて綺麗に剥がれていった。 
「ちょ、ちょっと伊織……やだ、恥ずかしいよぅ」 
「もうアイツもいないんだから却下!!それにそんなのぶら下げて、また転ばれたら厄介だしね!! 
それに……何かちょっとドキドキしない?誰も見てないから言える事かもしれないけど」 
「う……」 


伊織に言われて、改めて自分達の姿をふり返る。 
ふと気が付けばここはダンスレッスン場であり、当然の如く大きな鏡が自分達を映している。 
「ひゃぁあぁっ!?……こ、この格好、伊織よりエッチじゃないっ……」 
「ほら、分かったらさっさと脱ぐ、脱ぐ!!この際だから徹底的に剥いちゃおうかしら?」 
「あんっ!……う、うぅ……やっぱりだれも見てなくても恥ずかしい……あ、でも、 
障子を張りかえるときに思いっきり破いちゃう気分…ちょっと気持ちいいかも」 

襟元や袖口の厚地を剥がし、下半身に引っ掛けた下着を破ると、伊織と同様 
靴や靴下以外は綺麗に全裸になる。 
鏡に反射した白い肌が、羞恥と汗でほんのりと赤みを帯びていた。 

「さぁ、本気でいくために勝負よ春香!ミス無しで最後まで踊りきった方が勝ち!負けたら……」 
「負けたら?」 
「アイツが買ってきた下着を受け取りにいく事!!」 
「はうっ!?……そ、そうだぁ…プロデューサーさんが帰ってくるまで外に出られないし、 
下着受け取ったり、その後更衣室まで行かなきゃいけなかったり……」 
「音楽、スタート♪」 
「あぁっ!!ずるいよ伊織っ……と、ああもうっ!前奏が……」 

華やかさ全開の前奏がかかり、二人ともが最初の立ち位置にスタンバイ。 
さっきまでの険悪な空気は完全に消え、この状況を楽しむかのような笑顔すら見える。 
誰もいないながらも、全裸で踊るという事実に頬を赤らめながら踊る二人は美しくも艶かしく、 
服が無いからこそ、揺れる乳房や尻、太腿までがはっきりと分かり、 
女性特有の肉感が、曲特有の激しいダンスによって浮き彫りになる。 

(くっ……歌もダンスもビジュアルも負けたとは思わないけど、アレだけは今のところ分が悪いわね) 
巨乳、とまでは言わないが充分に豊かな春香の胸はステップを踏むたびに揺れ動き、 
否が応にも人の視線を惹き付ける。 
恥じらいを含んだ表情はビジュアルもさることながら、曲に色気を付加させてボーカルまでも底上げした。 
身体のラインに沿って流れる汗はレッスン場のライトを受けて光り、成熟する前の【少女】意識させる。 

(伊織、吹っ切れたのかな……何だか、凄く楽しそうに踊ってる……可愛い) 
(春香、さすがに色気では負けるかもね……でも、ビジュアルとダンスの切れでは負けないわよっ!) 

先の戦い同様、お互いを誘発するようにダンスのレベルは上がっていく。 
ミスするどころか、すでに二人のダンスは単品でも金を払う価値がある出来に仕上がっていた。 
『きっとわたしが一番!!』 
『でも、アナタもソコソコかも』 
レベルの高さに加え、勢いまでをも見方に付けて二人のテンションは上がっていく。 
二人の脳内にはすでにコンサート会場のイメージがあり、たくさんのファンを前に、 
魅力ビームを放ち、ハートをガッチリロックオンする新鋭アイドルたちの姿があった。 

……この場に限り最後まで全裸で。 


■おしまい 



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