ごほうびをください

作:名無し

 ごほうびをください……か。 
 俺は、すぐ隣を歩く少女――萩原雪歩――の言いだしたことに、少なからず驚きを感じていた。 
 元々、おどおどした小動物のような『いじめたくなる可愛さ』がウリだった雪歩だ。 
 それがこんな大胆なことを言い出すとは……。 
 この一年のアイドル活動も、彼女の『自分を変えたくて』という目的のためには無駄じゃなかったってことかな。 
「あ、あの……」 
 その雪歩が、不安そうな表情でうつむく。 
 そうだった。 
 半ば反射的に、こっちへおいでと言って彼女の手を握ったまではいい。 
 だが、俺が思わず感慨に耽り、仏頂面になっていたため雪歩としても不安になったのだろう。 
「ああ、悪い……ちょっと、その、さ」 
「はい?」 
「さすがにその、『ごほうび』をあげるのに、夜道とは言え、人通りも街灯もあるところじゃどうかなと思って、な」 
「あ……」 
 夜目にも白い雪歩の肌。それが、かぁっと赤く染まる。 
 頬どころか、うなじの辺りまで桜色にしながらも、彼女は小さく何度かうなずいた。 
「はい……はい」 
「それに……俺が考えている『ごほうび』と雪歩の欲しい『ごほうび』が同じだとは限らないしね」 
「え……?」 
 俺の言葉に、雪歩は一瞬、ビクッと肩をふるわせる。 
 だがすぐに思い直したように首を振った。 
「そ、そんなことないです! き、きっと同じです」 
「そうかい? それならいいんだが……と、この辺りでいいかな」 
「…………」 

 俺達は、表通りから少し入った辺りにある公園の一角で足を止めた。 
 幸い、樹木が多く見通しが悪い上に、街灯は遠く人通りもない。 
 いくら、今日で活動停止したとは言え、ついさっきまではAランクアイドルだった彼女だ。 
 それがプロデューサーと何やらやっていたとスクープでもされたら、今後の人生に深い傷を落とすことは間違いない。 
「ぷ、プロデューサー……」 
 だが、テンパっているのか、雪歩自身はそんなことなど考えてもいないらしい。 
 俺に向き直ると目を閉じ、まるで祈るかのように両手を胸の前で握り合わせている。 
「それじゃ改めて聞くまでもないと思うが……いいんだな?」 
「はい」 
「わかった」 
 それだけ聞くと、俺は彼女に正対してその肩をそっとつかんだ。 
 たったそれだけで、雪歩は身体を強張らせる。 
 だが、俺はそんな雪歩に対して、悪戯心を起こしていた。 
「雪歩は……ごほうびをどこに欲しいんだ?」 
「え?」 
 キツく閉じていた目を見開き、雪歩は一瞬怪訝そうな表情を浮かべる。 
 俺はその瞬間を狙って、彼女の額に口づけた。 
「あ……」 
「いや、具体的な申し出がなかったから、一番無難そうなところにしたんだけど」 
「っ〜!」 
 雪歩は慌てて、握り合わせていた両手で、自分の額を押さえる。 
 ノースリーブのワンピースなので、脇の下がさらけ出された。 
 その艶めかしい白さに、思わずドキリとする。 


「ぷ、プロデューサー、い、意地悪しないでくださいぃ」 
「俺は意地悪なんかしてないぞ……多分」 
「い、意地悪ですよぉ」 
「じゃあ、具体的に、どこに『ごほうび』が欲しいのか、雪歩の口から聞かせてくれないかな?」 
 目線を合わせるようにして顔を覗き込むと、それでなくてさえ赤くなった雪歩の顔が、更に赤みを増す。 
 目は潤み、唇は微かに震えて、とてもじゃないが俺の言ったことを口にできるとは思えない。 
 だが、彼女はごくっと固唾を飲むと、ゆっくりとその願いを言葉にした。 
「く、唇に……」 
「唇……に?」 
「き、キス……して、く、くださいぃ……」 
 もう限界だった……いや、主に雪歩が。 
 多分このままいじり倒すと、そのうちブレーカーが落ちて卒倒するだろう。 
 だから俺は、そっと彼女の腰を抱き寄せ、その唇に口づけた。 
「んっ!? あ……」 
「これでいいのかな?」 
「っ、っ!」 
 目を見開いたまま、雪歩はコクコクとうなずく。 
 よかった。これで、俺の勘違いから雪歩を傷つけるようなことにならなくて。 
「そうか。じゃあ帰ろうか……って、なんだ?」 
「あ、の……」 
 俺は雪歩を腕の中から解放した。だが、彼女は俺の服の袖をつかんだままうつむいている。 
 そして時折、上目づかいにこちらをちらちらと見る。 
「も、もっと……」 
「あ? もっと……?」 
「もっと……ちゃんと……して、く、くださいぃ」 
「ちゃんとしたじゃないか。唇にキス」 
「も、もっと、あの……なんて言うか……」 
 もじもじ、もじもじ。 
 雪歩は、指先で袖をつまんだまま、恥ずかしげに身体を揺らしている。 
 まあ、言いたいことはわかる。 
 あんな、あいさつみたいなキスじゃなくて、もっとちゃんとしたキスをしてくれと言うことなんだろう。 
 しかし、こんな恥ずかしがり方で耐えられるのか、そのちゃんとしたキスに? 
 そんな考えがふとわき起こるが……雪歩の表情は真剣だった。 
「わかった」 
「え……? んっ!? あ……ん、むっ!?」 
 有無を言わさず、俺は雪歩の唇を奪った。 


 何か言えば、余計に彼女をオーバーヒートさせるだけだと思ったからだ。 
 今度は、いわゆる『チュッ』とやるバードキスではない。 
 しっかりと、唇と唇を重ね合わせるヤツだ。 
「ん、んく……ん、ふぅ……」 
 驚きに見開かれた雪歩の目が、次第にとろんとしていく。 
「んふぅ……」 
「んっ」 
 もっとちゃんとしたキス。雪歩が望んだことだ。 
 だから俺は、そっと彼女の唇を舌で割り、先端をその間に隙間に差し込む。 
「ん!? んぅっ!?」 
「んんー」 
「んっ! んっ! んんぅっ!」 
 舌先で雪歩の舌を捉え、それを強く吸う。 
 それだけで、彼女はガクガクと身体を震わせた。 
 俺の胸についた手は、キュッとシャツを握りしめており、それもまたぶるぶると震えているのが感じられる。 
「ん、んふうっ! んっ、んぅ……」 
「んむ」 
「んふぅぅ!」 
 舌を絡め合いながら吸う。ヌルヌルした肉が擦れ合い、唇の間からはクチュクチュという音が漏れてくる。 
「んぅ、ん……んんーっ!」 
「んっく」 
「んっ、ん……んっ! ぷはあっ!」 
 不意に、雪歩が強い力で俺を押し返した。 
 それは、普段の彼女からは想像もつかないような力で、思わず腰を抱えていた手を離してしまう。 
 どうしたのか……と、思っていると……。 
「はぁっ、はぁっ……はぁぁぁ……あぁ……」 
「雪歩っ!?」 
 その身体がカクッと倒れそうになる。 
 慌てて抱きかかえると、彼女の肌は異様に熱くなっていた。 
「雪歩……おい、雪歩?」 
「ぅ……」 
 顔を覗き込む。どうやら、予想通りというかなんというか……刺激が強すぎて、ブレーカーが落ちたらしい。 
 さすがにファーストキスだったんだろうし、ちょっとやりすぎたか? 
 そんなことを考えた途端、予想以上のことが起きた。 
「ぅ……ぁ……」 
「!?」 
 ちょろちょろと、水の流れるような微かな音。 
 同時に、雪歩の身体がぶるぶると小刻みに震える。 
 まさか、と思って下を見ると……。 
「うわちゃ……」 
 そう、漏らしていた。 
 雪歩は……半ば気絶しながら、オシッコを漏らしていたのだった。 

「ああああ……」 
 さすがにこれは、俺も想定外だった。 
 会場を出てくる時に、きっと急いで出てきたんだろうなぁ。 
 俺に『ごほうび』が欲しいと言う勇気が消えないウチに……と。 
 そんなことを考えている間にも、流れ出すオシッコは勢いを緩めることがない。 
 漏らしている本人が気絶しているのだから、押しとどめようもないわけだが……。 
「マズいな……」 
 ようやく流れ出るものが収まってきた……と思った頃には、彼女のワンピースの下半身はぐしょぐしょになっていた。 
 同時に、尿独特の匂いまで漂ってくる。 
「うぅむ……」 
 どうしたものか……。 
 まず第一に、いつまでも彼女をこのままにはしておけない。 
 そして第二に、どこからか着替えを調達してこなければ彼女を家に送り届けることができない。 
 と、そこでピーンとひらめいたのが、俺の泊まっているホテル。 
 ドームでのファイナルコンサートのため、会場設営や演出がらみで夜はこちらで仕事をすることが多かった。 
 そんな俺のために社長が借り上げてくれたのがドームのすぐ近くにある高級ホテルの一室だった。 
 しかも俺には社の名義で発行されたブラックカードが貸与された。 
 いわゆるゴールドとかプラチナとか言われるクレジットカードより、更に上のランクのモノだ。 
 ま、ホテルの宿泊料は会社持ちだし、メシもいつもと同じで外食で、おっかなくて使ったことはないんだけどな。 
「ともかくこうしちゃいられないな」 
 もう一度、抱えた雪歩の顔を覗き込む。 
 これで何か病気のサインでもあれば、ホテルに連れ帰るのではなく病院に行くべきだが……。 
 幸いなことに、気を失っている以外、特に問題はなさそうだった。 
「よし、行くか!」 
 俺はスーツの上着を脱ぎ、それで雪歩の下半身を包むと、彼女を抱き上げてホテルへと歩を進めた。 

「お帰りなさいませ」 
 すっかり顔なじみになったドアボーイは、俺が少女を抱えているというのに不審そうな顔一つしなかった。 
 まあ、765プロの名前で部屋を借りているためだろう。 
 その少女が、ついさっきまでAランクアイドルだった萩原雪歩だということにも何も言及しない。 
「ありがとう」 
 ドアボーイにドアを開けてもらい、ロビーへと足を踏み入れる。 
 俺はすぐに、雪歩を抱きかかえたままカウンターへと向かった。 
 カウンター内にいる受付係がぺこりと頭を下げる。 
「お帰りなさいませ」 
「ああ……済みませんが、確かランドリーサービスがありましたよね、ここ」 
「はい、ございます」 
「ええと……」 
 そこで声を潜め、俺はささやくように言った。 
「ちょっとこの子が粗相をしてしまったんですが、すぐに洗濯をお願いできますかね?」 
「はい。今からですと……3時間ほどいただければ」 
「わかりました。じゃあ、服を着替えさせたら内線を入れます」 
「はい、係の者に伝えておきます」 
 ありがとう……と、受付係に伝え、エレベータに乗る。 
 俺の、というか、会社の借りているのは最上階のスイートだ。 
 このエレベータはそのフロアに直結なので、他に人がいないのが幸いだった。 

「ふう……」 
 部屋に入ったところで、俺は大きなため息を漏らした。 
 ともかく、まずは雪歩を着替えさせなければならない。 
 とりあえず、俺のスーツはどうせもうオシッコでびしょびしょだからいいとして……。 
 もう一枚くらい、バスタオルがいるかな? 
「雪歩、おい、雪歩」 
 バスタオルを敷き、その上に彼女を寝かせて肩を揺する。 
 だが、雪歩は目を覚ます様子はなかった。 
 もしかすると、コンサートの疲れがドッと出ているのかも知れなかった。 
「くそ……仕方ないか」 
 俺はまず自分のワイシャツとスラックスを脱いだ。 
 これらも、スカートを伝って流れたオシッコで濡れていたからだ。 
 そして、部屋に備え付けのバスローブに着替え、スーツの上着を雪歩の身体から剥がす。 
 それらを洗濯籠に放り込み、俺は雪歩のワンピースに手を掛けた。 
「別にやましいことじゃないんだから、な」 
 そう自分に言い聞かせ、ボタンを一つ一つ外していく。 
 むわっと、いかにも女の子らしい体臭が俺を包み込んでいく。 
 その甘酸っぱい香りに酔いそうになりながら、できるだけ冷静に服を脱がせる。 
「…………」 
 だが、ワンピースの前を開けたところで、俺は思わず硬直していた。 
 まず目に入ってきたのが雪歩の肌の白さ。 
 もともと色が白い上に、髪の毛の色素も薄い雪歩。 
 しっとりと汗に濡れたその肌は、神々しいまでの艶めかしさを放っていた。 
 思わずヤりたい盛りの中学生のようにゴクリと喉を鳴らしてしまう。 
 そして、更に目につくのが、どう見てもかなり華美な部類に入るブラジャーだった。 
「う、うーん?」 
 ファイナルコンサートってことで気合いを入れたのか? 
 それにしては、動きづらそうなブラだよな……。 
「ショーツも、か」 
 こちらも、ふんだんにレースがあしらわれた、雪歩のイメージからするとちょっと大人っぽい雰囲気のものだ。 
 どちらかというと、あずささん辺りが履いていそうなイメージがある。 
 もっとも、そのショーツも今はぐしょ濡れで、ブラジャーも汗を吸って冷たくなっている。 
「……仕方ない。脱がすか」 
 ここまで来たら毒皿だ。 
 俺は、寝ている雪歩の背中に手を差し入れ、ブラのホックを外した。 
 大きくないとは言え、形のいいふくらみとか、その上に鎮座している桜色の蕾とかはなるべく直視しないようにする。 
 脱がせたブラを洗濯籠に入れ、続いてショーツに手を伸ばす。 
 いいぞ、ここまではなんとか冷静にできている。 
 そんなことを考えながら、薄い布をずり下ろす。 
「…………」 
 薄い……な。 
 それが、雪歩の陰毛を見ての最初の感想だった。 
 何しろ、髪と同じで色素が薄い上に、生え方もまばらだ。 
 だがそれが、控えめな彼女の普段のイメージと重なり、これはこれでありだと思える。 
「……っと、そんな場合じゃないな」 
 オシッコを吸い込んでぐしょぐしょになったショーツ。 
 それを洗濯籠に投げ込み、雪歩にもう一着ある備え付けのバスローブをかぶせる。 
 俺は更に自分の下着も脱いで同じように籠にぶち込むと、内線電話の受話器を手に取った。 



「さて……」 
 内線を受けてやって来た係の人に洗濯物を籠ごと渡す。 
 それが済み、係の人が退室したところで、俺は雪歩を振り返った。 
 このままにしておくのは、いかがなものだろうか。 
 まあ、本人が目覚めて――そこで一悶着あるにせよ――素直に風呂に行ってくれればそれでいいのだが……。 
「雪歩、雪歩……」 
 名前を呼びながら、軽く肩を揺すってみる。 
 だが、眠り姫のまぶたが開かれることはない。 
「参ったな……」 
 こうなったらもう、最後まで面倒を見るしかないか。 
 覚悟を決めた俺は、自分も裸になると、雪歩にかぶせたバスローブをはぎ取り、彼女を再び抱え上げた。 
 そして……そのまま風呂場に向かおうとしたところで、ねらい澄ましたかのように腕の中の雪歩が目を開いた。 
「あ……れ? プロデューサー……?」 
「気付いたか、雪歩」 
「え? あ、あれ? 私……」 
「雪歩、一つ頼みがある」 
「え? あ、は、はい?」 
「絶対に悲鳴をあげないと約束してくれ」 
「え……? あ……っ!」 
 俺の言葉に、自分が今、どんな格好でいるのか気付いた雪歩が叫びそうになる。 
 だが彼女は健気にも、俺の頼みを聞き、慌てて自分の口を自分で押さえた。 
「細かいことは風呂場に行ってから話す」 
「っ、っ!」 
 目を白黒させてはいたが、雪歩は悲鳴を飲み込んだ体勢のまま、コクコクとうなずいた。 
 それを確認して、俺は風呂場へと足を踏み入れた。 

「大丈夫か? 立てるな?」 
「っ!」 
 再び、コクコクとうなずきが返る。 
 俺がそっと腕から下ろすと、ふらつきながらも雪歩はなんとか自分の足で立った。 
「よし……ええと、まずどこまで覚えている? あ……もう、手は離していいぞ?」 
「ぷはっ! はっ、はっ、はぁ……っ」 
「で、どこまで覚えているんだ?」 
「え? えぇっとぉ……」 
 重ねて尋ねると、雪歩は自分の顎に指先をあてがって考え込んだ。 
 いつもの、ちょっと顔を上向かせたおなじみのポーズ。 
 ただ問題なのは……彼女がすっぽんぽんだ、と言うことなんだよな。 
「――っ!」 
「ああ、どうやら『ごほうび』のところまでは覚えていたみたいだな」 
 反応を見ればわかる。 
 真っ赤になった顔、潤んだ目、そして、恥ずかしそうに縮こまる華奢な身体。 
「わ、私……あ、あのあのっ!」 
「いや、落ち着け……ある意味、その後の方が雪歩には衝撃的なんだ」 
「え? え?」 
「あの後な……その、なんというか……お漏らし、をしたんだ」 
「え……えええ、んむっ!」 
 再び悲鳴をあげそうになり、慌てて自分の口を押さえる雪歩。 
 変に律儀なヤツだな、と、そんな感慨が浮かぶ。 
「いや、もちろん俺がじゃなくて、雪歩が、だぞ?」 
「う……」 
「それで、服はランドリーサービスに出して、これからシャワーを浴びさせようと思っていたところだったんだ」 
「……はぁ、そ、それで、その……こ、ここはどこ、なんですか?」 
「ああ、俺がずっとコンサートの準備のために泊まり込んでたホテルだよ」 
「ほ、ホテッ……ル……!?」 
 何を勘違いしたやら。 
 ホテルと聞いた途端、雪歩はまた失神するんじゃないかという勢いで沸騰した。 
「おいおい、落ち着けって。ここはいわゆるラブホテルじゃなくて、れっきとした高級ホテルだぞ」 
「はい……はい。いいですよ。わっ、私もっ! そ……そのつもり、で、でした……か、からっ!」 
「…………」 
 テンパり過ぎだろう、これ。 
 多分雪歩は、自分が何を言っているかわかっていない。 
 まあ『ごほうび』くらいまでなら『いい想い出』としてセーフラインだろう。 
 だが……その先に踏み出したら……。 


「雪歩、いいか? 深呼吸して一から三まで数えろ。俺はその間に風呂場を出て行くから、シャワーを浴びるんだ」 
「あっ、あのっ! ち、違うんですっ! わっ、私……やけくそになったり、おかしくなって言ってるんじゃないんですっ!」 
「雪歩……」 
「きょ、今日、無事にコンサートを終えられたら……そしたら、プロデューサーに、そ、その……う、うぅ……」 
 後は言葉にならなかった。 
 うつむいて唇を噛みしめる彼女の目には、みるみるうちに涙が盛り上がり、そしてそれがボロボロとこぼれ落ちる。 
「それはつまり……さっきの『ごほうび』以上のモノを……ってことか?」 
「は、はい……」 
「…………」 
 う、うぅむ……。 
 この大人しそうな子が、そこまで思いこんでいたとは……。 
「あ、あのぉ……わ、私の下着も……プロデューサーが、ぬ、ぬが……脱がしたんですよ、ね?」 
「……改めてそう言われると、妙な犯罪臭がするが、そうだな」 
「…………」 
「いや、あれは……ショーツもブラジャーも濡れて冷たくなっていたからだし……」 
「あ、あの……あの下着……は……」 
「ん?」 
 あの下着? 
 雪歩にはちょっと大人っぽいんじゃないかと感じたレースの……。 
「あ! あれか! いわゆる『勝負下着』って……ヤツ、か?」 
「は、はいぃ……」 
 雪歩は真っ赤になりながら視線を逸らし、、コクコクとうなずく。 
 だが、不意に表情を曇らせ、うつむいてしまう。 

「で、でも……やっぱり、わ、私じゃダメ……ですよね」 
「ダメって……?」 
「だって私っ……春香ちゃんや、やよいちゃんや、亜美ちゃん、真美ちゃんみたいに明るくて元気じゃないですし……」 
「…………」 
「あずささんや律子さんや美希ちゃんみたいに、おっぱいが大きいわけじゃないし……」 
「…………」 
「そ、それに、せっかく……勝負下着にしてきたのに、あっさりスルーされちゃうしぃ……」 
「いや、それは……」 
「や、やっぱりダメですぅ! 私みたいに魅力もお色気もない子じゃ、プロデューサーと釣り合わないんですぅ!」 
「ま、待て、俺はそんなことは一言も……!」 
「ダメダメな私はぁっ! あ、穴掘って埋まりますぅ!」 
 風呂場の床の上に座り込んで、埋まろうとする雪歩。 
 俺はその前に立ち、彼女に向かって言い放った。 
「雪歩、顔を上げろ」 
「ひゃい!?」 
 噛んでる。 
 まあ、それはともかくとして……。 
 体勢の関係で、彼女が顔を上げると、その目の前にはどうしても屹立した俺のモノが突きつけられるわけだ。 
「ひうっ!?」 
「あのな、他人と引き比べて自分をどうこう言うもんじゃないだろ」 
「う、あ……あの、こ、こここ、これ……」 
「俗な、イヤらしい言い方をすれば……見ての通り、俺のチンポはおっ勃ってる」 
「はうっ!」 
 目の前に突きつけられた怒張に、雪歩の目が見開かれる。 
「さっき、シャワーを浴びさせるために服を脱がせた時……正直言って、ちょっとヤバいと思ったよ」 
「ヤバい? え? な、何が……ですか?」 
「だから……襲ってしまいそうだったってことさ」 
「っ!!」 
 ペニス越しに俺を見上げていた雪歩の頭が、ビクッと揺れる。 
「でも、まあ……プロデューサーとしての最後の理性を振り絞って我慢した」 
「あ、あぅ……」 
「けど、雪歩にそんな風に言われたら……その理性が吹っ飛びそうなんだ」 
「は、はい……ふ、吹っ飛ばしてください」 
 いつもよくやるガッツポーズのような動きをしながら彼女はうなずいた。 
「そうか……それじゃあまず、最初の予定通りシャワーを浴びるか?」 
「え?」 
 ちょっと悪戯心を起こした俺は、彼女を背中から抱えると、風呂場に備え付けのプラスチックの椅子に腰を下ろした。 

「ひゃああっ!?」 
 雪歩の両足を、『しーしー』させる時のように膝の裏から抱え上げ、その間に自分の足を入れて固定する。 
 そして、俺が足を広げてその身体を抱え込んでしまえば、彼女は逃げられないってわけだ。 
「あ、い、イヤぁ……こ、こんな格好、は、恥ずかしいですぅ」 
「でも、お漏らししたんだし、ちゃんと洗わないとダメだろう?」 
「ひぐっ!」 
 雪歩は、両手をぎゅっと握りしめ、それを自分の口元にあてがう。 
「あ、あの……じ、自分で洗いますからぁ……」 
「せっかくなんだから、洗ってやるって」 
「あ、あぁ……」 
 ホテルによくある一回分ずつ小分けにされたボディソープのパックを取り、中身を手のひらに広げる。 
 それを充分に泡立て、雪歩の肌の上に滑らせるようにして塗り広げる。 
「ひうっ!?」 
「緊張しすぎじゃないのか?」 
「あ、あぅぅ……で、でもぉ!」 
「くそ度胸をつけるためのレッスンだとでも思ってくれ」 
「はうう……」 
 まあ、普段の男性恐怖症から考えて、雪歩はバージンだろう。 
 それに、舌を入れただけで卒倒するくらいだから、キスも初めてだったに違いない。 
 そんな彼女を相手に、緊張するなと言うのがどだい無理な話だ。 
「それにしても……すごいな。触ってみるとわかる。心臓バクバクいってるじゃないか」 
「んっ! う、うう……す、済みません……」 
「なんで謝るんだ?」 
「さ、さっきも言いましたけど……やっぱり、あ、あずささんとか、律子さんみたいに……」 
「雪歩には、これが似合っていると思うぞ、俺は?」 
 本人曰く『ひんそーでひんにゅー』ということだが、全体的なバランスから言えば雪歩はそうプロポーションが悪いわけではない。 
 その、本人が気にしている小さな胸をそっと撫でる。 

「ん、んくうっ!」 
「力を抜けって」 
「む、無理ですよぉ……ふ、あっ!」 
 片手で雪歩を抱きすくめたまま、今度は反対の手を彼女の股間に伸ばす。 
「ひううっ!?」 
「オシッコを洗うだけだ」 
「ひ、ひぐっ、ん、ひ……い、イヤ……あ、あぁ……」 
 クチュッ、クチュッと泡立ったボディソープが音を立てる。 
 その音すらも恥ずかしいのか、横顔を見てみると、彼女の頬は真っ赤に染まっていた。 
 このままだとまた失神しやしないかと、ちょっと気になる。 
「大丈夫か?」 
「だ、だいじょぶですぅ! が、がんばりますぅ!」 
「…………」 
 いや、あんまりがんばられると逆に心配なのだが……。 
 本人が言うんだから、まだしばらくは保つか……俺はそう考え、彼女の秘処を洗う行為に戻った。 
「んんんっ!」 
「……っと、悪い。痛くしたか?」 
「だ、だいじょぶ、です……う、あ……」 
 ビクッ、ビクビクッ。 
 俺の指が、秘裂を撫でるたびに、雪歩の身体が腕の中で踊る。 
「感じる?」 
「〜〜っ!」 
 耳元にささやくと、案の定その身体が硬直した。 
「ご、ごめんごめん。別にいじめようとか、からかおうと思って言ったわけじゃ……」 
「そ、そぉ……なんです……かぁ?」 
 瞳を潤ませ、恥ずかしそうに頬を染めながら、肩越しに俺を見る雪歩。 
 その表情を見ていると、保護欲をかき立てられるのと同時に、めちゃめちゃに壊してみたいという欲求がこみ上げてくる。 
「どこが感じるんだ?」 
「あ、か、感じて……ない、ですぅ」 
「ホントか?」 
「ひうっ!? ん、んふあっ、あ、あぁ……あはぁ……」 
 彼女のソコは、次第に尿や汗、ボディソープとは違う液体で濡れ始めていた。 
「雪歩は……オナニーしたことないのか?」 
「え? えええ……っ?」 
 これまた反応だけでわかった。 
 彼女は視線をさまよわせ、唇を噛みしめている。 
「まあ……わかったよ、うん。だったら、イケるよな?」 
「え? あ、ああっ!? ん、ふあっ!? ああっ!」 
「雪歩がイクところが見たいんだ」 
「そ、んな……あ、は、恥ずかしいっ、ですぅ!」 
「その恥ずかしがる様子が見たい」 
「ぷ、プロデューサー、きょ、今日は……ん、んんっ! い、じわる……ですぅ」 
「そうだぞ。本当の俺は、すごく意地悪で、可愛い女の子をいじめるのが大好きなんだ」 
 そんなことを耳元にささやきながら、俺は次第に尖り始めた雪歩の肉芽を執拗に刺激した。 


「ひうっ、ん、ひいっ! あ、だ、ダメですぅ!」 
「ダメなのか? 気持ちいいんじゃないの?」 
「へ、変になっちゃう……変になっちゃいますぅ!」 
 ガクガクと身体を震わせ、滑らかな肌の上に珠の汗を浮かべながら、雪歩が抗議する。 
 だがもちろん、俺にその抗議を聞き入れるつもりはさらさらなかった。 
「そりゃ、変になるようにしてるんだからな。思いっきり変になっていいんだよ」 
「や……やぁ! ぷ、プロデューサー、え、エッチですぅ!」 
「勝負下着で迫ろうとしたのはエッチじゃないのか?」 
「ひゃああっ!」 
 キュッとクリトリスをつまむ。 
 雪歩の華奢な身体がガクガクと震え、その肌に細かい痙攣が走る。 
「ここをこんなにしてる子はエッチだと思うな」 
「ん、んああっ! あ、あはぁぁっ! あっ、あああっ!」 
「もうイキそうなのか?」 
 必死に快感をこらえているらしい横顔。 
 それを覗き込みながら尋ねると、雪歩は潤んだ目でこちらを見た。 
「は、はい……ぃっ! あ、だ、ダメ……ダメっ! んっ、ダメ、ですっ!」 
「じゃあやめようか」 
「え……?」 
 ふと真顔で言い、手の動きを止めると雪歩は意外そうな表情になった。 
「いや、ダメダメ言うから、本当にダメなのかな、と思ってさ」 
「あ、あうぅ……」 
 重ねてそう言うと、雪歩は困ったような表情になって黙り込んだ。 
 そりゃそうだろう。 
 イカせてもらえると思っていたところに、俺が急にやめたのだから……。 
「さ、終わりにしようか」 
「だ、ダメぇ……ですぅ」 
「うん、だから終わりに……」 
「ち、違うんですぅ」 
 泣きそうな顔になりながら、彼女は俺をじっと見つめてくる。 
 まあ、あまり焦らすのもなんだな。 
「イキたい?」 
「あ、の……わ、たしのこと、イヤらしい子だとか、お、思わないでくださいね」 
「うん」 
「イキ……たい、ですぅ」 
「よし、素直に言えたな」 


「ん、あっ!」 
 再び雪歩のクリトリスをつまむ。 
 既に絶頂の手前まで追いつめられていた彼女は、たちまち上り詰めていく。 
「い、いや……あ、ああっ! ん、んくううっ! ひゃうううっ!」 
「イキたいんだろう? イッていいぞ」 
「は、はい……イ、イク、イキます……あ、イ、イッちゃう……イッちゃうううっ!」 
 俺の腕の中で、小柄な身体がビクンビクンと勢いよく跳ねる。 
 彼女を抱きすくめているため、肌の触れ合う部分は体温がこもり、酷く熱い。 
「もうイクか? イクんだな?」 
「ああ、イク、イク、イキますっ! あ、イク……イクゥゥッ! あああっ!」 
 それまで不規則にガクガクと揺れていた雪歩が硬直する。 
「うお!?」 
「あ、はぁぁぁぁっ!」 
 同時に、彼女の秘裂からは熱い液体が迸っていた。 
 また失禁か? と思ったが、どうもそうではないらしい。 
 噴出したのは、やや粘り気を帯び、匂いがない透明なものだ。 
 いわゆる、潮吹きというヤツだった。 
「あぁ、ま、またぁ……」 
「いや、オシッコじゃないから心配するな」 
「う、う、うぅ……」 
 とは言え、年頃の女の子が人前で絶頂するところを見せてしまったからか、雪歩はずいぶんと恥ずかしそうだ。 
「大丈夫だって。そんなに恥ずかしがらなくても……」 
「ぷ、プロデューサー!」 
「な、なんだ、急に? 大声出したりして……」 
「わ、私だけ恥ずかしいの、不公平ですぅ! プロデューサーが……その、あの……イ、イクとこ……み、見せてくださいっ!」 
「…………」 
 よくわからん理論だが、つまり、自分だけ恥ずかしい思いをするのはイヤ……というこか。 
「じゃあ、口でしてくれるか?」 
「え……?」 
 そのせいで、もっと恥ずかしい思いをするとは考えなかったのだろうか。 
 俺の言葉に、雪歩は目を見開いてこちらを見つめた。 


「口で……って、あの、お、男の人の……アレ……を?」 
「なんだ、知ってるんじゃないか。くどくど説明しなくて助かったよ」 
「あ、あうう!」 
 図らずも、自分がその行為とその意味を知っていることを露呈してしまった雪歩。 
 恥ずかしそうなその表情に、オスとしての本能を強く刺激される。 
「やってくれるか?」 
「あ、わ、わわわ、わかり……ました」 
 何度かうなずいた後、彼女は俺の膝の上から降り、風呂場の床にひざまずいた。 
「ひうっ!?」 
「おいおい」 
 だが、ちょうど眼前に気張りきった怒張が来たため、叱られた子犬のような声を出し、慌ててうつむく。 
「あ、あうううぅ……」 
「驚いてちゃできないだろ?」 
「で、でもぉ……」 
 答えるその声は恥ずかしそうだ。 
 だが、俺はそこに、幾ばくかの興味が隠されていることに気付いていた。 
 実際、うつむきながらも、時折、ちらちらと上目づかいの視線をペニスに向けてくる。 
「大丈夫だって。噛みつきゃしない」 
「は、はいっ!」 
「ゆっくりでいいんだ。まずは、手でつかんでしごいてくれないか?」 
「つかんで……? しご……く?」 
 雪歩のほっそりした、若干冷たい手が俺の肉棒をつかむ。 
 だが、『しごく』という行為の意味が分からないのか、彼女は首をかしげている。 
「その状態で、手を上下に動かすんだ」 
「え? こ、こぉ……ですか?」 
「うっ……そうだ」 
「あっ!?」 
 ぷにぷにした柔らかい手のひら。 
 それにしごき立てられ、思わずビクンと肉棒が跳ねる。 
 雪歩は俺のそんな反応にすら驚き、首をすくめる。 
「そのまましごいてくれ」 
「あ、あぁ……は、はい……ん、んっ」 
「くっ!」 
「あぁ……はぁ……」 
 雪歩は手を動かしながら、放心したような視線を怒張の切っ先に向けている。 
 彼女も興奮、あるいはそれに近いものを感じているのだろうか。 
 時折、桜色の唇が惚けたように開き、そしてまた閉じ、その喉がくびりと鳴る。 
「そろそろ……くわえてくれないか?」 
「え? あ、あの……は、はいっ! あ、で、でも……」 
「イヤならいい。手だけでも充分気持ちいいからな」 
「……し、します! が、がんばります!」 
 また、グッとガッツポーズを取ってみせる雪歩。 
 覚悟を決めたらしく、彼女はすぐに怒張に向き直ると、その先端に口づけた。 

「ん……ん、んんー?」 
「…………」 
「はぁっ、す、すごく、あ、熱いです」 
「そうか。最初はそうやってキスしてくれるだけでもいい」 
「ん、はいぃ……ん、ちゅっ、ちゅううっ、ちゅっ、ん、んむ」 
「くっ!」 
 微かに漏れ出てくる鼻息と、おっかなびっくりで触れてくる柔らかい唇。 
 そのぎこちない動きに、焦らされているような気分になってくる。 
「ん、んふー、ふぅ、ん、んむっ、ちゅっ、ん、れろ……あ、しょっぱい……です」 
「先汁、だな」 
「先……汁?」 
「女は感じると濡れるだろ? それと同じさ」 
「あ」 
 自分のやっている行為が、俺を感じさせていると理解したらしい。 
 雪歩は恥ずかしそうにしながらも、ちょっと目を細めた。 
「ん、んん……ちゅっ、ちゅばっ、んちゅ」 
「く……そうだ、そのまま、先っぽを口に入れてみてくれ」 
「ん? ん、んむううっ! ん、んふー」 
 ぬるりと唇を割り、亀頭が口腔内に侵入する。 
 その大きさは想定外だったのだろうか、彼女はちょっと驚いているようだった。 
「あふ、ん……ん、んんっ? ん、んむうう?」 
「どうした?」 
「ぷはぁっ! あ、あの、これ……よ、よだれが……垂れそうになるんですけど……」 
「ああ」 
 なるほど。口いっぱいにペニスをほおばったら、確かにそうなるわな。 
「そりゃあ……すすって飲むしかないんじゃないか?」 
「あ、は、はい。やってみます! はむ……ん、ん、んく……ちゅっ、ちゅばっ」 
 俺のアドバイス通りに、雪歩は唇をすぼめ、亀頭を強く吸い上げる。 
「う、気持ちいいよ、雪歩……そのまま、首を振って、唇でチンポをしごくんだ」 
「ん! ん……ん、ん、んく……ちゅっ、じゅるうっ、ん、んぶっ、ちゅっ」 
「そうだ、いいぞ」 
「んくっ、ん、んむむぅ……ちゅばぁっ、ずちゅううっ、じゅるる……ぷはっ!」 
 しかし、何度か首を上下に振ったところで、彼女は怒張を吐き出してしまった。 

「苦しいか?」 
「そ、そうじゃないんですけど……あの、す、すっごく、変な音がするのが……き、気になって……」 
「そりゃまあ、仕方ないだろう。そばでもすすってると思うしか」 
「あ、は、はい! ん、んむぅ……ん、んむむ、ちゅっ、じゅるるっ、ずちゅううっ、じゅばっ、じゅるるっ」 
 恥ずかしさを吹っ切れたのか、あるいは開き直って覚悟を決めたか。 
 雪歩は、それまで以上の熱意を込めて怒張をしゃぶり始める。 
「く、お……!」 
「ん、んくうっ、んむ、ちゅっ、ずちゅうううっ、じゅるっ、んじゅうう、ちゅぶっ、じゅぶぶぶっ」 
「ああ、そうだ……も、もっと頼む」 
「ん、ふぁい……んくうっ、んむむ、んぐっ! んむ、ちゅっ、じゅるるっ、じゅっぶっ、じゅるるううっ!」 
 つたない動きではあるが、雪歩の一所懸命さは伝わってくる。 
 彼女が唾液をすすり上げるたびに、カリにねっとりと押しつけられる頬裏の柔らかな粘膜の感触。 
 さらに、Aランクアイドル――ついさっき活動停止したばかり――にしゃぶらせているという背徳感。 
「ん、ちゅっ、ちゅばあっ、んじゅるるるっ、ずちゅううっ、ちゅばっ、ちゅうう」 
「う、あ……っ!」 
「んふぅ、ずちゅっ、ちゅぶううっ、ん、んぐっ、んふうう、ん、ちゅっ、じゅちゅっ」 
 それらが渾然一体となって、俺を高みへと押し上げていく。 
「ん、じゅるっ、ずちゅううっ、ちゅぶっ、ちゅっ、んふううっ、んむむぅ!」 
「う、く……で、出でそうだ……雪歩っ!」 
「ん、んんっ、んむうう、じゅるるるっ、ずぶぶぶっ、んじゅるるっ、じゅっぷう」 
「くううっ!」 
 雪歩は、更に激しく肉棒にしゃぶりつく。 
 じんじんと甘い痺れが怒張の根元から背すじを駆け上がっていく。 
「雪歩っ! も、もう……出るって!」 
「ん、んんっ! んふっ、んむううっ! ちゅっ、じゅるるっ、んちゅううっ!」 
「お、あ……っ!」 
 限界だった。 
 強く吸い立てられ、ぬるぬると唇で肉竿をしごかれる。 
 その刺激に、俺は抗いきれなくなった。 
「ん、んちゅううーっ!」 
「うぐっ!」 
 ドクン。 

 尿道を、固形かと思えるほど濃い精液が駆け上がり、鈴口から迸る。 
 慌てて怒張を引き抜こうとすると、雪歩は俺の下半身に抱きつき、その動きを押さえ込んできた。 
「うっ!」 
「んちゅ、んっ、んっ、んふううっ! ん、んむううっ!」 
 ドクッ、ドクドクッ。 
 更に次弾が彼女の口腔に放たれる。 
 だが、雪歩は俺を解放するどころか、うっとりしたような表情でキツくペニスを吸い続けている。 
「くあっ!」 
「んっ! はぁぁぁ……」 
 なんとかその手をふりほどき、俺は彼女の口から半ば萎え掛けた肉棒を引き抜く。 
 最後にビュッと残滓が跳ね、雪歩の口元にドロリと飛び散った。 
「ん……んっく、ん、ぐ!」 
「あ、バカ! 飲むんじゃない!」 
「んく、ん、ふううっ! はぁぁ……っ! あ……」 
 吐き出させようと思った時には、雪歩は口の中の濁精を飲み干していた。 
 目をとろんとさせ、頬を紅潮させた、妙に艶めかしい表情で。 
「の、飲んだらダメだったんですかぁ? あの……」 
「いや……ダメっていうか、すごく不味いらしいが……」 
「味はよくわからなかったですぅ……でも、すごく、飲みたいっていうか、欲しいと思っちゃってぇ……」 
 なんだか、酔っぱらってでもいるかのような表情だ。 
 そうだ、この表情だ。 
 うちのプロダクションで、ビジュアルが突出しているあずささんや美希でも出せないこの雰囲気。 
 はかなげでありながら、どこか男を誘うような……不意に見せる、年不相応な色気。 
 それを見抜いたからこそ、俺は彼女をトップアイドルにまで育て上げることができたのだ。 
「プロデューサー……あの……」 
「え? あ……ああ?」 
「そ、そんなに見つめられると……は、恥ずかしいですぅ」 
 ダメだ。このままじゃ収まらない。 
 いずれにせよ、雪歩はここから先を望んでいる……はずだ。 
「……ベッドに行こうか」 
「あ……は、はいぃ」 
 俺は、彼女の手を引いて立ち上がらせると、その身体をいわゆる『お姫様抱っこ』の状態で抱え上げた。 

「あ……」 
 抱えていた雪歩を、セミダブルのベッドの上に下ろす。 
「雪歩」 
「ん……」 
 彼女の口元についていた自分の精液を拭ってから、そっと口づける。 
 その間に俺は、枕元に投げ出していた財布から、スキンを取り出した。 
 いや……別にやましい目的で持ち歩いていたわけではなく、大人の男のエチケットとして、だ。 
 結果的にやましい行為に使われると言うことは、この際気にしないでおこう。 
「プロデューサー……」 
「雪歩、本当にいいんだな?」 
「は、はいぃ……わ、私の、すべてを……も、もらってくださいぃ」 
 恥じらって胸を隠しつつ、雪歩ははっきりとそう言った。 
 なんというか、股間は隠していないのに、胸を隠そうとするのが彼女らしい。 
 俺はうなずき返して、スキンを装着すると、彼女の膝の間に割って入る。 
「足、広げて」 
「う、うう……」 
「ここ、ビチョビチョのままだな」 
「あうぅ」 
 しゃぶっている間にも濡らしていたのか、雪歩のそこはあふれ出した恥蜜でべとべとになっている。 
 肉棒の先端が、可憐なワレメに触れると、その身体がビクッと跳ねる。 
「先に謝っておく。ごめん。多分、かなり痛いと思うんだ。俺は、女じゃないからわからないけど」 
「は、はいぃっ! か、覚悟してますぅ!」 
「ともかく、できるだけ痛くならないようにやってみるよ」 
「は、はいっ! う……っ!」 
 ヒクヒクと蠢く肉裂に亀頭の先端を沈める。それだけでもう、彼女は表情を歪めていた。 
「ひうっ!」 
「力を……抜けないか?」 
「む、無理ッ……無理ッ、です……っ!」 
 まあ、そんなことだろうとは思っていた。 
 だが、雪歩のそこは俺の想像を遙かに超えた力で怒張を押しとどめようとする。 
 それに従って、彼女の身体もだんだんずり上がって行ってしまう。 
「さっき謝ったからな……」 
「ひぐっ!?」 
 俺は、雪歩の顔の両側に手をついた。そして、彼女の身体が逃げないように固定し、より強く腰を押しつける。 
「う、あ……あああっ!」 
「くっ!」 
「い、痛い……ッ! あ、痛ッ、あ、ああ……あ、ああああーっ!」 
 ブチッと、何かが切れるような裂けるような感触。 
 それと共に、ペニスがヌルリと熱いものに包み込まれる。 
 顎を引いて結合部を見ると、蜜液と混じった血が、雪歩の淫裂からあふれ出していた。 


「あ、あぐ……う、ぐううっ! ふああ、あ、あはぁぁ……はっ、はっ、あ、ああ」 
「よく頑張ったな」 
「はい……うう、はいぃ……」 
 半泣きになりながらもうなずく雪歩の顔は、涙でぐしょぐしょになっている。 
 その涙を拭ってやろうとしたところで、彼女の顔の横についた手が、思いっきり握りしめられているのに気付く。 
 普段の彼女からは考えもつかないような、相当な握力だ。 
「意外と力があるんだな」 
「え……あ」 
「いい。痛かったら、そのまま握っていても構わない」 
「は、はいぃ……」 
「じゃあ……動くぞ?」 
 うなずきが返る。 
 俺はそれを確認して、ゆっくりと雪歩の中を動き始める。 
「い、痛ッ! ひ、ぐっ!」 
「こればっかりは……丁寧にしてやれない」 
「い、いい、ですっ! だ、だいじょぶっ! ですぅ……からぁっ!」 
 苦痛に、雪歩の表情が歪む。 
 俺はそんな彼女の様子に、可愛そうだという気持ちと同時に、妙な興奮を感じていた。 
「大きく深呼吸して、楽にしているんだ」 
「う、くっ!」 
「……無理そうだな」 
「は、はいぃ……す、済みませぇん」 
「でも……気持ちいいよ、雪歩」 
「あ、あぁ……」 
 そうささやくと、彼女はぼおっとした表情になった。 
 苦痛の中にありながらも、どこか幸せそうな、陶酔したような様子だ。 
「雪歩のオマンコ、すごくキツくて、中のヒダヒダが俺のチンポに絡みついてくるな」 
「あ、あ、い、イヤぁ……そ、そんな言い方、イヤ、ですぅ」 
「エッチなことを言われるのは恥ずかしい?」 
「は、はいぃ」 
「でも俺は、そんな風に恥ずかしがってる雪歩は嫌いじゃないぞ」 
「う、うう」 
 喜べばいいのか、恥じらえばいいのか……雪歩は、複雑そうだ。 

「ついでに言えば、そんな風に困ってる雪歩も、な」 
「ぷ、プロデューサー……」 
「……そろそろガマンできなくなってきた。もっと動いてもいいか?」 
「あ、は、はい……た、多分、大丈夫だと思います」 
「いい子だ……ん」 
「く、ううっ! ふうんんっ!」 
 少しずつ抽送の速度を上げていく。 
 俺は、雪歩と会話している間にも中で動き続け、少しずつ未通の処女地を押し広げていた。 
 まだ硬い肉……それが馴染むように腰をうねらせつつ、怒張を、内奥へと何度も突き入れる。 
「ひぐっ、ん、んんっ! ふああっ! あ、ああっ!」 
「まだ痛いか?」 
「そ、そうじゃなくて、あ、くっ! お、お腹の中を……か、かき回されるみたいで……な、なんだか、こ、怖くて……っ!」 
「お腹の中、じゃなくて、オマンコだろう?」 
「ひううっ!」 
 たちまち、彼女の顔からは不安の色が消え、羞恥に染まる。 
「ほら、言ってみて。どこがかき回されてるんだ?」 
「あ、あう……」 
「俺は言って欲しいんだ」 
「お、お……オマ……ンコ……」 
 半泣きになりながら、その言葉を口にする雪歩に、俺は異様な興奮を感じていた。 
 更に抽送の速度を上げながら、彼女に問いただす。 
「そのオマンコの中には、何がハマってるのかな?」 
「え……う、あっ! あ、あの……んっ! お、おち……オチンチン……」 
「誰のオマンコに、誰のオチンチンがハマってるんだ?」 
「わ、私の、オマンコ……の、中に、プロデューサーの……あ、お、オチンチンが、は、ハマって、ます……ぅっ!」 
 今までは、恋に恋する気持ちや、恋愛への不安などの初々しい歌を紡いできた雪歩の唇と声。 
 それが今、卑猥な言葉をひり出すために使われている。 
 雪歩のファンなら、興奮間違い無しのシチュエーションだ。 
「く……雪歩、そろそろイクぞ!」 
「は、はい……ん、くっ! だ、出して……くださいっ! プロデューサーの、白いの……だ、出してぇっ!」 
「う、お……っ!」 
 自分では気付かなかったのか、彼女の口から出たそんな大胆な懇願に、俺は高揚を抑えきれなくなった。 
 あっという間に、ペニスの根元に煮えたぎるような圧力がこみ上げてくる。 

「あ、あ、あんっ、あ、あくううっ! ひうっ! あ、あああっ!」 
「雪歩……くううっ!」 
「んん、あ……あはぁぁっ!」 
 ドクッ。ドクドクッ。 
 スキンをつけていたため、吹き出したものの勢いと熱さが直にペニスに感じられる。 
 ビュッと尿道に残った残滓を吐き出しながらも、俺は雪歩の中で動き続けていた。 

「よし……もう大丈夫だな?」 
「は、はいぃ」 
 それからしばらくして、俺達は再度シャワーを浴びた。 
 雪歩は、今度は恥ずかしがって一緒に入ることをどうしても了承してくれなかった。 
 まあ、その辺りは乙女心というものなのだろう。 
 そして、部屋で休んでいるとランドリーサービスできれいになった服が届けられた。 
「さすが一流ホテル。本当に三時間で仕上げてくるとは……請求額も超一流みたいだけど」 
「ううっ、なんだか、すごくお金がもったいないことになってしまって……済みません」 
「はははっ、やよいみたいなことを言わなくてもいいさ。支払いは事務所の経費だから」 
「……プロデューサーは、これからどうされるんですか?」 
「え? ああ、俺はまだ細かい仕事が残ってるからね。
雪歩を送ったら、ここに戻ってきて……多分、明日の朝にチェックアウトじゃないかな」 
「あ、じゃ、じゃあ、やっぱり私、一人で……」 
「いや、時間が時間だ」 
 俺は、雪歩に時計を見せた。 
 そろそろ、女の子が一人で出歩くには問題がある時間になりつつある。 
「ううっ、済みません……」 
「ああ、いいさ……さあ、それじゃ行こうか。お父さんも心配されているだろうしね」 
 もっとも、雪歩の父上が心配する以上のことをしてしまったってのは、この際置いておくべきだろう。 
「は、はいっ! あ、あのぉ……」 
「うん?」 
「こ、この部屋を出るまででいいですから……う、腕を組んでいいですか?」 
「もちろんだ。じゃあ、行こう」 
「は、はいっ!」 
 本当に、心の底から嬉しそうな微笑みを浮かべ、俺の腕に自分の腕を絡ませてくる雪歩。 
 肌に伝わってくる体温を心地よく感じながら、俺は彼女と共に部屋を後にしたのだった。 

(終わり) 


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