無題

作:名無し

「…ここで、済ませるか?」 
仕事も終わり、渋滞ですっかり到着予定時刻を遅れた深夜のバスの中で 
急にもよおした真に対してつっけんどんに言い放ったおれの 
一言が事のはじまりだった。 

『そういう問題じゃないですよ〜!ぼ、ボク、女の子ですよ。 
そんなの、死んだって…う…さわいだら、余計に。 
プ、プロデューサー、助けて、たす…。ぐあっ』 

真の尋常じゃない表情にようやく気付いたおれはバスを急いで止めてもらい、 
高速道路の路肩で降ろしてもらった。 
バスが僕らを残して発車したのを見送り、後ろにいる真のほうを振り向くと、 
真は体を震わせ、うずくまるように足元を濡らしていた。 

「お、おい真…」おれが真に話しかけると 
真は下をうつむいたまま、ポタポタ涙を垂らていた。 
時折通り過ぎる車のヘッドライトで一瞬照らされる 
真の横顔はまさに16歳の女の子の顔そのものだった。 

『うう、プロデューサー…。ぼ、ボク、どうしたら…。』 
着替えようにもこの日はスタジオでの衣装借りだったため着替えもなにもなかった。 
一瞬の間があったあと、おれはうずくまっている真の体を抱き上げた。 
『ぷ、プロデューサー、な、なにを?』 
「あそこの非常出口まで真を運んでいくんだよ。ここじゃ危ないし、車からの目もあるしね」 
『ぼ、ボク、歩けますよっ…!!』 
さっきまで女の子の顔だった真が普段見せるいつもの真の顔でおれに言う。 
「そんなびしょびしょの状態じゃ歩いてて気持ち悪いだろ?」 
『で、でも。ぼ、ボク汚いですから…』 
お姫様抱っこされた状態の真がおれの顔から視線を外し、ネクタイの 
結び目のあたりを見つめながら申し訳なさそうに言った。 
「そんなことないよ。こうなったのは真の言葉を真摯にとらなかったおれの責任だし」 
そう言い歩き出したそばから真の下半身に身につけた衣服から滴り落ちる液体が 
おれのズボンや足元を濡らす。 

真はその状況を察してるのか、おれの脇の下から自分の腕を入れて肩にしがみつくようにし、 
顔は胸元にうずめ隠すように押し付けている。 
『ぷ、プロデューサー…』 
真が小さくつぶやいた瞬間、おれの肩にまわされていた真の腕に力がはいるのを感じた。 
『ごめんなさい。本当に…』 
「いいんだよ…」 
しばらくの沈黙を保ったまま、おれは真を抱え歩き続けた。 
すると真はおれの肩の下にまわしていた腕をそっと抜き、おれの首にまわしてきた。 
そしておれの耳元に顔を近づけ、まだ涙のあとが残るほほを染め、つぶやく 
            
『これでボクはW水も滴るいい女”になれましたかね…』 


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