コーヒー味の唇

作:◆yHhcvqAd4.

  
 夕方も過ぎた、とあるビルのとある芸能プロダクション。
外はもう日も暮れ、帰り道を急ぐサラリーマンの群れも少し勢いが収まろうかという時間だった。 
 俺は今、デスクに向かって打ち込み作業中の、部下兼同僚兼友人兼元アイドルを待っている所だ。 
 人生一寸先は闇とはよくいったもので、アイドルをプロデュースしていたかと思えば、
765プロの子会社とはいえ社長になってしまった。 
 しかも俺の担当していたアイドルは現在プロデューサーとして活動中。本当に人生は何が起こるか分からない。 
 「そろそろかな」 
 だいたい彼女の仕事のペースを把握している俺は、こっそり自販機へと走り、ブラックとカフェオレを一缶ずつ買ってきた。 
 一日の締めくくりにコーヒーを飲むのが、何時の間にか二人の間での通例になっていた。 
 「お疲れ様、律子」 
 「あ、今丁度終わりました。あ、コーヒーありがとうございます」 
 『電源を切っています』とディスプレイに映し出すパソコンの傍らに律子の分のカフェオレを置き、
俺はブラックのプルタブを引いた。 
 「ふふ、今日も一日、お疲れ様でした!」 
 コイン、と缶の音が響き、その間抜けな音に二人で顔を見合わせて笑った。 
 「あの二人、どうだ?もうそろそろライブで一緒に出してサプライズ、ってのもいけるんじゃないか?」 
 「うーん、まだですかねぇ。息はぴったりなんですけど、実力の底上げが先決かなぁ」 
 あの二人、というのは、腕白真っ盛りの小学生、双海亜美と真美の双子の姉妹だ。
律子がプロデュースしているアイドルだが、やはり色々と手を焼いているようで、
俺も時々自分の仕事の合間を縫って様子を見に行っている。 
 かつて、765プロの高木社長がそうしていたように。 
 「まぁ今は人気も上り調子ではありますし、まだ二人で一役って方針で行くつもりです」 
 「そうだな、それがいいだろう」 
 ふと、事務所にかかった時計を見やった。まだ今日は終電までかなり時間がある。 
 ちらりと律子の顔を見てから、こう切り出した。 
 「ところで律子。今日はまだ時間、早いから、その・・・」 
 ダイレクトに口に出すのは流石にはばかられたので言わずにいたが、何を言わんとしていたかは律子も理解したようで、 
 「え、ええ〜っ?そ、そんないきなり言われても・・・」 
 と、困った顔をした。 


 「・・・ダメか?」 
 「・・・もっとこう、ムードとかさぁ」 
 「ムードか〜」 
 「そうよ、雰囲気は大事なんだから。・・・ダメとは言わないからさ、私を・・・その気にさせてみて」 
 律子はそう言うと、眼鏡をクイッと上げて、ほんのりと頬を染めた。 
 真面目で勝気で辛口な部下兼同僚兼友人兼元アイドルは、今ではもう一つ、恋人という肩書きを持っている。 
 とはいえ、けじめのきっちりついた俺たちが男女の関係になるのは、もっぱら仕事を終えてからだ。 
 「ははっ、難しい注文だな」 
 俺はそう言いながら律子の手を取り、指を絡めてギュッと握り締めた。 
 「ん〜、この程度じゃまだまだね」 
 律子は余裕の表情で唇の端を吊り上げた。それはそうだろう。これはまだジャブに過ぎないのだから。 
 握り締めた手はそのままに、空いた方の手で頬を撫で、顎のラインをなぞると、律子はくすぐったそうに目を細めた。 
 「まだまだ」 
 細い肩を抱き寄せ、顎の頂点を掴んでこっちを向かせ、じっとレンズの向こうの瞳を覗き込んだ。
10秒程そうして見つめていると、観念したと言わんばかりに律子が目を閉じた。 
 そのまま、柔らかい唇を目掛けてキス。 
 律子の唇は、甘いカフェオレの味がした。 
 さて、どうだろうと唇を離してみた所、律子はしかめっ面だった。 
 「苦い」 
 一言だけ言って、今度はふくれっ面になった。 
 「悪い悪い、ブラックは好きじゃないよな」 
 俺はカフェオレの缶の中身がまだ少し残っていることを確かめると、口の中に少し流し込み、そのまま律子に口づけた。 
 そっと舌に乗せて唇の向こう岸へカフェオレを送ると、こくんと喉が鳴った。 
 「今度は甘いだろ?」 
 「え、ええ・・・」 
 瞳が潤んできている。もう一押しか。 
 「なあ律子。・・・お前が欲しい」 
 耳元でそっと囁くと、 
 「・・・うん、合格」 
 向こうからキスのお返しが来た。 

―――――――― 

 人員の少ないこの事務所でも、キッチンや仮眠室など、一通りの設備は整っている。
765プロのビルに比べれば大した事は無いが、なあに、これからたっぷり稼げばいいのだ。 
 俺と律子は、二人だけしか利用しない仮眠室へと入った。 
 服がシワになるからと、律子は部屋に入るなり俺にあっちを向いていろと言い、おもむろに服を脱ぎ始めた。 
 一旦スイッチを切り替えてしまえば結構こういった事にも乗り気な律子なのだが、中々俺に服を脱がさせてはくれない。 
 向こうが裸なのにこちらだけというのも何なので、俺も服を脱ぐ。 
 ひとしきり、文字通りの身辺整理が終わった所で律子に向き合う。と、胸元のご立派なものにどうしても目が行ってしまう。 
 「まーた胸ばっか見ちゃって・・・って、あ!履いてる!」 
 俺がトランクスを履いているのを目ざとく見つけた律子は、眉をひそめて半ば強引に最後の砦をひっぺがしにかかった。 
 こんな時でも律子は律子なのだ。 
 「あっ・・・もう・・・」 
 「・・・分かりやすいからな、男は」 
 俺は既に、完全に臨戦態勢が整っていた。律子はそれを見て、顔を赤くした。 
 「今日は・・・私からするね」 
 いくら真面目な律子とは言えど性行為に関する知識はある程度持ち合わせていて、
全くされるがままでなく時折アクションを起こしてくれる。 
 その度に、恥じらいを所々にのぞかせながらもエッチに積極的なその姿がどうしようもなく俺をそそる。 
 「ね、どこがいい?ここ?」 
 両手が俺の手を包み、 
 「ここ?」 
 ぺロっと赤い舌を出し、 
 「それとも・・・ここ?」 
 包んだ俺の手を豊満なバストに添えた。 
 「ま、迷うなぁ・・・」 
 手でしてもらうのも、口でしてもらうのも、胸でしてもらうのもどれも気持ちいいのだ。 
 けれども、今日の俺には一つアイデアがあった。 

 いつものようにするのもいいけれど、今日はちょっと刺激的な事をしてみたい。 
 そう思って、俺は仮眠室をぐるりと見渡してみた。 
 ・・・あった。手近かつおあつらえ向きの道具が。 
 「えっと、律子。今日はちょっと違うことをやってみないか?」 
 「え?い、痛くしないんだったらいいけど・・・何するの?」 
 「痛くはしないよ、んー、眼鏡は外した方がいいか。ちょっと取ってくれるか?」 
 俺が言うままに律子が眼鏡を外した。 
 「ちょっと目、閉じて」 
 「え、ええ」 
 長い睫毛を伏せて、瞼が閉じられた。眼鏡を外した律子は、俺の贔屓目を差し引いても美人だ。
アイドル時代にこれをやっていれば、効果絶大なイメージ戦略になりえただろうに。 
 最も、それを本人に話したら何故か嫌がられてしまったのだが。 
 眼鏡をつけていても勿論律子は可愛い。しかし、外した時も、それはそれでいい。いつかは髪もほどいてもらいたい所だ。 
 「ねぇ、まだ開けちゃダメなの?」 
 はっ、ついつい見惚れてしまった。俺はいそいそと安眠用のアイマスクを手に取り、律子の背後へ回った。 
 剥き出しのうなじに軽くキスをして、一気にそれを律子に被せた。 
 「わっ、何?何したの?」 
 何をされたかもよく分からずにいる律子の、しっとり濡れた唇をキスで塞いでひとまず落ち着かせる。 
 「ふ・・・んっ・・・な、何をするの?」 
 「何って、その・・・ナニだよ」 
 「えっ・・・?」 
 ソフトSMを知らないのだろうか。だとしたらちょっと意外だ。 
 律子の両腕を絡めとって後ろ手にし、手近にあったタオルで両手首を縛った。勿論、痛くしないようにほんの軽くだ。 
 「ちょ、ちょっと、なんで手を縛るの?」 
 「だから言ったじゃないか、ちょっと違うことをするって」 
 「これって痛い奴なんじゃないの?そういうのは嫌だってば・・・」 
 あからさまに動揺する律子を後ろからそっと抱きしめた。両手首は少し頑張れば簡単にほどけるのだが、それは内緒にしておく。 

 「そういうのはもっともっとエクストリームな奴だ。これは痛くないから大丈夫」 
 そう言いながら、すべすべした肌を撫で回した。肩から腰へ、腰から膝へ、膝からふくらはぎへ。 
 「ん〜、いい匂いだなぁ律子は」 
 「なっ、何を・・・」 
 鎖骨のラインを指でなぞり、唇で触れるだけの軽いキスを首筋から背中へと降らせていくと、時折律子の身体がビクッと反応した。 
 まだ刺激の強い部分は避け、そうやってソフトな愛撫を繰り返していった。 
 次第に律子の身体がうっすらと汗ばんできた頃を見計らって、
顎を掴んで唇の中へ舌をねじ込み、熱くなった口内の粘膜を蹂躙した。 
 「ん、く、ふあ、あ、あっ・・・」 
 やや律子からの反応が大きい。やはり、次にどこから刺激が来るか分からない状況がそうさせているのか。
それとも、両手の自由を奪われてされるがままという屈辱的とも言える状態か、あるいはその両方か。 
 「は、あ・・・ん、んんっ!」 
 一度唇を離し、舌先にかかったアーチを鑑賞しようと思ったが、ポカンと開いたまま、隙だらけの唇へ再び割り込んだ。 
 ぬめった舌同士を絡め合わせ、端からこぼれた唾液は音を立てて啜った。味は無いが、体液を交換するという行為が胸を熱くする。 
 唇を離し、息をする度に上下するその豊かな胸へと手を這わせていった。 
 「あぁっ、あ、や・・・」 
 さするつもりで触れただけで、律子の背筋にピンと緊張が走った。どうやら、先ほどからの緩い刺激で焦れてしまっていたようだ。 
 「はぁっ・・・あ、っく・・・あァッ!あ・・・」 
 やや手に余るサイズの、柔らかなカタマリをぐにぐにと弄ぶと、たちまち律子の息が荒くなってきた。 
 「律子のおっぱいは大きいなぁ。モチみたいに柔らかくて暖かくて、いつまでも触っていたいぐらいだよ」 
 「や、だ・・・い、言わないで・・・は、ふぅん・・・」 
 わざと律子の羞恥心を煽るように、なるべく低い声で耳打ちするように囁いた。 
 余りにも俺の本音過ぎて、言葉責めをしたいのか感想を述べたいのかやや不明瞭ではあるが。 
 「いつもあんなに厳しい律子が、こんなにエッチな身体をしてるなんてなぁ・・・たまらないよ」 
 言いながら、乳房を揉みしだく手と指の動きを、少しだけ強く激しくした。 

 「うっ、う・・・ス、スケベ・・・!ああ、あ、あ・・・」 
 「ほらほら、おっぱい気持ちいいの?」 
 「しっ、知らない、そんなの・・・あ、はぁ・・・」 
 「そっか・・・じゃあもっと気持ちよくしてあげないとな」 
 さっきから敢えて手を触れずに焦らし続けてきた、大きな膨らみの頂点に指を添えた。 
 「はうぅん!あぁっ・・・!はあぁ・・・」 
 触れた瞬間、律子の声のトーンと音量が上がった。 
 桜色のそこはもう血液が張り詰めて固くなりきっていて、頂点の周囲の乳輪までもが勃起していた。 
 「ここいじられるの好きだろ?こんなにコリコリになるまで焦らしちゃってごめんな」 
 「別に、好き・・・じゃ・・・なぃ・・・あ、やだっ!あ、あっ!ふああん!」 
 汗ばんだ律子の肌から指で汗をすくいあげ、皮膚の奥へ浸透させるように丹念に乳首を揉みほぐす。 
 それにしても、外に誰かいたら間違いなく聞えてしまうような音量の喘ぎ声だ。
こんな間近で乱れた声を聞く方はたまったもんじゃない。 
 今すぐにでもこの欲情を律子の中に洗いざらいぶちまけてしまいたいぐらいだが、じっとガマンの子だ。 
 「気持ちよくないのか?いいならいいって言っちゃえばいいのに・・・意地っぱりだなぁ」 
 「こ、こんな事されたって、き、きぃ・・・気持ちよく・・・なんかぁ・・・あ、あ・・・」 
 むっちりした太腿をモジモジとすり合わせながらも、律子は口答えする。今日は妙に強情だ。 
 それとも・・・楽しんでいるのかな? 
 ぴったり閉じられた太腿の奥が今頃どうなっているか気にかかって、乳首を捏ね回すのを止めた。 
 「ふぇ・・・?」 
 先ほどからずっと刺激し続けてきたから、数秒程触れずにポーズを置いてみることにした。 
 案の定、アイマスクで周りが見えないのに首を僅かに動かして周囲の様子を伺おうとしている。 

 「ね、ねぇ。どうしたの・・・?」 
 少し股が開いた所を見計らって、右手をその間に突っ込んだ。 
 「ふああんっ!」 
 「わ・・・すご・・・」 
 思わず声が漏れてしまうほどの大洪水状態だった。内股や陰毛までべとべとに濡れてしまっている。 
 「ううっ・・・だ、だめ・・・」 
 力なく呻きながら、太腿でギュッと俺の右手を挟み込んだ。が、残念ながら律子の秘密の場所はもう射程圏内だ。 
 自由になっている指先で裂け目をこじ開け、ヌルヌルの湧き出る泉へと指を沈めていった。 
 「い・・・あぁんっ!は、あ、あ、あ・・・」 
 大洪水の内側は、熱くとろけきったドロドロ。指を往復させる度に、中に収まりきらない愛液が外へと流れ出た。 
 「律子のここ、凄いぞ・・・トロトロになっちゃってて指が溶けそうだ」 
 「ふぁぁ・・・うぅ・・・は、はっ・・・ハァ・・・」 
 それからしばらくの間、部屋には俺の吐息と、律子の嬌声と、穴をかき回す水音だけが淫らに響いていた。 
 「ハァ・・・ハァ・・・ねぇ、もう、もう、これ解いてよ・・・」 
 俺がもう一本指を挿入しようとした所で、律子が言った。 
 「どうした律子。もうガマン出来なくなっちゃったか?」 
 「う、うん・・・私、これ以上ガマンできない・・・見えなくて手も縛られてて・・・切ないのよぉ・・・」 
 涙声で訴えかけてくる律子の声に俺はハッとして、緩く縛ったスポーツタオルを解いて、目隠しも外してあげた。 
 「・・・・・・」 
 「う、うわっ!律子!?」 
 手の自由を取り戻した途端、俺は律子に勢いよくつきとばされ、ベッドに押し倒された。 
 「はー、はー・・・も、もうガマンできない・・・って、言ったじゃない・・・」 
 端に涙を浮かべてはいるが、ギラギラしたケダモノのような目で律子は俺を見下ろした。 
 呆気に取られていると瞬く間に両手首を凄い力で押さえつけられ、今度は俺が拘束されてしまった。 
 「あ、あ・・・これ・・・これが・・・」 
 張り詰めた股間の怒張が、ぬるりとした物に撫で付けられた。 
 「あ、入る、は、はぁ、あ、あ、あああぁぁぁんっ!」 
 位置を合わせたと思った瞬間に、一気にそのぬめった暖かい物にペニス全体が飲み込まれた。 
 「すご・・・大きくて、かた・・・いっ・・・あ」 
 「うっ、く・・・」 

入った物の大きさを確かめるように、律子がクネクネと腰を回した。
締め付けが強いのは元からだが、それにも増して吸い付くように膣壁が蠢いている。 
 俺もずっとガマンしていた事もあって、ぶるぶると腰の奥が震えるのを感じていた。 
 「あ、あっ・・・ん、は、んふぅ・・・」 
 ひとしきり腰を回したかと思うと、上になったまま律子が腰を上下に激しく、荒々しくグラインドさせた。 
 俺が下になっているこの体勢といい、両手首を抑えつけられている状況といい、まるで男に組み敷かれている女の子のようだ。 
 いつもの律子はこんな心境で俺を眺めているのだろうか。 
 乱暴に、一心不乱に俺の上で腰を振る律子を見て、その姿に圧倒されてしまう。 
 滑りの良い襞に粘膜を舐め取られ、ゴシゴシと絞り上げられる。頭が真っ白になってしまいそうな、怒涛の快感。 
 「はっ、は、うっ・・・き、気持ち・・・気持ちいい・・・」 
 うっとりとした声を上げながらも、律子は腰を休めない。それどころか、スピードが上がっている。 
 目の前で惜しげもなくぶるんぶるんと揺れる二つの果実といい、
口の端から涎を垂らしてしまっている律子の表情といい、視覚的な刺激が強すぎる。 
 「んぁ、ん、んっ・・・ふ、ふうぅぅ・・・すごいよぉ・・・」 
 こんなに乱れて快楽を貪る律子は初めてだ。どうやら、ネチネチ愛撫していたのが相当効いたらしい。 
 溢れるほどの愛液のおかげで痛みは無いが、手で握ってしごかれるよりも強い圧力があらゆる方向から俺を締め付けていた。 
 直に神経を舐められているかのような快感が脊髄から脳いっぱいに駆け上っていく。 
 「あ、あ・・・い、い、イキそ・・・ひ、イ、イク・・・ひあっ、あうぅぅぅぅぅぅっ・・・あはぁ・・・」 
 律子が顎を天に向け、俺の手首を掴む両手と、ペニスを締め付ける膣の力が急激に強まった。 
 ぐねぐね蠢いて搾り取ろうとしてくるその動きに、腰の根元から精液が無理矢理引きずり出され、
何の抵抗を受けることも無く劣情を吐き出した。 
 「ううっっ!くおぉ・・・」 
 腰が砕けてしまいそうな快感が脳髄を乱暴に打ち叩いた。
射精の真っ最中だというのに、もっと出せと言わんばかりに律子は乱暴に締め上げ、ぐいぐいと奥へ引き込んでくる。 
 その勢いで、ロクに動いても居ない内から強制的にもう一度射精へと押し上げられ、続けざまに搾り取られた。 
 長い長い射精が済んだかという所で、ぷっつり糸が切れたように律子が倒れこんできた。 
 「ハァ・・・!ハァ・・・!」 
 荒い息で呼吸を繰り返すその背中は、汗に濡れていた。俺の手首には、律子が押さえつけていた痕が、くっきりと赤く残っていた。 
 力の抜けきった唇にキスをすると、 
 「・・・ダーリンのバカ・・・」 
 とだけ呟いた。 

――――――― 

 事が済んで、のそのそと服を着始めた律子は何故か悔しそうな表情を浮かべていた。 
 「律子、どうだった?」 
 「ど、どうだったって・・・言えないわよ、そんなの」 
 「いやあ、あんなに乱れてる律子は初めてだったなぁ・・・なんだかレイプみたいな事までされちゃったし大胆な・・・いでっ」 
 先ほど手首を縛ったタオルで頭をはたかれてしまった。 
 「で、でもちゃんと痛くはしなかったじゃないか」 
 「そりゃあ、なんていうか・・・い、痛くは無かったし、
結構・・・―――かった・・・・・・でも!目には目を!歯には歯を!次はそっちの番だから覚悟しておきなさい!」 
 「ええっ!そ、そりゃ無いぜとっつぁん」 
 「だーれがとっつぁんよ!もう!スケベ!」 
 帰ったら早速リサーチしなきゃ、と呟く律子に、次にこの仮眠室に入った時どうなってしまうのだろうと俺は戦慄を覚えていた。 

  
 終わり 






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